典拠となるところの明示[80]――プラトン古典『ティマイオス』の内容に見る正十二
面体、そして、アトランティスとの絡みでまずもって指摘しておきたきこととして

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黄金比を媒介に指摘できもすることについて 補説2

 直前頁では

[カー・ブラックホールやワームホールといったものの[ゲート]としての言われよう]

について本稿にて従前何を述べてきたのかについて振り返りなしつつ、また、加えて、何が問題になるかの新たな指摘をなすとの筆の運びをなしてきた。

 さて、これ以降は直近の段まで長くもなっての細々とした解説をなしてきたところ、すなわち、

[LHC実験に関しては時空間のゲートたりうるワームホールやカー・ブラックホールの生成がなされうるとの申しようがなされるようなった]

とのことに関わるところとして、

(金星にまつわる会合周期にあって具現化するとの指摘もなされてきた)[五芒星相似形]を[ブラックホール絡みの話]と接合させるような奇怪なることらがある。すなわち、次のようなことらα1からα8)がある。

地球と金星と太陽の内合(インフェリアー・コンジャンクション)時にあっての天体座標を結んで出来上がるとのことがよくも取り上げられるとの[五芒星]は[五角形]と結びつく図形でもある。[(ほぼ正確な)[五芒星]が描写される局面]というのは[(ほぼ正確な)[正五角形]に近しきものが内にて形成される局面]であるとも述べられる。どういうことか。[(正確な)五芒星]というものは[正五角形]に内接される図形として描けるものであり、[正確な五芒星の各点]を構成する五点というのが正五角形の各点にそのままに対応することになるとのことがあるのである。

正五角形、英語に直せば、[レギュラー・ペンタゴン]との特質を持つのがアメリカの国防総省の本部庁舎である。そのペンタゴンの広場は先の911の事件の起こる前から[ワールド・トレード・センターの跡地]がそう述べられるようになったのと同じ言葉で呼び慣わされていた、[グラウンド・ゼロ]との言葉でもって呼び慣わされていた

グラウンド・ゼロという言葉は911の事件が発生する前からペンタゴンの広場と歴史的に結びつけられてきたとの沿革がある(上のα2にて言及)のだが、そちらグラウンド・ゼロという言葉、かの911の事件が起こる「前」から[使用局面が際立って限られていた特殊用語]として存在していた同語を[ブラックホール]と関係させるとのかたちで用いていたとの書籍が存在しており、その書籍、「不可解極まりない911の予見的言及とも関わる」とのことを本稿の先だっての段で先述なしてきたとの書籍でもある
ZERO:The Biography of a Dangerous Idea(邦題)『異端の数ゼロ』
となる。
 同著『異端の数ゼロ』序盤部にては五角形と五芒星の相互に「無限に」外接・内接しあう関係性]のことが[最小の単位(無限小)に向かう力学]を指し示すようなものとして取り上げられているとのことがあるのである(α1の出典とも重なるところとなる)。
 さて、そのように問題となる ―「どうしてそういうことが?」の問題はともかくにもの911の異様なる先覚的言及をなしているとの式で問題となる― 書籍で取り上げられている五角形と五芒星の相互に「無限に」外接・内接しあう関係性にて「も」表象される最小の単位(無限小)に向かう力学は言い換えれば、原子核の領域に向かう力学、さらに述べれば、
原子核を構成する陽子や中性子の領域、そして、陽子を複合して構成するクォークのようなより極微の素粒子の世界に向かう力学
のことを想起させるものでもある。
 何故か。
 原子のなかで原子核の占める割合はおそろしく小さい、そのような原子核を構成するのが中性子や陽子であるといったかたちで(小さきことをひたすらに突き詰めていった際の)極小の世界というものは展開しているからである。五角形(ペンタゴン)および五芒星の両者の図形的特性]のことを知っていれば、自然に想起されるのが[最も小さな極小の世界へ向けての力学]であり、それは換言すれば、[素粒子物理学などが領分とする極小の世界へ向けての力学]であると言い換えられるようなところがあるのである。
 そして、そうした限りなくものゼロ・スケールに向かって展開する極微の世界の領域の研究(たとえばヒッグス粒子や超対称性粒子なぞと命名されてのものを発見に血道をあげるとの「研究」)を声高に唱道、[原子核を壊す中での膨大なエネルギー](と述べても極微領域に集中しているからこその膨大なエネルギー)で[ブラックホール]さえもが生成される可能性が取り沙汰されているのが素粒子物理学系や核物理学系の物理学者らが集まってのLHC実験であると言われている

ZERO:The Biography of a Dangerous Idea(邦題)『異端の数ゼロ』との書籍は911の事件が起こる「前」から特異な言葉であるとのグラウンド・ゼロという言葉をブラックホールとの関係するかたちで用いているとの書籍、かつもって、不可解なる911の予見的言及とも関わっているとの書籍でもある(←α3で言及したことである)。そして、同著『異端のゼロ』は[五角形と五芒星の「無限に」相互内接しあう関係性]と結びつくことに言及しているとの書籍でもある(←α1およびα3にての出典にまつわるところでもある)。
 そうした書籍で扱われる
[ゼロの世界][極小の世界]
に近しきところで(原子に比してその比率が恐ろしく小さいとの極小の存在たる)[原子核]を破壊しようとのことをなし、そこにて発生する膨大なエネルギーからブラックホールを生成しうるとのところにまで至ったのがLHC実験であると「される」(←α3にて言及のことでもある)のだが、他面、[911の事件]では何が起こったのか。[[正五角形]との形状を呈するとのペンタゴンが崩された]とのことが起こっている(←α2で合衆国国防総省庁舎たるペンタゴンが(正確な五芒星と無限に続く相互内接外接関係を呈するとの)[正五角形]であることを問題視している)。
 以上のことより[次の関係性]が想起されもする。
現実世界で911の事件が起こる「前」からアメリカ国防総省本部庁舎たるペンタゴン(正五角形)の広場と結びつけられてきたグラウンド・ゼロという特殊な言葉(←α2)] ⇔ [911の事件が起こる前から[グラウンド・ゼロ]との特殊な言葉とセットとなっていた現実世界でのペンタゴン([正五角形]状の米国国防総省庁舎)の911にあっての部分崩壊] ⇔ [正五角形(;合衆国国防総省庁舎ペンタゴンとの同一形状)の(911にての)部分崩壊(α3)] ⇔ [911の事件が起こる「前」から特殊用語として存在していた[グラウンド・ゼロ]という言葉をブラックホールとの関係するかたちで用いているとの書籍であり(そして911の不可解なる予見事物とも通ずるようになっている書籍ともなり) またなおかつもってして、五芒星と五角形(ペンタゴン)の間の無限に続く相互内接・外接関係によって表象されもする極小の世界へ向かう力学に言及している著作ともなる ZERO:The Biography of a Dangerous Idea(邦題)『異端の数ゼロ』という著作の内容] ⇔ [無限小に至る方向性での中での破壊挙動、原子核を壊す中での膨大なエネルギー発現状況でもってブラックホールを作り出しうると言われるに至っているLHC実験を想起(α3)]
 以上のような⇔で結んでの関係性については
『何を述べているか理解しがたい』
と受け取られるか、あるいは、
『穿ち過ぎ(考えすぎ)である』
と思われるところか、とも思う。それゆえ、そうした物言いがなせてしまう「他の」事情があることにつき続く段で「補いながらもの」表記をなす。

