問題意識の所在 ―3―
・箇条書き部を続けよう。さて、本Webページ閲覧中の方々は真っ先に目を向けたことと思う。
[本Webページの枠外に抜粋したイラスト]に、である。
無論、そうなって欲しくて抜粋をなしのたのだが(着目して欲しくて意図的にそうしたのだが)、では、右イラストは何に由来するものなのか。
リヒャルト・ワーグナー ―(私などは同ワーグナーを常軌を逸した悪評や作品の性質もあり[相応の操り人形の一人]にすぎなかったのでは、と見ている)― の歌劇作品に関わるイラストである。
より具体的に言えば、
[有名なワーグナーのオペラ、『ニーベルンゲンの指輪』の導入部、DasRheingold『ラインの黄金』にちなむ挿絵家アーサー・ラッカム( Arthur Rackham )のイラストの抜粋]
である。
さて
「何故、唐突に(日本人にはなじみ薄き)『ラインの黄金』なのか。何故、右抜粋のイラストなのか」
だが、一言で述べれば、
「『ラインの黄金』の中で重要なモチーフとして扱われる[黄金のリンゴ]がきわめて重要な意味を有している」
と訴求したかったからである(煎じ詰めれば、「人類の行く末に絡み問題となる」との認識があるからである)。
その点、ワーグナーの『ラインの黄金』、北欧神話主神オーディンに関わる人間の運命操作を主題とする『ニーベルンゲンの指輪』導入部にあたる同歌劇の中には、だ。「神々にとり不死を約束するとされるリンゴを提供しつつも、黄金を巡る争いの中、人質にされてしまった女神フライア」が登場する。その女神をラッカムが描いたものが右抜粋イラストである。
何?まわりくどい上にややこしい?が、「何卒、我慢していただければ」と述べておきたい。
話を続けるが、リヒャルト・ワーグナーの作品によって翻案される前の北欧神話自体では、だ。「(イラストの女神フライアではなく)女神のイドゥンが ―オペラの黄金を巡る争いとは多少、異なる文脈で― 永遠の若さをもたらす[黄金のリンゴ]を管掌している」とされるのだが、そういった神話上の設定も込みで考えて、
「どうしてワーグナーのような人間 ―ワーグナーがフリーメーソンに入会していたかどうかは議論の余地もあると「一般に」"される"が、30前後で宮廷劇場指揮者採用といった彼の異数の抜擢を考えてみれば、言わずもがな、ととれる― が伝承における筋書きに輪をかけるようなかたちで[黄金と関わるリンゴ]にこだわっていた/こだわらされていたのか」考える必要がある。
ここまできて、やっと前頁までの「アトラス」の話との連続性が見えてきたはずだ([アトラス]と[黄金のリンゴ]はヘラクレスの第11番目の冒険 ―この時点では異論もあるだろうが、フリーメーソンの儀式偏重主義傾向に背面で関わっている冒険― を介して密接不可分に結びつく)。
話の連続性が見えてきたところで次の箇条書き部の点(・)に移ろう。詰め込みすぎの私の文章に嫌気が差している読者の方も多かろうから「便宜上の区分けをする必要があるだろう」と見て、だ。
・Web上の前頁既述のヘラクレスの冒険の第"11"番目。そこに出てきたのは黄金のリンゴだった。しかも、異説・流布された通説双方で[アトラスの娘たち ―アトラス本人の登場については既述のように説によって違いが生じる― ことヘスペリデス]が管掌する"西の果ての園"にある[永遠の若さを約束する黄金のリンゴ]だった。いいだろうか。「北欧神話もギリシャ神話も」不死を約束する黄金のリンゴに言及しているというわけである。
と、ここで、懐疑的、かつ、常識を重視する方々はこう言うかもしれない。
「北欧神話の方がギリシャ神話よりも後に成立したように見える。だったら、ただの伝承・文化の伝播現象にすぎないのではないか。それに、フリーメーソンだか何だかしらないが、そういったことにこだわっている者達がいたとしてもだ。そんなこと関係ないじゃないか」。
うむ。一見にしてもっともだ。だが、「もっとも有害」な常識の差し挟み方である、"とも" ―誤解を避けずに― 言ってしまおう。ここでは脇道に逸れすぎることを忌避しつつ、手短かに「想定される、そういった常識的反論というやつに対する再反論を講じておく」(Webサイト閲覧者達の理解を促進するために一人芝居で反論を講じておく)が、右に挙げたような常識的見解は次のことを見落としている。
第一に「人間の歴史は虚偽でまみれており、前後関係を云々してもあまり意味のないことである」(:本Webサイト記述内容や私の無償公開著作を参照して欲しい)。
