典拠となるところの明示[68]――加速器によるブラックホール生成、にまつわっての
先覚的言及文物らの間にみとめられる関係性から問題になりもすることについて

関連情報にまつわるカテゴリ(各部クリックにて遷移)

[加速器によるブラックホール人為生成]が一切観念されていなかったとされる折柄にて同じくものことを[奇怪なやりよう][不吉なやりよう]で事前言及しているといった筋合いの文物らが存在していることについて 補説1

 直前頁より

「数頁を割くとの程度で長くなる」と明示しての脇に逸れての補足部

に足を踏み入れもしており、そちら補足部 ――米国現代文学の牽引者などと評されてきた著名作家カート・ヴォネガットの手になる小説作品らにみとめられる[相互連関を呈しての(危機的状況にまつわっての)先覚性]のことを訴求するための話が本筋、[主]であるところを他作家由来の文物らを問題視しての[従]たるところとして展開しているところの補足部―― にあっては

「ブラックホールに通底する事柄への言及文物にあっては[先覚性]との絡みで[異常なる側面]が「往々にして」現われていることがある」

とのことを問題視すると申し述べた。

 その絡みで直前頁では、(『異次元から覗く家』という[アビス;深淵の領域]が登場させている1908年初出の作品の先覚性について解説したうえでのこととして)

「以降、 The Sword of Rhiannon『リアノンの剣』(1949年初出時のタイトルは Sea-Kings of Mars『火星の海王達』)にあっての先覚性のことを問題視する」

として頁をあらためた。

 以上、振り返ったうえで話を進める。

 さて、[ブラックホール]という言葉さえ未だ提唱されていなかった(先述のようにブラックホールという言葉が物理学者ジョン・ホイーラーによって考案されたのは1967年であったとされる)折柄の作品ながら『リアノンの剣』がまさしくものブラックホール「的なる」ものを描いての作品であったこと、そして、同作にて描かれるブラックホール「的なる」ものが今日、著名な米国人物理学者らが提唱しているような、

カー・ブラックホール](本稿にて先述なしたところの[時空間の橋渡し]をなしもするとされているブラックホール)

のように[時空間の橋渡しをするもの]となっていることにつき直下、訳書および原著から該当するところの原文引用をなしておくこととする。


| 出典(Source)紹介の部65(6) |

 ここ出典(Source)紹介の部65(6)にあっては小説『リアノンの剣』に(今日でいう)カー・ブラックホール的なるものが描かれていることにまつわって訳書および原著よりの原文引用でもってして指し示しておくこととする。

(直下、昭和51年頃(原著初出に遅れること二十数年しての折)に早川書房より出されている邦訳文庫版『リアノンの魔剣』(「読み応えを増させるためになのか」かなりの意訳がなされており、『リアノンの剣』ではなく『リアノンの魔剣』という邦題が振られての訳書)の24ページから26ページ、主人公マシュー(マット)・カースが[伝説の存在たるリアノン]の墳墓に侵入、そちら墳墓内に存在していた[異世界(過去の火星の世界)に通ずる暗黒領域]の内部へと叩き落とされる(盗掘の手引き者たるペンコールというキャラクターの騙し討ちに遭い叩き落とされる)との記載がなされている部よりの原文抜粋をなすとして)

 だが、その部屋には、たった一つのものしかなかった。それは巨大な泡立つ暗黒だった。ぶるぶるとうちふるえ、球形にたれこめた暗黒のかたまりだった。その中から細い光が射し、別世界からの流星のようにきらめいた。ランプの光は、この泡立つ暗黒にあたると、はね返りふるえた。
・・・(中略)・・・
それは時空連続体にうがたれた穴であり、われわれの宇宙の外にある無限の窓であるかもしれぬといっさいの神学者に夢想されているものであった
・・・(中略)・・・
 かれが完全に振り返る前に、ペンコールは両手で背後からかれを突き飛ばした。カースは自分の身体が、もだえ立つ暗黒の中にすいこまれていくのを感じた。

(訳書よりの引用部はここまでとする ―※― )