[グラウンド・ゼロ]という言葉 ―(本来、[広島・長崎の爆心地]を指すべくも考案された特別な言葉であり、また、冷戦期、核戦争の標的たるところと結びつけられるに至った言葉である)― と[911]の事件の発生前から結びつけられていた[ペンタゴン](アメリカ国防総省本庁舎)というのはレズリー・グローヴズという男(往時、米国陸軍工兵隊大佐)を責任者にして1941年9月11日に建設が開始されたとの建物である。
 そちらペンタゴンの建設計画を指揮していたレズリー・グローヴズという男が「ペンタゴン建造中に」大佐から准将に昇進、主導することになったのが[マンハッタン計画]となっており、同[マンハッタン計画]で実現・現出を見たのが[原子爆弾]と[広島・長崎への原子爆弾の投下]([グラウンド・ゼロ]との言葉がはじめて用いられるようになった爆心地を現出させた挙動との意味合いで本稿の先の段でも取り上げていた原爆投下)となる
 そこに見る[原子爆弾]というのは[極小領域たる原子核のレベルでの崩壊現象、[核分裂反応]によって実現を見た兵器]でもある
 (:1941年9月11日から建設開始(着工)を見ていた[ペンタゴン]の建設計画を指揮していた男レズリー・グローヴズが[マンハッタン計画]の責任者でもあったわけであるが、[マンハッタン計画]というのはそも、[極小の領域、原子核のレベルでの崩壊現象が原子爆弾を実現ならしめること]が着想されて開始された計画である。[原子核レベルでの崩壊現象を利用しての核兵器開発]と[ペンタゴン]が結びつく、そう、[五芒星形と五角形(ペンタゴン)が無限に相互に内接・外接しあいながら無限小へ至る方向(原子核や素粒子の世界へ至る方向)を指し示すもの]であることを想起させるように結びつくとのことが歴史的沿革として存在していることが問題となる)。

金星の内合ポイントにてその近似物が具現化するとの五芒星は史的に見て[退魔の象徴]とされてきたとの経緯があるものである。
 さて、その[退魔の象徴としての五芒星]と結びつくような[退魔の象徴物としてのペンタゴン(アメリカ国防総省本庁舎)]が爆破されて「異次元から」干渉する外側の銀河由来の妖怪が解き放たれるとの[荒唐無稽小説]が世に出ている。それが本稿の先の段で「911の「奇怪なる」予見的言及をなしている」との要素を同作が多重的に帯びていることにつき仔細に解説してきた70年代欧米でヒットを見たとの小説作品、『ジ・イルミナタス・トリロジー』である。
 につき、
[退魔の象徴としての五芒星と結びつくが如き退魔の象徴としてのペンタゴンの崩壊、および、911の事件の発生(マンハッタンペンタゴンが同時攻撃されたとの事件)を前言しているが如くの奇怪なる文物]
などとのものより想起されるのは ―繰り返しになるも― 次のようなこととなる。
[(直近にて言及の)書籍『異端の数ゼロ』に特性として認められるとの[五角形(ペンタゴン)と五芒星の内接関係を無限小に至る機序として呈示するとのやりよう]・[グラウンド・ゼロという言葉を911の事件が発生する前からブラックホールと結び付けているとのやりよう]・[不可解なる911の予見的言及と関わりもするとの側面]]←→(関係性の想起)←→[ペンタゴン(1941年「9月11日」に建造開始の国防総省庁舎)の建設計画を主導した軍人が同様に主導して[原爆]と[グラウンド・ゼロという言葉]を具現化させることになった[無限小に至る力学(五角形と五芒星が相互に無限に内接・外接されるかたちで表象される力学)の過程での原子核崩壊作用]を利用しての[マンハッタン計画]に見るありよう

会合周期(具体的に述べれば、8年単位で現出する5回の地球との周期的内合関係)でもって[五芒星]を描くとされる存在が金星となるとのことを先述した。また、同文に金星が悪魔の王ルシファーと欧州にて歴史的に結びつけられてきた星であることも先述した。
 さて、歴史的に惑星金星と結び付けられてきたとの悪魔の王ルシファーとのつながりで述べれば、ダンテ『地獄篇』にもミルトン『失楽園』にも[ルシファーと結びついた罪の領域]にあって[今日的な観点で見てのブラックホールの近似物]が多重的に具現化していると申し述べられるようになっていること、解説をなしてきたのが本稿である。

五芒星]は[黄金比]と際立って結びつく図形でもあるそこに見る[黄金比]と[ブラックホール]が結びつくことを論証しようとの学究申しようが欧米圏にてささやかなる注目を浴びているということがある

日本でも五芒星紋様が用いられてきたとのことがある。それは海女による[セーマン・ドーマン]と呼ばれる紋様の使用にまつわる話となる。その点、海女によるセーマンこと五芒星の使用は[竜宮]に引き込まれないための呪(まじな)いであるとの物言いがなされてもいる。さて、伝承に見る[竜宮]とはどういう場か。
[時空間の乱れが発生した場]([外側に対して時間の進みが遅い場])
とされる場である。
 他面、重力の化け物、ブラックホールおよびその近傍領域も[時間の乱れ]が問題となるものである。
 以上のこともそれ単体で述べれば、「考えすぎ」の謗(そし)り免れないこととあいなろうが(当たり前ではある)、上(のαの段)にて述べてきたようなことがすべて[事実]であると網羅的に指し示されたとき、ここβの申しようも「考えすぎ」では済まされぬものとなって「しまう」だけのことがある。

との今までに各部、入念に典拠となるところを挙げてきたことらにあっての

五芒星]は[黄金比]と際立って結びつく図形でもあるそこに見る[黄金比]と[ブラックホール]が結び つくことを論証しようとの学究申しようが欧米圏にてささやかなる注目を浴びているということがある

との部よりさらにもって何が述べられるのか(α1からβと相補関係を呈するところとして何が述べられるのか)についての[煮詰めての解説]をなすこととする (:本来ならば直線的、シームレスにそちら解説に入るべくもの話の展開を先立ってなしもていた中、つい直前まで[LHC実験によるカー・ブラックホールおよびワームホール生成にまつわって何が述べられるのかについての話]を必要以上に細々かつ長々としてなしていたとの経緯がある、それがゆえ、以降の部は「ようやっと本題に回帰しての話に入る」と述べられるようなところでもある)。

 その点、つい直前まで[時空間のゲートとなる可能性が取り沙汰されているとのもの]、そして、[LHCで生成されうるとの見立てが存するもの]であるとのカー・ブラックホールにまつわる解説をなしてきた背景には ―α8.を煮詰めての話が向かう方向ともなるところとして― 次のようなことがある。

([「この段階では」頓狂なることを頭の具合のよろしくはない風で述べているとの風にしかとられないことか]とは当然に思うが、これ以降続いての内容を順々にお読みいただくことで納得いただけもしようところとして)

[[黄金比と結びつくカー・ブラックホール]が[プラトン古典にみとめられる(黄金比を全身で体現するものにして第五元素「的なる」位置付けの)正十二面体]と特定の文物ら(さらに幾頁か後に解説なしだすとの現代にてヒットを見た作品『コンタクト』ら)を介して結びつき、また、そのことが本稿にての指し示し事項と密接に結びつくとのことがある]

 以降、上にて言及のことについての指し示しに入る前に、である。 [カー・ブラックホールの位相変換プロセスが「きっかりと」黄金比( the Golden ratio )と結びつくとの言いようがなされているとのそのことがアトランティスにまつわる伝承に言及しているものでもあるプラトン古典の記述内容と相関性を呈するとのことにつき少なからずの文量を割いての解説をまずもって(そこからして段階的に)講じていくこととする。

 さて、歴史上、
[アトランティスに言及していることできわめて著名な古典]
はプラトンの手になる古典『ティマイオス』となるのだが(『ティマイオス』のアトランティス伝承言及箇所については本稿にての出典(Source)紹介の部36で既に取り上げているが、再度、続いての段でもそちらよりの引用をなす所存である)、 同『ティマイオス』、次のような内容を含むこと「でも」その名が知られることとなっている

(プラトン『ティマイオス』にての記述内容として知られているところとして)

[この世界を支える元素(リゾーマタ)は[多面体]で表される]

[この世界を造った存在はデミウルゴス(ギリシャ語で[工匠]といった意味の言葉)と表すべき存在であり、同デミウルゴスがイデア界を模しての挙としての世界創造がなされた]

 上の部がいかようにして(特定の問題となる文物らを通じて)[[黄金比]と結びつけられているカー・ブラックホール]と関わるかについては続く段で解説をなすとし、とりあえずもは古典そのものに上のような記載がなされているとのことが[文献事実]であることを示すべくもの出典紹介をなしておく。


| 出典(Source)紹介の部77 |

 ここ出典(Source)紹介の部77にあってはプラトンの手になる『ティマイオス』という古典が

[世界を構成する元素(リゾーマタ)が[多面体]で表される]