第二に「問題は神話の解析ではなく、現代の"人形"たち(メーソン員)に押し付けられていることの解説にあるとは既述のことだが、 その人形たち、常識的見解というやつが軽視しがちなフリーメーソン員たちは911の事件を起こし(現時点ではこのこと自体、容れられない方が多数であろう。ゆえに、何なれば、この段は循環論法の類として切り捨ててもらっても構わない)、大々的儀式殺人までをもやらかすといった筋金入りであるため、無視できる存在ではない ―メーソンにとっての儀式殺人がどのように行なわれるかについては本Webサイトや私の無償著作をよく読んでいただきたい。彼らが予定を吐露するためだけに「オーディン・シンボル」にこだわった儀式殺人もやらされる、といったことがよくわかるはずだ― 。我々人類の行く末にとって、何をやらかすか分かったものではない、という意味でメーソンと連中に押しつけられたコンセンサンスは無視すべき存在ではないのだ」。
黄金のリンゴ絡みの事象を常識で見ることの問題点を上のような観点で ―不十分な形ながら― 述べたうえで、だ。以降の箇条書き部の点(・)では複数の神話に散見される黄金のリンゴが"またもや"アメリカと重要な関わりを持つことに触れる。
・911の事件の舞台となったニューヨーク市。アトラスと関わることをこれから嫌という程に述べていくニューヨーク市。その別称は何か?[ゴッサム]は日本であまり知られていない異称として、だ。[ビッグアップル(BigApple)]の方は日本でもよく知られた異称だろう。そして、そこに言う[ビッグ・アップル]、「一説には1920年代初頭にその呼称使用が始まるも、1970年に至って同呼称が一般化した」というのが通説の俗称[ビッグ・アップル]は、だ。何故、そう呼ばれだしたのもはきとしないともされるが、実のことを言って、「黄金のリンゴにつながる」ものでもある。何?クレイジーだ?開口一番、そう言いたくなる気持ちは分かる。だが、何度も使ってきたフレーズをもって応えよう。「我慢して先を読んで欲しい」。 さて、下の図像群を見ていただきたい。
[上掲の左上]はニューヨーク湾内の「エリス島」にあった移民管理局の20世紀初頭の写真だ。
次いで、[上掲右上]。ニューヨークのエリス島を介して米国に入っていく移民達を写した写真だ。エリス島はアメリカへの移民の最大の窓口であり、そこを通して膨大な数の移民がアメリカに入国したことは歴史的事実だ。その移民、人間の歴史で「不和」の象徴だった。自主的・非自主的両面で膨大な数の人間の移動には「全てを操作する存在」の介入・思惑があるというのが今日に至るまでの人間の歴史だったというのはこれから指し示していくことだが、ここでの問題は、だ。 「不和」である。
と、述べたうえで[上掲左下]。「不和」の女神エリスを描いたギリシャ時代の作品だ。いいだろうか。不和の女神である。その女神エリスは「黄金のリンゴ」を投げて、神々の間に争いを引き起こしたとされる。そして、その美人投票を巡る神の争いがトロイア戦争に発展してしまった(とある)。
続いて[上掲右下]。エリスの投げた神々に争いを起こしたという最大級の美神の証とされるリンゴ。そのリンゴを「裁定人」として、再度、ヘルメスから渡されたトロイアの王子パリスが描かれた絵だ(同絵画拡大部を緑の円で囲った上で挙げたのは裁定人としてのヘルメスの所有する杖、後に言及することになるカドゥケウスという名の杖である)。
ここまで書いた時点では、多くの方がこのように思われているだろう。
『要するに、エリスとかいうギリシャ神話に出てくる女神がニューヨークのエリス島、移民の窓口とつながるってわけだ。で、エリスが黄金のリンゴを投げて争いが起こったって話、それをビッグ・アップルのニューヨークと結びつけると。まったくもって、こいつらしい発想だな』。
本Webサイトの以前の記述部と同じような書き方になってしまっているが、「半面では」まさにそのとおりである。が、それだけでは、そう、ただ単純にエリス島と不和の女神エリスの名前を併記するだけでは核心に至ることなど出来はしないし、図の抜粋意図を説明しきれたことにもならない。それについては長くなるので、箇条書き部の点(・)を分かちてから、より詳しい「黄金のリンゴ」と「不和の女神」と「アメリカ(なかんずくニューヨーク)」の関係を述べることにしよう。
・黄金のリンゴがニューヨークとつながるという話は直近にした。ニューヨークのエリス島と不和の女神エリスが結びつくという文脈で、だ。
だが、多少なりともアメリカ史に詳しい常識人か、これから事実関係を調べるつもりのある方々(私は是非ともそういった方々の数が増えて欲しい、と思っている)の労を省くため、あらかじめ想定される反論を代弁しておこう。「エリス島のスペルは