(※尚、上の訳書よりの引用部に対する原著にあっての対応箇所は( The Sword of Rhiannon序章 I. The Door to Infinity[無限へのドア]の節よりの引用をなすとして) It was a great bubble of darkness. A big, brooding sphere of quivering blackness, through which shot little coruscating particles of brilliance like falling stars seen from another world. And from this weird bubble of throbbing darkness the lamplight recoiled, afraid. [ . . . ] This brooding bubble of darkness ― it was strangely like the darkness of those lank black spots far out in the galaxy which some scientists have dreamed are holes in the continuum itself, windows into the infinite outside our universe! [ . . . ] Penkawr's snarling shout came to him from a great distance as he tumbled into a black, bottomless infinity. (引用部はここまでとする)との部位となる(本稿の先の段でも既述の状況から欧米圏書物の多くの書物はその原著テキストをオンライン上に入力する(望ましくは長文のセンテンス単位で入力する)ことでその通りの記載がなされていることがGoogle検索エンジン表示結果より確認できるようになっている。であるから、[文献的事実]の問題を確認なす必要をお感じになられたとの読み手におかれてはここでの引用テキストの方、確認の用に供していただきたい次第である))

(続いて、直下、昭和51年頃に早川書房より出されている邦訳文庫版『リアノンの魔剣』にあっての172ページから173ページ、主人公マシュー(マット)・カースが[リアノンの墓所にての異世界(過去の火星の世界)に通ずる暗黒領域]より[異世界](過去の火星世界)に移動、そこにて[身内より追放された神リアノン(太古の超知性生命体との設定の存在)に由来する縁(えにし)]で蛇の亜人勢力たるドビュアン ――(同ドビュアン、部外から進入不可能の空間を捻転させての拠点(カール・ドゥ)に拠りながら[水晶テクノロジーを用いての催眠術]を用いて人間を操りつつ人間の独裁国家を通じて作中世界を間接支配しているとの設定が付されての存在にして、作中、[往古、リアノンから超技術を掠め取った冷酷無情なる蛇の種族]であるとの設定が付されての存在でもある)―― と対決する局面に追い込まれた後、[磁気生命体と化したリアノン]が迫り来る蛇の勢力に際会する前に主人公に一席ぶつことになった下りよりの原文引用をなすとして)

カースには、リアノンが自分の怒りを静めようと努力をしているのが感じられた。そして思考による声が再び聞こえて来たとき、それは自制されたおだやかな誠意あふれるものであった。
"岩窟でわたしはおまえに真実を話した。おまえはわたしの墓地にいたのだ。時間と空間の外にある恐るべき暗黒のなかに永久に変わることもなく、いつまでも閉じ込めておかれるのがどんなものか、おまえにはとてもわかるまい。わたしは決して神ではない。おまえたちがいまわれわれをどう呼ぼうと、われわれは神であったことはないのだ――ただ、他の人間がやってくる前に、来ていた者であるに過ぎないのだ。人々はわたしを<呪われしもの>といみきらっている――だが、わたしはそうではなかったのだ。空疎で高慢だっただけだ。そして、おろか者でもあった。邪悪な気持はなかった。わたしは<蛇族>に教えた。かれらは利口で、わたしにおもねた――かれらがわたしの教えを利用して悪をはたらいたとき、かれらにやめさせようとして失敗した。かれらは防禦法をわたしから学び、カール・ドゥではわたしの力もかれらにはとどかなかった。それゆえにわたしの兄弟キルがわたしを裁いた。かれらは、あの用意した場所に、時間と空間を超越して、わたしを幽閉し、わたしの罪の事実がこの地上に続く限り、わたしをそこにとどめておくようにした。

(訳書『リアノンの魔剣』よりの原文引用部はここまでとする ―※― )

(※尚、表記引用部の原著 The Sword of Rhiannonにての該当部は XIII. Catastropheとの節にあっての "I told you the truth in the grotto. You were in my Tomb, Carse. How long do you think I could lie there alone in the dreadful darkness outside space and time and not be changed? I'm no god! Whatever you may call us now we Quiru were never gods ― only a race of men who came before the other men. / "They call me evil, the Cursed One ― but I was not! Vain and proud, yes, and a fool, but not wicked in intent. I taught the Serpent Folk because they were clever and flattered me ― and when they used my teaching to work evil I tried to stop them and failed because they had learned defenses from me and even my power could not reach them in Caer Dhu. / "Therefore my brother Quiru judged me. They condemned me to remain imprisoned beyond space and time, in the place which they prepared, as long as the fruits of my sin endured on this world. Then they left me. との部位となる(既述のようにオンライン上より以上のようなフィクションにての記述がなされているのが[文献的事実]として確認いただけるようになっている ―上にての[時間と空間の外にある不変の暗黒の幽閉領域]というのが[ブラックホール的なる領域]となっている― ))