[この世界を造った存在はデミウルゴス(ギリシャ語で[工匠]といった意味の言葉)と表すべき存在であり、同デミウルゴスがイデア界を模しての挙としての世界創造がなされた]

との内容を有していることについて典拠となるところを挙げておく。

 につき、まずもって基本的なところとしてオンライン上より即時に確認できるところの和文ウィキペディア[ティマイオス]項目の記述よりの引用をなしておく。

(直下、和文ウィキペディア[ティマイオス]項目にての「現行の」記載の引用をなすとして)

『ティマイオス』(希: Τίμαιος、羅: Timaeus)は、古代ギリシアの哲学者プラトンの後期対話篇の1つであり、また、そこに登場する人物の名称。副題は「自然について」。アトランティス伝説、世界の創造、リゾーマタ(古典的元素)、医学などについて記されている。自然を論じた書としてはプラトン唯一のもので、神話的な説話を多く含む。後世へ大きな影響を与えた書である。プラトンは、『ティマイオス』と未完の『クリティアス』、未筆の『ヘルモクラテス』を三部作として構想していたという。
・・・(中略)・・・
[内容]
・・・(中略)・・・
創造者「デミウルゴス」について説明されている。デミウルゴス(希: δημιουργός)のギリシア語の原義は工匠、建築家である。イデアを見て、模倣しながら現実界(物質世界)を作る存在として、デミウルゴスの名を挙げている(善なる存在と捉えられている)。現実界はデミウルゴスが創造したイデアの似姿(エイコーン)である。
・・・(中略)・・・
地(土)・水・火・風(空気)の4つのリゾーマタ(希: ριζώματα 、「根本」の意)が説かれる(後世にいう四元素説)。それぞれのリゾーマタは正多面体であり、その形状によって運動の性質や他のリゾーマタとの親和性が決まる。たとえば火は正四面体であり、最も軽く、鋭い。水は正二十面体、空気は正八面体である。これに対して土は正六面体であり、運動することが最も遅い。自然の諸物はリゾーマタがまざりあうことによって形成されているとした。

(引用部はここまでとする)

 以上の「現行にての」ウィキペディアの記述は ―(媒体性質上、これより記載内容の転変を見る可能性もあるが)― 「要を得て簡、」との類の解説と見受けられるものである(:アトランティス絡みで本稿にての先の段でその内容を抜粋してきたとの『ティマイオス』を完読しているとの筆者としてもそうもとらえている)。 であるから、本稿筆者が内容補って何かを述べる必要も無いことか、とも思うのであるが、ウィキペディアという媒体につき取り沙汰される出典としての危うさの問題も顧慮して、原著、『ティマイオス』、オンライン上よりその全テキストを確認できるようになっているとの英訳バージョンよりの[関連するところの抜粋]をもなしておく。具体的には Project Gutenbergのサイトより人を選ばず誰でも全文をダウンロードできるとの TIMAEUS by PlatoBenjamin Jowettとの19世紀にあってのオクスフォードのプラトン翻訳家の訳になるバージョン)より関連するところの表記の抜粋をなしておくこととする。

(直下、 Benjamin Jowettベンジャミン・ジョウェットとの19世紀、オクスフォードの古典研究家(英文ウィキペディアに一項目設けられているとのその方面での19世紀の大家)の手になるTIMAEUS英訳版にあっての[訳者解説]としての側面が強くも出されての部、 INTRODUCTION AND ANALYSIS、そのSection 3. よりの引用をなすとして)

Fire, air, earth, and water are bodies and therefore solids, and solids are contained in planes, and plane rectilinear figures are made up of triangles. Of triangles there are two kinds; one having the opposite sides equal (isosceles), the other with unequal sides (scalene). These we may fairly assume to be the original elements of fire and the other bodies; what principles are prior to these God only knows, and he of men whom God loves. Next, we must determine what are the four most beautiful figures which are unlike one another and yet sometimes capable of resolution into one another... Of the two kinds of triangles the equal-sided has but one form, the unequal-sided has an infinite variety of forms; and there is none more beautiful than that which forms the half of an equilateral triangle. Let us then choose two triangles; one, the isosceles, the other, that form of scalene which has the square of the longer side three times as great as the square of the lesser side; and affirm that, out of these, fire and the other elements have been constructed.[ . . . ] I must now speak of their construction. From the triangle of which the hypotenuse is twice the lesser side the three first regular solids are formed-first, the equilateral pyramid or tetrahedron; secondly, the octahedron; thirdly, the icosahedron; and from the isosceles triangle is formed the cube. And there is a fifth figure ( which is made out of twelve pentagons ), the dodecahedron―this God used as a model for the twelvefold division of the Zodiac.

(一部を割愛しての[意訳]をなすとして)
炎、大気、地、水は(自然界を構成する)実体たるところの存在ら(bodies)であり、従って、立体構造を呈し、そして、立体構造は面らにて内包具現化しているものとなり、直線で囲まれた立体は三角形より構成される(訳注:この場合、四面体、すなわち、ピラミッド形状が三角形たる四つの面によって成り立っているといったニュアンスである)。その三角形の立体は2種ある。うち、一種は2辺が同じ長さの二等辺三角形、もう一種は長さ等しくはないとの不等辺三角形となる。これらをして我々は適切に炎および他の実体たるものら、元素たるものについて観念しうるところとなる。それに関して何が最も均整が取れた形態かと述べれば、二等辺三角形にあっての残る一辺に起因する形態の変容のありかたを顧慮することで正三角形が最も均整が形態となるであろう。これによって火および他の元素らが構成されていると確言するところである。・・・(中略部)・・・次いでその組成について語れば、第一にはピラミッド構造をとる正四面体、次いで、正八面体、三番目に正二十面体、さらに、二等辺三角形(を二つ重ねて出来る正方形にて)よりなる立方体こと正六面体である。そして、五番目の元素、[12の五角形よりなるものとして正十二面体(dodecahedron)]があり、これは神(プラトンの言うデミウルゴスと親和性強き存在)が黄道12宮の12枚重ねのモデルとして用いもするものである

(訳を付しての引用部はここまでとする)

 以上がオンライン上より確認できるとのプラトン『ティマイオス』英訳版(19世紀に世に出された版)、そこにての元素論にまつわる解説部となるが、プラトンがその彼の見方、[正十二面体などをして世界を構成する元素としての造化の妙]をもたらした存在、[世界創造の神(デミウルゴスなる存在)]をどのように見ていたのかの記述も下に引いておく。

(続いて直下、 Benjamin Jowettという19世紀の古典研究者の手になる同じくものTIMAEUS英訳版にあっての[訳者解説]としての側面が強くも出されての部、 INTRODUCTION AND ANALYSIS、そのSection 8. よりの引用をなすとして)

The Timaeus contains an assertion perhaps more distinct than is found in any of the other dialogues (Rep.; Laws) of the goodness of God. 'He was good himself, and he fashioned the good everywhere.' He was not 'a jealous God,' and therefore he desired that all other things should be equally good. He is the IDEA of good who has now become a person, and speaks and is spoken of as God. Yet his personality seems to appear only in the act of creation. In so far as he works with his eye fixed upon an eternal pattern he is like the human artificer in the Republic. Here the theory of Platonic ideas intrudes upon us. God, like man, is supposed to have an ideal of which Plato is unable to tell us the origin. He may be said, in the language of modern philosophy, to resolve the divine mind into subject and object.