Ellis Island でギリシャの女神のスペルはErisだ。スペルが違うじゃないか。それに、エリス島の由来は元来、島の所有権を有していた
Samuel Ellis とかいう人物に由来するっていうじゃないか。本当にこじつけもいいところだよ」。ふむ。実にもっとも、だ。だが、読者には次のことを踏まえて欲しい。
〔1〕不和の「黄金のリンゴ」と結び付けられるとしたビッグ・アップル(ニューヨーク)は[アトラスとも黄金のリンゴで結びつくアメリカ(既述)の経済的中心地]である(古典・神話から見る[アメリカ=アトランティス]の話はした。そこにいうアトランティスとは「アトラスの娘」の意だが、そのアトラスの娘が出てくる神話上の物語にはヘラクレスがギリシャ世界から見る"西の果て"に行った"11"番目の冒険の話も含まれる。そして、ヘラクレスの"11"番目の冒険はそう、ヘスペリデスことアトラスの娘たちが管掌する「黄金のリンゴ」を手に入れるためのものだった)。
〔2〕この世界のある一定以上の事象は神話"をも"出典とする「プログラム」によって動かされており、ここでの話も例外ではないととれる。そういったプログラムの話として、「たとえば」である。ニューヨークのハーレムと他地域のひとつの区切りが"11"0丁目であることもその範疇で語れることである。
"11"0階建ての二の塔。遠望すると11にも見えていた二つの塔が9月11日に崩れたニューヨークでは110丁目を境に白人と黒人の比率が逆転するわけだが(:「20世紀初頭」からそのように"なっていった"。ために、人種問題絡みで「110丁目をまたぐ」とは特別な表現となる)、そういった「白と黒の碁盤の目」(ニューヨークの街路区画に仮託可能)が何に近似しているか、お考えになられたことがあるだろうか。「フリーメーソンの乗るチェス盤模様」である(と解釈できる)。要するに、ニューヨークの居住地域区画化も巨大な思惑、メーソン達の飼い主の思惑の中にある、と言いたいのだ ―右は「9月11日、ニューヨークで(立証半ばながら)フリーメーソン製の儀式が行われた」との式からこじつけと看做すべき話ではない― 。
また、前頁で触れたヘラクレス、第11番目の冒険で「アトラス(の娘達、"アトランティス"絡みの)黄金のリンゴの園」に辿り着いた男が第10番目の冒険で渡った、ジブラルタル海峡の先の島で、だ。ゲーリュオーン(後述するように実はフリーメーソンに結びつく)が飼っていたのは何か?「赤い牛」だ。私は近年、ニューヨークに本拠を置くサッカーチームが「レッドブル(赤い牛)」の名を資本関係上(買収の上)、付されるようになったことまでが「儀式だった」とまでは明言しない。ただし、主観の問題では、そう、個人的には、「それもプログラムだろう」と思っている(:レッドブルの名を付されたサッカーチームはオーストリアのザルツブルクにもあるようだが)。とした上で言うが、
「ご存知である方も多かろう、ウォール街の有名な牛の像は『[相場の強気傾向を示す牛(ブル)]の意とは本来、異なる儀式的なものではないか』とも思っている」。
以上、「ゲーリュオーンの牛の話」はこじつけがましく聞こえるかもしれないが、(プログラムとの兼ね合いで)疑うに足るだけのものである。
〔3〕これは非常に重要なことだ。直近に挙げた上掲図像群の右下のものに再度、着目いただきたい。
トロイアの王子、パリスに黄金のリンゴを渡すヘルメス神が二匹の杖が巻きついた杖、「カドゥケウス」と共に描かれている。
「ヘルメスの杖」についての詳しい解説は私の無償公開著作に譲るが、ヘルメスは「商い(と盗人)」の神でもある。そして、ニューヨークのウォールストリートは世界の「商い(資本主義)」の中枢である。何、やはりこじつけがましすぎる?いや、そうではない。通貨について考えればよく分かることだ。その点、イギリス・ポンド(とそのシンボルマークの£)が ―常識では同ポンドは「天秤」の語の頭文字に結びつくとされるも― 「ヘルメスの杖」との関係で蛇と結びつくものなら(公開著作にて言及)、ドル紙幣も同じ式で「蛇と杖」の隠喩となる。$マークは「錬金術(Hermeticismこと錬金術はゴールドつながりで黄金のリンゴとも結びつく。同錬金術で"ヘルメス"・トリスメギストスなる存在が重要視されるのもそれなりの理由がある)との絡みもあり蛇の杖に結びつく」のだ。そして、それはほぼ全てのメーソン員(蛇の結社の囚われ人達)にとって「暗黙の了解」事象となっている節がある。
以上、述べてきた〔1〕―〔3〕の話を念頭にさらに掘り下げる。