(続いて、直下、昭和51年頃に早川書房より出されている邦訳文庫版『リアノンの魔剣』にあっての247ページから249ページ、作中の宿敵で世界を間接統治していた蛇族(ドュビアン)が滅んだ後、主人公マシュー(マット)・カースが[伝説の存在リアノンの墳墓]の暗黒トンネルから元の世界に戻る際にリアノン本体の姿を垣間見たとの下りよりの(中略)なしつつもの引用をなすとして)

かれの身体は暗い水晶の棺の中に横たわっていた。その内面は、かれを永遠にそこに閉じ込めた不可解な力によって微光を放っていた。かれはあたかも宝石の中心に、永久に凍りついているかのように見えた
・・・(中略)・・・
それは時を超越したものであり、時間がないため腐朽はなかった。リアノンは自分の罪の記憶とともに、永遠にわたってそこに横たわっているのだろう。
・・・(中略)・・・
カースはリアノンの熱心な呼びかけを聞いた――時空を通ってはるか彼方に送られた心の呼びかけだ。
・・・(中略)・・・
"兄弟たちよ、わたしも一緒に行かせてくれ!わたしは<蛇>を滅ぼし、わたしの罪ほろぼしをしたのだ"
"われわれの審判により、リアノンを自由の身とする"
・・・(中略)・・・
"わたしの剣をとっておけ、地球人よ――誇りをもってそれを帯びるがよい。おまえなくしては、わたしはカール・ドゥを滅ぼすことはできなかったのだからな"
 なかば失神状態で、カースは最後の心による命令を受けた。かれはいまやユウェインとともに、暗黒の渦動の中を、得体の知れぬ陰影をつらぬいて、すさまじい速度で落ちていったそのとき、かれはリアノンの最後の別れの言葉がひびき渡るのを聞いた

(訳書よりの引用部はここまでとする ―※― )

(※尚、表記引用部の原著 The Sword of Rhiannonにての該当部は XIX. Judgment of the Quiruとの節にあっての The pulsing darkness cleared in some strange way that had nothing to do with light or sight. Carse looked upon Rhiannon. His body lay in a coffin of dark crystal, whose inner facets glowed with the subtle force that prisoned him forever as though frozen in the heart of a jewel. [ . . . ] But there could be no death in this place. It was beyond time and without time there is no decay and Rhiannon would have all eternity to lie there, remembering his sin.[ . . . ] Carse heard Rhiannon's passionate call ― a mental cry that pulsed far out along the pathway through space and time. [ . . . ] "Let me go with you, my brothers! For I have destroyed the Serpent and my sin is redeemed." It seemed that the Quiru pondered, searching Rhiannon's heart for truth. Then at last one stepped forward and laid his hand upon the coffin. The subtle fires died within it. "It is our judgment that Rhiannon may go free." [ . . . ] "Keep my sword, Earthman ― bear it proudly, for without you I could never have destroyed Caer Dhu." Dizzy, half fainting, Carse received the last mental command. And as he staggered with Ywain through the dark vortex, falling now with nightmare swiftness through the eerie gloom, he heard the last ringing echo of Rhiannon's farewell. との箇所となる(既述のようにオンライン上より以上のようなフィクションにての記述がなされているのが[文献的事実]として確認いただけるようになっている)―― 。ポイントは蛇の種族に知恵を与えたも、その咎より幽閉を強いられた神(とされる存在)の幽閉先たる時間と空間を超越した渦を巻く暗黒領域とのその場にブラックホール「的なる」特性が見てとれることである(また、神が蛇族の滅尽を成し遂げ、そうした領域より解放されるのが『リアノンの剣』の結末だが、それがいかに[反対話法]がかっているかについても続く段にて解説することとする))