(補ってもの訳として)
「ティマイオスは造化の神の善性というものにつき他の対話篇(対話篇『法律』)のどれとも異なっての断定を含むものである。プラトンにとり彼は嫉妬深き神などではなく、従って、全てのものが等しくも善たらんことを希求した存在であった。彼は現在、人格化を見ているイデアとしての善性であり[神]として言及されるものとなっている。だが、プラトンにとり、その人格性は創造にてのみしか現われていない。永遠なる形態(イデア)に黙して目を投じるとの限りにおいては共和国にあっての技術工のような存在となっている。ここにてプラトンの理念にまつわる理論が我々のそれと抵触するところとなる。我々(訳注:19世紀欧州、キリスト教が今日以上に社会精神を規定していたその時代の人間たる Benjamin Jowettに代表される宗教なるものに対する理解と共感を抱いているとの向きらのことであろう)にあってはプラトンが原初的なありようを話すことができないでいるとの理念・理想を神が人間のように持っていると考えられている。彼は近代の哲学にての言葉でとらえれば神意なるところを主体と客体に分化していると言われるようなところがある存在であろう」

(訳を付しての引用部はここまでとする ―※― )

(※上のようにプラトンは
[善なる技術工(artificer)]
と神をとらえていたとされているわけだが、同じくものプラトンにとっての神はDmiurgeデミウルゴスと称される工作者としての神ともなり、そちらデミウルゴスとしての神は後に、欧州で隆盛を見たグノーシス主義の大系では
[この世界を悪しきものとして構築した劣悪な下位の存在]
と看做されるところの存在ともなっている。
 それにつき、要らぬところか、と承知の上で敢えても表記すれば、本稿筆者は
『宗教など[家畜であることに心底満足し、そちら結果責任を引き受けてやむなしとの人間ら]を造り出すためのものである』
と[論拠の山]に基づいて考えている人間であるがため( I am an atheist.)、[神]などという言葉を使うのも本来的には馬鹿馬鹿しい、実にもって忌むべきことであるとは考えているのではあるが(よりもって述べれば、『諸種事由から絶滅収容所であると判断できるところに放り込まれてその場にての「[仕事]に悪趣味を持ち込んでいるとの」嗜虐的看守らやその看守らが用いる機械装置の類、[チューリング・テスト(機械が人間のフリを出来るかの基準テスト)に易々と合格できるだけの性能を有した機械装置の類]を神とただただ[無心]に崇めるが如く行為が果たして[生き残るに値する種族の成員]に相応しき振る舞いなのか、との問題に通底するぐらいに馬鹿馬鹿しい』と考えているのではあるが)、 今日伝わっているプラトン申しようとの兼ね合いで述べれば、[神]と歴年表されてきた存在を[技術工]のようなものであるととらえること、といったプラトン視点に適合する要素はこの世界には数多あるであろうことについてはこの身、本稿筆者とても同意していると述べている)

出典(Source)紹介の部77はここまでとする)


 以上、紹介したところのプラトン申しように関しては

現代物理学者には「宇宙そのものの構造を規定する」、位相幾何学との兼ね合いで規定するのが正十二面体構造である可能性があるとの仮説が最近になって登場しだした ――いいだろうか.仮説である(同仮説についての紹介は続く段にてなす)―― 。他面、プラトン『ティマイオス』元素論体系にてはデミウルゴス手仕事として「星天を構成する」第五元素が(古典そのものの次元で)正十二面体と結びつけられている

とのことが気になるところとしてある。

 につき、[プラトンが星天の構造を規定するものとのことで引き合いに出しているとの正十二面体(ドデカヘドロン)]を引き合いに出していることが

[最近の現代物理学者に由来する「正十二面体構造が宇宙を規定する」との仮説と適合する]

とのことも無論、気になるところではあるのだが(続いて典拠を挙げるがそうしたことを取り上げている学者もオンライン上に散見される)、本稿にて論じていることとの兼ね合いでは

[正十二面体に黄金比が密接に関わっているとのことがある]

とのことが意をなしてくるだけのことがある(:これより[プラトンが、そして、(後述するように)現在の天文学者らもが宇宙の根源をなすものであるとしている正十二面体が黄金比と結びつくようになっているとのこと]が特定の文物を通じて[黄金比と結びつくカー・ブラックホール]とも通ずるようになっているとのことの解説を順次なしていくこととする)。

 ここで繰り返し表記をなすが、本稿の先の段では以下の

[カー・ブラックホールの[黄金比]に基づく変化の態様について論じているとの先の段 ――出典(Source)紹介の部73の段―― にて引用をなしたとの記事]

の内容を問題視していた。
 およそ次のようなかたちにて、である。

(直下、huffingtonpost. comというメディア媒体(アメリカのリベラル系インターネット新聞との触れ込みで現時、和文ウィキペディアにも一項目設けられているハフィントン・ポストという媒体)にて[ The Golden Ratio and Astronomy ]と題されて掲載されている記事となり、本稿にての(α8)[五芒星は黄金比と際立って結びつく数である。その黄金比とブラックホールが結びつくことを論証しようとの学究申しようが欧米圏にてささやかなる注目を浴びているということがある]とのことの論拠としてそこよりの引用をなしたとの記事よりの「再度の」引用をなすとして)

Another intriguing area of astronomy in which the Golden Ratio made an unexpected appearance is that of the extreme objects we call black holes. Black holes warp space in their vicinity so much that in Einstein's classical General Relativity, nothing can escape from them, not even light. [ . . . ] Spinning black holes ( called Kerr black holes, after the New Zealander physicist Roy Kerr ) can exist in two states: one in which they heat up when they lose energy (negative specific heat), and one in which they cool down (positive specific heat). They can also transition from one state into the other, in the same way that water can freeze to form ice. Believe it or not, but the transition takes place when the square of the black hole mass (in the appropriate units) is precisely equal to φ times the square of its spin!

(拙訳として)
「[黄金比]が予想外の出現をなすとの天文学分野にあっての興味深い領域とは我々が[ブラックホール]と呼ぶ[極限の存在]である。ブラックホールというものはアイシュタインの古典的な一般相対性理論にて何物もそれらから逃れられない、光さえも逃れられないとのかたちでそれら近傍の空間をひずませる。・・・(中略)・・・自転するブラックホール(ニュージーランド人物理学者ロイ・カー以後、[カー・ブラックホール]と呼ばれるようになったもの)は二種の存在形態をとりうる。うちひとつはそれらがエネルギーを失う時に熱を発するとのもの(正の比熱)となり、もう一つは冷却化するとのもの(負の比熱)である。それらは一方からもう一方へと水が凍って氷になるのと同様の式で移行する。信じようと信じまいと、その移行は「正確に」ブラックホール質量の平方が[ブラックホール角運動量(スピンと書かれているが、アンギュラー・モメンタムこと角運動量のことを指すと解される)の平方]の「φ」倍 ――(訳注:φファイは黄金比の体現数値を指す)―― に達したときに起こる

(訳を付しての引用部はここまでとする)

 以上のそこよりの再引用をなしての、

The Golden Ratio and Astronomy

と題されての記事 (同記事執筆者はマリオ・リヴィオ( Mario Livio )という人物となり、同人物は本稿にての出典(Source)紹介の部72で取り上げた書籍『黄金比はすべてを美しくするか?最も謎めいた「比率」をめぐる数学物語』(早川書房ハードカヴァー版/原著原題 THE GOLDEN RATIO The story of Phi, the World's Most Astonishing Number)の著者ともなっている[そこそこに名が知られた天体物理学者]となっている) にあっては ――本稿で初言及するところとして―― 続いて引用なすような記述「も」が含まれている。


| 出典(Source)紹介の部77(2) |

 ここ出典(Source)紹介の部77(2)にあっては

[米国の著名人らが多く寄稿するインターネット新聞であるハフィントン・ポストにあって掲載の天文物理学者マリオ・リヴィオ執筆の[カー・ブラックホールと黄金比の関係を論ずる記事]にプラトン古典『ティマイオス』に見る十二面体に対する言及もがなされているとのこと]

を紹介なしておく。

(直下、ハフィントン・ポストhuffingtonpost. com内の記事、[ The Golden Ratio and Astronomy ]と題されての記事に見る黄金比のエキスパートでもある学者の Mario Livioの十二面体にまつわる申しようより(本稿にては初言及のところとして)引用をなすとして)

In the pentagram, in each one of the five side triangles, the ratio of the side to the base is precisely equal to Φ. Second, when Plato wanted to discuss the cosmos as a whole in his celebrated Timaeus, he chose the dodecahedron (Figure 2) as the shape "which the god used for embroidering the constellations on the whole heaven." The dodecahedron has the Golden Ratio written all over it.