「$(ドル)の総本山、ビッグアップルことニューヨークはエリスやヘルメスが媒介したリンゴよろしく、"不和のリンゴ"としての機能を"歴史的に"有していた」。
その点については私の無償公開著作にも詳しく紹介したことだが、着目すべき故人の著作もある。故アントニー・サットンの著書がそうで、それら Wall Street and the Bolshevik Revolution『ウォールストリートとボルシェビキ革命』と Wall Street
and The Rise of Hitler『ウォールストリートとヒットラー台頭』では「ボリシェビキ(ソ連を造りだした連中。革命左派)の資金の出所もナチスの資金の出所もウォールストリートだった」と指摘されている(:検証したが、一部を除き、概ね正確に、といった具合で、だ)。特に、客観的証拠を積み上げるという方式で書かれたアントニー・サットンの右著作に示されている「ナチスとウォールストリート資金の関係」の方はあまりにもひどく、「ものも言えぬようなもの ―実際、どこぞやの国の世界最低品質基準のマスコミはそのことを言わない。口にしない。そうなっている理由は私の本でも詳述している― 」なのだが、とにかくも、「ウォールストリートは数千万人から数億人の人間の命を奪ったファシズムと共産主義の台頭のある種の旗振り役だった」と言えるわけだ(何?数千万人はともかく、数億人は大袈裟だって?レッド・チャイナには計で数億人の命を奪ってきた、との話があるのをご存知なら、そうは言わないはずだ)。
もっぱら、「犬」と「屑」と「人形」からなる陰謀論者の一部は話を「ユダヤ人問題」に限局化するが、ユダヤ系資本投資をも一つの原動力にユダヤ人を含む歴史的大虐殺が演出されてきた人類の呪われた歴史。その大元が近現代にあってはニューヨークのウォール街にあったと指摘されているのである。
以上のことを知れば、だ。エリスの不和のリンゴ、すなわち、「黄金のリンゴ」がビッグアップルことニューヨークだったと"述べる"ことにさして飛躍はないことがわかるはずだ(:エリスのリンゴで神々に争いを引き起こした男パリスはトロイ戦争の元ともなった。そのトロイ戦争では有名なトロイの木馬が使われたが、ニューヨークは人類に対する不吉な木馬としての役割"をも"果たしてきた ―自陣営にありながら、敵陣営に資金を供給するやり口などまさにそうだ― )。
そして、
「【ニューヨーク=ビッグ・アップル】=【ゴールデン・アップル】の関係成立は単なる[解釈論]ではなく、メーソンとメーソンの飼い主が固執するプログラム上の[命名規則の発露]であると揚言するに足るもの"でも"ある」(:その点についてはかなり後により重要でより説得力ある話を「自由の女神と黄金のリンゴの関係との兼ね合いで」すると事前にお含みいただきたい)。
要するに、現実として、わざとそのようになるべく"調整"されている(似たような要素をもって[ニューヨーク]と[黄金のリンゴ]がつながるだけではなく、より本質的かつ客観的な要素で連結するよう"調整"されている)、ニューヨークが「ビッグアップルと呼称されるべく調整されている」と言うに足るのである。
については、杖に蛇が巻きついたドルこと$。一説には縦線を二本入れる場合はスペインドルとの絡みからスペインの象徴たる「ジブラルタル海峡に立つ二本の柱 ―それはヘラクレスの柱である― を意識しているのだ」と表層的に語られもするドル。そのドルの集散地たるニューヨークが「ビッグアップル」なのは
『エデンの園にて蛇に薦められた知恵の木の実がリンゴだったからでは?』
と考える向きもあるだろう。それもまた一つの正解だろうが、
「残念ながら半面での正解でしかない、中近東に起源を持つ一神教の神自体が悪魔"的"存在であることを認めたがらない者達が固執しがちな半面での正解でしかない」
と指摘しておいた上で
細かい話については
「[自由の女神(自由の女神像の立つ島はエリス島のすぐ近くだ)と黄金のリンゴ] 絡みの本稿にあっての後の段にあっての解説 ―該当頁は[問題意識の所在8][問題意識の所在9]と振った頁となる― を参照してほしい」
としておく。
さて、以上のような話をしたところで、だ。補足のための図解をなした上で次頁に入ろう(:冒頭頁でも述べたように、直近にてその「命名規則」に言及したプログラム ―アルゴリズム通りにいくと死滅か大幅削減が待っていかねないプログラム― の実在問題に絡む箇条書き表記部は数頁をまたぎ、まだまだ続く)。
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