※1949年初出の原著に対して1976年に輸入された『リアノンの剣』の訳書の方には訳者が勝手に[ブラックホール]との言葉を付していることにまつわっての付記として

 ちなみにここまでにてそこよりの引用をなしてきたとの和訳版『ザ・ソード・オブ・リアノン』(邦題タイトル『リアノンの魔剣』)の刊行時期は1976年となり(原著刊行時期が1953年(『シー・キングス・オブ・マーズ』とのタイトルでは1949年)であるのに対してそれに遅れること、23年(27年)を経てのこととなり)、早川書房より出されているとのそちら訳書には
(訳者が「分かり易さの弁に、」といった目的で付したのであろうと解されるところとして)
1967年まで存在していなかったとの[ブラックホール]という言葉
訳にて付して用いられているとのことが見受けられもする邦訳版『リアノンの魔剣』p.25に[このもだえ泡立つ暗黒――それは宇宙の深淵にあるブラックホールに奇妙に似ていた]などと書かれているパートがそうである

 につき、ブラックホール]という言葉が存在して「いなかった」折に世に出た原著の方には(遅まきに刊行され意訳も少なからずなされているとの訳書とは異なり)当然に[ブラックホール]という言葉は用いられて「いない」とのこと、お含みいただきたいものである ――本稿筆者が手ずから調査して捕捉しているとの込み入ってのことに言及すれば、である。物理学者ジョン・ホイーラーが[ブラックホール]という言葉を1967年に生み出す前まで英語圏で[ブラックホール]と言えば、18世紀、英国と現地勢力が争っていたインドのカルカッタ([女神カーリーの地]との語源があるとも言われるイギリスとの交易地として拓かれたインドの都市)に設けられていた[人間押し込み型の極めて密集度の高い地下監獄](そこにて押し込まれた者達が他の者らの下敷きになって圧死したとのことで有名な監獄)、いわゆる Black Hole of Calcutta[カルカッタのブラックホール]のことを取り立てて指しもする言葉だと解されるようになっている。それゆえに1940年代末葉から50年代初頭にかけて表題を変えもしながら世に出た『ソード・オブ・リアノン』にあっては[奇怪な黒々とした構造体]を指す名称として同じくもの言葉(ブラックホール)が用いられていなかった(そこを、繰り返すが、邦訳版に[科学理論の登場時期]までには注意を払う必要もないといった按配の訳者、フィクションを徹頭徹尾、[フィクション]として流布することを本然的役割(あるいは社会的使命か)としている節ある業界、サイエンス・フィクション業界の人間として彼らが広めることを業としている「あめ玉」、フィクションに対する読み手読みやすさのためにか何なのか自手流のアレンジで勝手に[ブラックホール]という言葉を付しているようなのだが、真実に向き合う勇気ある向きが確認なした折にといったことに惑わせられないように、とここに注記をなしておく(:こちら注記についても原著テキストを確認されることで真たると瞭然としていることである))―― 。


 以上、引用部にて示した『リアノンの剣』に登場のリアノン墳墓に存在しているとのゲート、

[[時空連続体にうがたれた穴でありこの宇宙の外側に向けての無限の窓であると夢想されてきたもの]と形容されての過去の異世界に通ずる時空間を架橋する通路としての存在](オンライン上より文言確認できるとの原著にては This brooding bubble of darkness ― it was strangely like the darkness of those lank black spots far out in the galaxy which some scientists have dreamed are holes in the continuum itself, windows into the infinite outside our universe!と描写されてのもの)

[[時間と空間の外にある恐るべき暗黒][暗黒の渦動]と表されている存在](オンライン上より文言確認できるとの原著にては " the dreadful darkness outside space and time and not be changed "や" the dark vortex "と描写されてのもの)

がいかにもって[カー・ブラックホール然としたもの]であるかについては

[本稿にての従前の段にて取り上げた次の通りの記載]

から推し量りいただけるか、と思う。

(直下、 Parallel Worlds; A Journey Through Creation,Higher Dimensions and the Future of the Cosmos『パラレルワールド ――11次元の宇宙から超空間へ』(邦訳版の版元は日本放送出版協会(現NHK出版)で原著の米国にての初出は2005年であるとの著作)にあっての384から385ページよりの原文引用(出典(Source)紹介の部20になしたとの同様の引用)を「再度」なすとして)