(拙訳として)
「五芒星にあってのはしばしの部にある計5つの三角形らはそれぞれ[脇の線分の底の線分に対する比率]が正確に黄金比(ギリシャ文字φファイで体現される比率)に等しくなっているとのものである。第二にプラトンが彼の著名な『ティマイオス』にて宇宙を一なる全体として論じようと欲した際に彼は[正十二面体](図2)をして神が全天にあって星座を刺繍するために用いた形とした。正十二面体はその描画されているところのすべてにて黄金比を持っている」

(訳を付しての引用部はここまでとする ―※― )

※1:ドデカヘドロンこと正十二面体が[正五角形十二個でもって造りだされる多面体]となっており、その構成単位たる正五角形が(そこに内接する五芒星が黄金比の体現物であるとのことの由来ともなっていることとして)各辺と対角線が黄金比の関係をなすとの図形であることがここ引用文の背景にある事情となっている ――正五角形が黄金比と結びつくことについては現行ウィキペディア[五角形]項目にての[定理]の節にて記載されている次の記述の引用で足りるであろう⇒・正五角形の一辺と対角線の比は、黄金比に等しい。・正五角形の交わる対角線は、互いに他を黄金比に分ける―― )

(※2:つい先立っての出典(Source)紹介の部77にて Benjamin Jowettという19世紀英国、オクスフォードのプラトン翻訳家(英文ウィキペディアに一項目設けられているとのその方面での19世紀の研究大家)によるTIMAEUS近代英訳版の記載内容を Project Gutenbergのサイトより引いたわけであるが、そこに見る解釈の部、 INTRODUCTION AND ANALYSISと振られた節にあっての(再引用なすところとして) And there is a fifth figure ( which is made out of twelve pentagons ), the dodecahedron―this God used as a model for the twelvefold division of the Zodiac.「そして、五番目の元素、12の五角形よりなるものとして正十二面体があり、これは神(プラトンの言うデミウルゴスと親和性強き存在)が黄道12宮の12枚重ねのモデルとして用いもするものである」との記述からも分かるように[正十二面体]は(炎・水・気・土というプラトン的元素、リゾーマタにあって第四元素に次ぐ)[第五元素]としての意味づけを強くも与えられているものである)

 以上訳出部に見るようなこと、

[黄金比の全面的体現物たる正十二面体がプラトンの宇宙観で全天の根源とされている]

とのことが

[黄金比とカー・ブラックホールの関係について論じているとの(天体物理学者マリオ・リヴィオの筆になる)記事[ The Golden Ratio and Astronomy ]]

の中で取り上げられているとのことがある。

出典(Source)紹介の部77(2)はここまでとする)


 ここまででもってしても(アトランティスを登場させるプラトン古典である)『ティマイオス』のことが全身黄金比の体現存在である正十二面体につき第五元素として言及している古典として[カー・ブラックホールと黄金比の関係性について扱った記事]内で言及されていることはお分かりいただけたか、とは思う。

 続いて、直下、プラトン著作『ティマイオス』がいかようにアトランティス伝承に言及している著作なのかプラトン著作がいかように古典的元素論にあって重きをなす正十二面体と結びつく著作となっているのか正十二面体構造が最近の科学界論調としていかようにもってして宇宙の構造と結びつけられるに至っているのかとのことらについてのさらなる典拠紹介をなしておくこととする。


| 出典(Source)紹介の部77(3) |

 ここ出典(Source)紹介の部77(3)にあっては ―(直近にて[カー・ブラックホールと黄金比の関係について扱った米国学識者の手になるオンライン上流通記事]が[プラトン古典に見る正十二面体が黄金比と結びつくことを論じたもの]ともなっていることを摘示しもしてきたうえでのこととして)― 

[プラトン古典『ティマイオス』がアトランティス伝承を扱った古典であること]
[同じくものプラトン古典『ティマイオス』が星天を構成する[第五元素](と表せられるに至った存在)を正十二面体として描写していること]
正十二面体が現代の天文学者らによって(最新の知見に基づき)宇宙の構造をなすものと仮説づけられるに至っていること]

について[整理]のための表記を(出典紹介なしつつ)なしておくこととする。

 まずもって英文ウィキペディア[Atlantis]項目にあっての冒頭部記載内容(本稿執筆時現時点での記載内容)を引用することとする。

(直下、英文Wikipedia[Atlantis]項目にあっての現行にての冒頭部記載内容よりの引用をなすとして)

Atlantis (Ancient Greek: Ἀτλαντὶς νῆσος, "island of Atlas") is the name of a fictional island mentioned within an allegory on the hubris of nations in Plato's works Timaeus and Critias, where it represents the antagonist naval power that besieges "Ancient Athens", the pseudo-historic embodiment of Plato's ideal state (see The Republic).

(訳として)
「アトランティス(古代ギリシャ語表記はτλαντὶς νῆσος、[アトラスの島]を意味する)とは [プラトンにとっての理想政体(プラトン著作 The Republic『国家』にまつわる項目を参照のこと)を体現する存在である古代アテナに押しよせることになった敵対国としての海洋大国] ともなるプラトンの著作『ティマイオス』および『クリティアス』にあっての国家的傲慢の寓意たるところとして言及されている架空の島の名前である」

(訳を付しての引用部はここまでとしておく)

 以上のようにアトランティスに関する英文ウィキペディア解説項目の出だし開口一番の部にてそうだと言及されていることからもお分かりいただけるか、とは思うが、そも、古の海洋大国にして海中に没したアトランティスの根本たる言及はプラトン古典(として今日に伝わる『ティマイオス』および『クリティアス』)に由来しているとのことがある(:プラトン古典 ―先述のように[宇宙の構成要素が十二面体である][世界の創造者は工匠としてのデミウルゴス(という存在)である]といった内容をも含む『ティマイオス』ら― なくしてアトランティス伝承もなかったと申し述べられるようなかたちとなっている)。

 次いで、『ティマイオス』がアトランティス伝承について言及した古典であることについては次のように再引用をなしておく(出典(Source)紹介の部36の段で既になしたとの引用を繰り返しなす)。

(直下、プラトン全集12(岩波書店刊行)『ティマィオス』収録部のp.22―p.23より中略をなしつつの再度の原文引用をなすとして)

というのは、あの大洋には――あなた方の話によると、あなた方のほうでは「ヘラクレスの柱」と呼んでいるらしいが――その入口(ジブラルタル海峡)の前方に、一つの島があったのだ。そして、この島はリビュアとアジアを合わせたよりもなお大きなものであったが、そこからその島の他の島々へと当時の航海者は渡ることができたのであり、またその島々から、あの正真正銘の大洋をめぐっている、対岸の大陸全土へと渡ることができたのである。
・・・(中略)・・・
 さて、 このアトランティス島に、驚くべき巨大な、諸王侯の勢力が出現して、その島の全土はもとより、他の多くの島々と、大陸のいくつかの部分を支配下におさめ、なおこれに加えて、海峡内のこちら側でも、リビュアではエジプトに境を接するところまで、またヨーロッパではテュレニアの境界に至るまでの地域を支配していたのである
・・・(中略)・・・
 しかし後に、異常な大地震と大洪水が度重なって起こった時、苛酷な日がやって来て、その一昼夜の間に、あなた方の国の戦士はすべて、一挙にして大地に呑み込まれ、またアトランティス島も同じようにして、海中に没して姿を消してしまったのであった。

(引用部はここまでとする ―※― )

(※以上は国内にて流通を見ている訳書よりの表記の引用となるが、ここ本稿では Benjamin Jowettベンジャミン・ジョウェットとの19世紀、オクスフォードの古典研究家(英文ウィキペディアに一項目設けられているとのその方面での19世紀の大家)の手になる『ティマイオス』英訳版、 Project Gutenbergにて公開されている版 ―すなわち、検索エンジン入力(たとえば下にて抜粋のテキストの入力)で誰でもオンライン上よりその中身を即時即座に確認出来るとのもの― としての近代成立のTIMAEUS英訳版の対応するところの表記をもに引いておくこととする。(以下、引用なすとして) The most famous of them all was the overthrow of the island of Atlantis. This great island lay over against the Pillars of Heracles, in extent greater than Libya and Asia put together, and was the passage to other islands and to a great ocean of which the Mediterranean sea was only the harbour; and within the Pillars the empire of Atlantis reached in Europe to Tyrrhenia and in Libya to Egypt. This mighty power was arrayed against Egypt and Hellas and all the countries bordering on the Mediterranean. Then your city did bravely, and won renown over the whole earth. For at the peril of her own existence, and when the other Hellenes had deserted her, she repelled the invader, and of her own accord gave liberty to all the nations within the Pillars. A little while afterwards there were great earthquakes and floods, and your warrior race all sank into the earth; and the great island of Atlantis also disappeared in the sea. This is the explanation of the shallows which are found in that part of the Atlantic ocean.' .以上、対応するところの欧米圏学者の訳よりの引用とした)

 さらにもってしてプラトンの『ティマイオス』に見る元素論体系とつながるところとして[ドデカヘドロン]こと[正十二面体]が[天そのものを構成するもの]にして、かつまた、[古典的元素論にあっての第五元素と親和性が高いもの]であるとの言われようがなされているものであることの論拠を(誰でも即時即座にオンライン上より確認可能とのかたちにて)挙げておく。

(直下、英文Wikipedia[ Platonic solid ]項目(ちなみに「プラトンの立体」ことプラトニック・ソリッドは正多面体を指す言葉である)にての「現行」記載内容よりの原文引用をなすとして)

The fifth Platonic solid, the dodecahedron, Plato obscurely remarks, "...the god used for arranging the constellations on the whole heaven". Aristotle added a fifth element, aithêr (aether in Latin, "ether" in English) and postulated that the heavens were made of this element, but he had no interest in matching it with Plato's fifth solid.

(拙訳として)
プラトンが規定した第五の正多面体、それはプラトンが不明瞭に言及しているところとして[全天にあっての刺繍にて神(プラトンの指摘するところでは[デミウルゴス])が用いた]のが正十二面体である。アリストテレスは五番目の元素としてアイテール(ラテン語表記でaether、英語ではイーサーことエーテル)を加え、そして、天はこの元素にて成り立つと主張したが、師たるプラトンの[第五の立体]とそちらを整合させるのに意を向けはしなかった」

(訳を付しての引用部はここまでとする)

(続いて直下、英文Wikipedia[Dodecahedron]項目(英語版[正十二面体]項目)にあっての現行記載よりの原文引用をなすとして)

In Theaetetus, a dialogue of Plato, Plato was able to prove that there are just five uniform regular solids; they later became known as the platonic solids. Timaeus (c. 360 B.C.), as a personage of Plato's dialogue, associates the other four platonic solids with the four classical elements, adding that there is a fifth solid pattern which, though commonly associated with the dodecahedron, is never directly mentioned as such; "this God used in the delineation of the universe."

(拙訳として)
「対話篇『テアイテトス』 ―『ティマオス』と並ぶ著名なプラトン由来の文物― にてプラトンは正多面体には五種の形態があるとのことを説明することができた(訳注:現実に現代的理解でも正多面体、すなわち、厳密な定義では[すべての面が同一の正多角形で構成されており全ての面の数が等しい]との図形は数学的に[正四面体][正六面体][正八面体][正十二体][正二十面体]の五種類のみが存在するとされている)。 それらは後にプラトニック・ソリッド(正多面体の英語表記)として知られるようになった。 『ティマオス』(紀元前360年頃成立とされる)、プラトンによる著名人対話録との形態をとる同著では一般には正十二面体と関連づけられるものの決して直にはそうしたものとして言及されていないとの「第五の」正多面体が「これは神が宇宙を輪郭描画のために用いたものである」と付け加えられながら、(正十二面体以外の)他の4つの正多面体が古典的四大元素と結びつけられてもいた

(訳を付しての引用部はここまでとする ―※― )

(※以上、ウィキペディアから引いたとの記載は Project Gutenbergのサイトよりダウンロード可能であるとの TIMAEUS by Plato Benjamin Jowettとの19世紀にあってのオクスフォードのプラトン翻訳家の訳になる版)より先立っての出典(Source)紹介の部77にて引用なしたところと同文の記載となる)

 さらに加えもして、最新の知見に基づき宇宙構造そのものを正十二面体と結びつけて語る論調が現代の天文学者らにあるとのことを端的に示す媒体を挙げておくこととする。

(まずもって、現行の英文Wikipedia[ Shape of the universe ]項目にあっての[ Universe with positive curvature ]の節に認められるところにあっての現行記載よりの原文引用をなすとして)

A positively curved universe is described by spherical geometry, and can be thought of as a three-dimensional hypersphere, or some other spherical 3-manifold (such as the Poincaré dodecahedral space), all of which are quotients of the 3-sphere. Poincare' dodecahedral space, a positively curved space, colloquially described as "soccerball-shaped", as it is the quotient of the 3-sphere by the binary icosahedral group, which is very close to icosahedral symmetry, the symmetry of a soccer ball. This was proposed by Jean-Pierre Luminet and colleagues in 2003 and an optimal orientation on the sky for the model was estimated in 2008.

(あまりにも専門的な話であるために訳に誤謬介在の可能性ありと断りつつもなすところの拙訳として)
曲率にあって)正の湾曲を示した宇宙像は球面幾何によって描写され、三次元状の超球(ハイパー・スフィア)ないし「ポアンカレの正十二面体宇宙のような」球状の三次元多様体か何かのようなものと考えられうる。[ポアンカレの正十二面体宇宙]は正の曲率を持つ空間構造(訳注:負の曲率を持つとは三角形構造の各角度が足しても180度未満となるような凹んだサドル型の空間構造を指し、正の曲率を持つとはその逆の状況を指す)となり、正二十面体対称性にとても近づくとの二項正二十面体群( the binary icosahedral group )にて三維球面の比率とあいなるような[サッカーボール形状]と講学的には描写されるものである。これは2003年にて Jean-Pierre Luminetおよびその同僚らによって提唱され、2008年、天にての同モデルのための最適点の見積もりがなされた」

(訳を付しての引用部はここまでとする)

 門外漢を斥けるような専門用語(ジャーゴン)で溢れているとのものとなるが、以上の引用項目にあっては
[[ポアンカレの正十二面体構造宇宙(と表されるようなもの)]にまつわる観点が2003年に呈示された]
との表記がなされていることまでは(英語を解するとの向きには)推し量れるようになっている。

 また、オンライン上より表記表題入力でダウンロードできるとの論稿にしてNature誌にて掲載されたとのものであるとの2003年発の論稿

[ Dodecahedral space topology as an explanation for weak wide-angle temperature correlations in the cosmic microwave background ]

の記述内容をも引いておく(:直近にてなした引用と同文に門外漢に[やたらと込み入っての小難しい話をなしている]との感を覚えられるのは必定であろうかとも思うのだが、理論動向の委細や適否ではなく理論が存在していることそのものが本稿のこれよりの流れにての指し示しに多少関わるとの認識をもって上記論稿の記述内容をも引いておく ――[宇宙の構造が科学者らについ昨今になって[正十二面体構造を呈する]と宇宙背景放射の観察結果に基づき考えられるようになった]とのことが(その仮説自体の真偽は置くとして)[仮説]として存在しているとの一事だけを指し示すために専門的な論稿よりの内容引用をなす―― )

(直下、論稿 Dodecahedral space topology as an explanation for weak wide-angle temperature correlations in the cosmic microwave background(ウィキペディアにもその名を見出せる Jean-Pierre Luminetらの手になる論稿)の3と振られたページよりワンセンテンス原文引用をなすとして)

While most potential spatial topologies fail to fit the WMAP results, the Poincaré dodecahedral space fits them strikingly well.

(訳として)
「最もありうべき空間上の位相はWMAP(ウィルキンソン・マイクロ波異方正探査機;NASAが打ち上げた宇宙探査機)よりの観測結果と一致せざるものであったが、ポアンカレ正十二面体状宇宙(モデル)はWMAPデータと極めてよく接合するものであった」

(訳を付しての引用部はここまでとする)

(続いて直下、同じくもの論稿 Dodecahedral space topology as an explanation for weak wide-angle temperature correlations in the cosmic microwave backgroundの4と振られたページよりの原文引用をなすとして)

The excellent agreement with WMAP's results is all the more striking because the (such as the Poincaré dodecahedral space), dodecahedral space offers no free parameters in its construction. The (such as the Poincaré dodecahedral space), space is rigid, meaning that geometrical considerations require a completely regular dodecahedron.

(訳として)
「WMAP ―(訳注:WMAPとはCMB(宇宙マイクロ波背景放射)を探査する目的で打ち上げられたとの The Wilkinson Microwave Anisotropy Probeこと[ウィルキンソン・マイクロ波異方正探査機]のことを指す)― の結果にまつわる優位性伴っての同意は[ポアンカレ正十二面体状宇宙がその構築にあって修正可能性を残す媒介変数を呈示しない]とのことによってより際立ったものとなっている。ポアンカレ型宇宙は固いものであり、それは幾何的考察が完全に[正十二面体]を要求しているとのことである」

(訳を付しての引用部はここまでとする ―※― )

(※ちなみに上にての引用部に認められるウィルキンソン・マイクロ波異方正探査機ことWMAPについては2001年に打ち上げされたものとなり、については、和文ウィキペディア[WMAP]項目にて現行、その冒頭部に(引用するところとして)WMAP( Wilkinson Microwave Anisotropy Probe: ウィルキンソン・マイクロ波異方性探査機)は アメリカ航空宇宙局 (NASA) が打ち上げた宇宙探査機である。WMAP の任務はビッグバンの名残の熱放射である宇宙マイクロ波背景放射 (CMB) の温度を全天にわたってサーベイ観測することである。この探査機は2001年6月30日午後3時46分 (EDT) にアメリカのケープカナベラル空軍基地からデルタIIロケットで打ち上げられ、太陽と地球のラグランジュ点 (L2) で2010年8月まで観測を行った(引用部終端)と記載されているところとなる)

 以上をもって

[プラトン古典『ティマイオス』がアトランティス伝承を扱った古典であること]
[同じくものプラトン古典『ティマイオス』が星天を構成する[第五元素](と表せられるに至った存在)を正十二面体として描写していること]
正十二面体が現代の天文学者らによって(最新の知見に基づき)宇宙の構造をなすものと仮説づけられるに至っていること]

について整理するための部(かつ出典紹介の部)とした。

出典(Source)紹介の部77(3)はここまでとする)


 以上のようにプラトン古典にて第五元素と親和性が高くも見受けられるとのかたちで言及されている正十二面体は宇宙のありうべき構造形態として「も」熱い視線を集めているため、
[[黄金比]がカー・ブラックホールと結びつくとの宇宙論的問題]
を扱っている天文物理学者(マリオ・リヴィオ)由来のThe Golden Ratio and Astronomyとの記事 ―(つい先程にてもそこによりの原文引用をなしたとの記事)― にあってのまさしくもの内容を引いた部にて
[プラトニック・ソリッドである正十二面体(全身「黄金比」の体現物)およびその言及をなしてのプラトン古典『ティマイオス』のことに注意が向けられているとのやりよう]
がなされていることは別段、恣意的なことと思われないかもしれない。
 だが、ここで考えてみるべきである。

第一。LHCに関しては(同LHCがブラックホールを生成しうる可能性があるとして)カー・ブラックホールを生成する可能性もが取り上げられていたとのことがある(つい先立っての出典(Source)紹介の部76(3)にあって解説してきたことである)。
第二。LHCにあってのブラックホール観測はATLASとの検出装置・ATLANTISというイヴェント・ディスプレイ・ウェアによってなされうるとの言明がなされてきたとのことがあるが(本稿にての出典(Source)紹介の部35で典拠紹介し、何度も言及していることである)、さて、黄金比の全身体現存在でもある正十二面体を万物の根源、第五元素と親和性高きものとして取り上げているプラトン古典『ティマイオス』の方についても「アトランティス」についての言及をなしている古典としてそれがつとに知られているとのことがある(つい最前の段にて確認のための言及をなしたところでもある)。

 上のことらから、天文学者マリオ・リヴィオの先立って引用なした記事内の申しよう ―再言するが、[黄金比とカー・ブラックホールの関係性]について取り扱っているとの記事内でプラトン古典『ティマイオス』にあっての黄金比を体現した正十二面体に注意を向けているとの申しよう― は[恣意]を感じさせるものであるとのことになりもする。

 だが、たとえそうであったとしてもそれは特定科学者の属人的恣意の問題として片付けられる素地あるところか、と思う(当たり前である)。

 であるから述べるが、

[[正十二面体]と[ブラックホール]との(プラトン古典に見るアトランティスをも間に挟んでの)繋がり合い]

にはそのようなレベル、科学者個人のやりようで[ことが済まない]といった形態での多重的かつ不可解なる関係性が指摘できるよう「にも」なっているとのことがある(詰るところ、その指し示しをなさんというのが本稿のこれよりの流れとなる)。

 ここまで説明なし終えたところで先程、[話の向かう方向性]として明示してきたところの

[[黄金比と結びつくカー・ブラックホール]が[プラトン古典にみとめられる(黄金比を全身で体現するものにして第五元素「的なる」位置付けの)正十二面体]と何故、いかように特定の文物ら(現代にてヒットを見た作品ら)を介して結びつくのか、また、そのことがどうして本稿にての指し示し事項と密接に結びつくのかとのことについての指し示しをなす]

ための段に入るべきか、とも考えたのだが、その点について詳述なす前に

[[元素論]にまつわる布石としての話]

をなした方がよかろうと考えたため、以下、(そこからして長くもならざるをえないとの性質のものなのだが)、そのための解説の部をさらに設けておくこととする。

 前のページへ〔PREVIOUS PAGE〕     次のページへ〔NEXT PAGE〕


直下、本稿冒頭部へのリンクを設けておく

(⇒冒頭頁へは下の部より)

[典拠紹介部第1頁 加速器実験に伴う欺瞞性から証示なせることについて]

 上にて挙げているのはドイツ浪漫主義芸術の巨匠たる18世紀画家、カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ(Freemasonでもあったとの画家 Caspar David Friedrich)の手になる一品、

Der Wanderer uber dem Nebelmeer雲海の上の旅人』(に多少の[動き]をアレンジとして加えたもの)

となる。

 言われようの問題として一般に、

[人間の崇高なる精神が高みを目指し、ついぞ多くの物事を達観するに至った時、その折の孤独と感慨を描いた画]

などと形容される上掲の『雲海の上の旅人』に関して(本稿でもその言行を順次・段階的に取り上げることになるとの)物理学者リサ・ランドールは[次のような申しよう]をなしている。


(直下、物理学者リサ・ランドールの手になる著作 Knocking on Heaven’s Door『宇宙の扉をノックする』(NHK出版)にての CHAPTER THREE LIVING IN A MATERIAL WORLD[第三章 物質世界に生きる]の章の記述内容 ――オンライン上検索エンジンにあっての原文検索にて該当部特定できるところの記述内容―― よりの原文引用をなすとして)

Our universe is in many respects sublime. It prompts wonder but can be daunting ―even frightening― in its complexity.  Nonetheless, the components fit together in marvelous ways. Art,science, and religion all aim to channel people’s curiosity and enlighten us by pushing the frontiers of our understanding. They promise, in their different ways, to help transcend the narrow confines of individual experience and allow us to enter into―and comprehend―the realm of the sublime. (See Figure 11.)
          [ . . . ]
[ FIGURE 11 ] Caspar David Friedrich’s Wanderer Above the Sea of Fog (1818), an iconic painting of the sublime ― a recurring theme in art and music.

(上の原著引用部に対する[訳文]として国内流通訳書『宇宙の扉をノックする』(NHK出版)ハードカヴァー版にあっての81ページに記載されているところを引くとして)

多くの点で、私たちの宇宙は崇高だ。その複雑さは好奇心を駆り立てはするが、無力感も抱かせるし、ことによっては恐怖さえも感じさせる。にもかかわらず、宇宙の構成要素は素晴らしくぴたりと絡みあっている。芸術、科学、宗教は、いずれも人々の好奇心を促して、理解の限界を広げさせ、それによって私たちを啓蒙することを目指している。いずれもそれぞれのやり方で、個人の経験の狭い領域を越えさせることを約束している。それがかなえられたとき、私たちは崇高なものの領域に踏み込む――そして理解する――ことができるのだ(図11を参照)。 …(中略)… [図11]ドイツの画家カスパー・ダーヴィド・フリードリヒの「雲海の上の旅人」は、崇高なものを象徴的に描いた作品だ。崇高さは、美術と音楽に繰り返し登場するテーマである

(以上をもって Knocking on Heaven’s Doorにての原著表記および訳書よりの引用とした)


 さて、何故、ここ脇に逸れての部にあって「目立つように」特定絵画 ― 『雲海の上の旅人』― を挙げ、その絵画に対する物理学者の評しよう ―「雲海の上の旅人」は、崇高なものを象徴的に描いた作品だ....― などを引いたりもしたのか

「それは、」
絵画『雲海の上の旅人』に対して直上引用なしたような評しようをなしているとの物理学者リサ・ランドールが

加速器によるブラックホール生成可能性にまつわるトピックの理論深化に一廉ならぬ貢献をなしているとの著名物理学者

[[崇高なるもの]を目指しての宇宙の探求(およびそのための装置と銘打たれている巨大加速器LHC)の称揚・礼讃をなしているとの向き

であるとのことがあり、また、なおかつ、彼女リサ・ランドールの手による、(絵画『雲海の上の旅人』を科学者が目指しての[崇高さ]とを結びつけている)引用元著作 Knocking on Heaven’s Door『宇宙の扉をノックする』(NHK出版)が

人間のありよう(崇高さとはおよそ程遠いところにあるありよう)]
人間の辿る運命

を嘲笑うような[嗜虐的寓意]で満ち満ちていると申し述べられるようになっている著作であるとのことがある、遺憾ながら
[理の当然]
として申し述べられるところとしてある ――個人のせせこましい偏頗(へんぱ)な主観などとは一線を画したところで客観的かつ具体的にこれはこうでこうだと申し述べられるようになっている(出典呈示を第一義にしての本稿では無論、その論拠を事細かに挙げる)とのところとしてある―― からであり、そのことに注意を向けたかったからである(※)。

(※上にて引用元とした著作、 Knocking on Heaven’s Door『宇宙の扉をノックする』(NHK出版)、同著にあってはその冒頭部より
September 10, 2008, marked the historic first trial run of the Large Hadron Collider (LHC). Although the name―Large Hadron Collider― is literal but uninspired, the same is not true for the science we expect it to achieve, which should prove spectacular. (表記英文引用部に対する訳として)「2008年9月10日、ラージ・ハドロン・コライダー(LHC)が歴史的始動を見た.[ラージ・ハドロン・コライダー]との名称は有り体に言ってインスピレーションを何ら与えぬとの平凡なものだが、私たちがそれ(LHC)に[証明すべきととらえている壮大なる挙]を託しているとの意では[科学(の進歩)]にとり同じくものことは真実とはならない(LHCは際立ってのインスピレーションを与えるものである)」
などとのことが書き記されている。
 そうもした書きようが目立ってもの冒頭部にてみとめられる著作ノッキン・オン・ヘブンズ・ドアにおける表題、 [天国のドアをノックする]の由来についてリサ・ランドール女史は同じくもの著作の中で次のようなことを述べてもしている。
(以下、 Knocking on Heaven’s Doorにての CHAPTER FOUR LOOKING FOR ANSWERSより引用なすところとして)
I first heard the phrase “knockin”on heaven’s door”when listening to the Bob Dylan song at his 1987 concert with the Grateful Dead in Oakland, California. Needless to say, the title of my book is intended differently than the song’s lyrics, which I still hear Dylan and Jerry Garcia singing in my head. The phrase differs from its biblical origin as well, though my title does toy with this interpretation. In Matthew, the Bible says, “Ask, and it shall be given you; seek, and ye shall find; knock, and it shall be opened unto you: For every one that asketh receiveth; and he that seeketh findeth; and to him that knocketh it shall be opened. (以上原著表記に対して訳書『宇宙の扉をノックする』(NHK出版)ハードカヴァー版[第四章]103ページにての表記を引くとして) Knocking on Heaven’s Door(天の扉を叩く)]――これが本書の原題だが、私が最初にこのフレーズを聞いたのは、一九八七年、カリフォルニア州オークランドでのグレイトフル・デッドとのコンサートで、ボブ・ディランが『天国への扉』を歌うのを聞いたときだった。いまでも私の頭の中ではディランとジェリー・ガルシアがこれを歌っているのが聞こえてくるけれど、いうまでもなく、私の本のタイトルは、この曲の歌詞とは意味が違っている。このフレーズは出典である聖書の一節とも違っているが、私のタイトルはこちらの意図を拝借したものだ。聖書の「マタイ伝」には、このように書かれている。「求めよ。さらば与えられん。尋ねよ、さらば見いださん。門を叩け、さらば聞かれん。すべて求むる者は得、たづねる者は見いだし、門を叩く者には開かれるるなり
(以上、引用部とした)
 といったところ、新約聖書のマタイ伝にあっての
[求めよ。さらば与えられん。尋ねよ、さらば見いださん。門を叩け、さらば聞かれん。すべて求むる者は得、たづねる者は見いだし、門を叩く者には開かれるるなり]
とのフレーズ、それが
[天国の門]・[天国への扉]・[天国への階梯](ステアウェイ・トゥ・ヘブン)
との兼ね合いでいかように嗜虐的なる別側面での意味( Double Meaning )と共にあるのか、そのことからして具体的典拠を挙げ連ねるとの式で遺漏無くも事細かに示そうというのが本稿の本義であるとここ脇に逸れての部にあって訴求しておきたいとの意図が筆者にはある)

当サイト内にあっての【各頁および各典拠への一覧方式遷移部】、及び、【PDF形式文書配布ページ】へのリンクを直下、設けておく

各頁および各典拠への一覧方式遷移部へは以下より


問題となる[「予見的」言及→実現]の体系についての[典拠紹介部]一覧呈示頁

PDF形式文書配布ページへは以下より


典拠解説媒体としての[一括PDF文書]の公開頁

ここ本頁内にて[参照先]として挙げている【「容易に後追い確認なる」「堅い」ソースを呈示しての出典紹介部ら】、それぞれへの[遷移経路]を設けておく (:クリックすることでブラウザ ―インターネット閲覧ソフト― の[別タブ(別枠)]にて典拠紹介部を表示( open "additional" tabbed window(s) of web browsers ))

[出典(Source)紹介の部35]LHC実験とトロイア崩壊およびアトランティスの関係性を示す命名規則上のありようにまつわっての部LHC実験にあっては[(トロイア崩壊の因たる)黄金の林檎の在処を知ると神話が語り継ぐ巨人アトラス]の名前を冠する検出器ATLASおよび黄金の林檎の果樹園とも同一視されもするアトランティス]の名前を冠するディスプレイ・ウェアATLANTISによって生成極微ブラックホール捕捉をなしうるとの可能性が取り沙汰されてきたとのことについての出典紹介の部35)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第30頁 アトラス・アトランティスとLHC命名規則の繋がり合い

[出典(Source)紹介の部67](ルシファーとのラテン語と結びつく明けの明星、すなわち、惑星・金星が(天文における)内合周期の問題として[五芒星]形状の具現化と結びつけられるとのことにまつわっての出典紹介部67)
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典拠紹介部第74頁 金星会合周期と五芒星

[出典(Source)紹介の部68]以降の部(一連のα1からα8と振ってのことらの典拠として先立っての段で既に挙げてきたところの出典紹介部68以降の部)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第75頁 グラウンド・ゼロと「マンハッタン」計画について

[出典(Source)紹介の部76(3)](LHC実験にてブラックホールが生成される可能性があるとの科学界理論動向にあってそれがカー・ブラックホールであるとの見解もが呈されていたとのことにまつわっての出典紹介部76(3))
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典拠紹介部第79頁 加速器ワームホール生成に対する科学界説明と問題点