カー・リングの中心にワームホールがあれば、われわれの宇宙をまったく別の宇宙と、あるいは、同じ宇宙のなかにある別の地点と、結びつけてくれるかもしれない。
・・・(中略)・・・
現在、おおかたの物理学者は、ブラックホールを生きて通り抜けることはできないと考えている。しかし、ブラックホールの物理的解釈はまだ未熟な段階で、この推測は検証されていない。ここでの議論のために、ブラックホールを通り抜けることができ、とくに回転するカー・ブラックホールでそれが可能だと考えてよう。すると、どの先進文明も、ブラックホールの中を探査しようと真剣に考えるだろう

(訳書よりの引用部はここまでとする ―※― )

(※尚、表記引用部の原著 Parallel Worlds; A Journey Through Creation,Higher Dimensions and the Future of the Cosmos(2005)にての該当部は( CHAPTER ELEVEN Escaping the Universeの節より原文引用するところとして) The wormhole in the center of the Kerr ring may connect our universe to quite different universes or different points in the same universe.[ . . . ] Currently, most physicists believe that a trip through a black hole would be fatal. However, our understanding of black hole physics is still in its infancy, and this conjecture has never been tested. Assume, for the sake of argument, that a trip through a black hole might be possible, especially a rotating Kerr black hole. Then any advanced civilization would give serious thought to probing the interior of black holes. (オンライン上より文言確認できるとの原著よりの引用部はここまでとする)との部位となる)

 これにて『リアノンの剣』という作品(1949年初出時のタイトルは Sea-Kings of Mars)がいかようなかたちで

[(時空間の橋渡しをするとされる)カー・ブラックホール然としたもの]

を登場させているのかについての典拠紹介を終える。

出典(Source)紹介の部65(6)はここまでとする)


※補いもしての話として ――(上にて[カー・ブラックホール]と[『リアノンの剣』に登場のゲート装置]の類似性について取り上げた点に関して補いもしての話として)―― 

 作家リイ・ブラケットは、

[(往時の現実世界住民たるアメリカ人の視点から見ての)未来の時代にての「人が住める」火星]

より話がはじまる ――(要するに「[テラ・フォーミング]などといったものを観念しないと現代社会から見れば荒唐無稽にも見える」ところから話がはじまる)―― との『リアノンの剣』( The Sword of Rhiannon )にあって

[ブラックホール然としたものに落とされた主人公の述懐部]

にまつわる描写として次のような記述をもなしてもいる。

(直下、昭和51年頃に早川書房より出されている邦訳文庫版『リアノンの魔剣』にあっての34ページよりの引用をなすとして)

泡立つ暗黒についてのかれの最初の考え方は正しかったのだろうか?本当にあれが宇宙連続体にあいた穴だろうか?もし、そうだったとすれば、自分に起きたことが理解できるような気がする。なぜなら宇宙の時空連続体は、有限なのだ。アインシュタインとリーマンが、ずっと以前にそのことを証明している。かれはその連続体から完全にはみだしてしまった。そして連続体に再び帰った――だが、かれの属する時間帯ではなく、違った時間に帰ってきたのだ

(訳書よりの引用部はここまでとする ―※― )

(※尚、表記引用部の原著 The Sword of Rhiannonにあっての該当部は Had his first guess about that bubble of darkness been right? Was it really a hole in the continuum of the universe? If that were so he could dimly understand what had happened to him. For the space-time continuum of the universe was finite, limited. Einstein and Riemann had proved that long ago. And he had fallen clear out of that continuum and then back into it again ― but into a different time-frame from his own. との部位となる)

 上をもってして作家リイ・ブラケット ―ウィキペディア程度の媒体からして記載されているところとして後に映画スターウォーズの脚本を担当しているとの作家でもある― が
[科学知識の摂取にやぶさかではないとの勉強家]
であると解されるようになってもいる(:ブラケット女史が[ブラックホール]という言葉さえ存在していなかった(先述)との折柄に[ブラックホール然としたもの]にまつわるところの記述としてアインシュタインやリーマンの名前を持ちだしているからである ――(こちらリーマンはリーマン幾何学の旗手たる19世紀数学者ベルンハルト・リーマンのこと。一般相対性理論に関する英文Wikipedia[ General relativity ]項目にあってのModel-buildingの節にて The core concept of general-relativistic model-building is that of a solution of Einstein's equations. Given both Einstein's equations and suitable equations for the properties of matter, such a solution consists of a specific semi-Riemannian manifold (usually defined by giving the metric in specific coordinates), and specific matter fields defined on that manifold. 、大要、「一般相対性理論にあってのモデル構築で核となったコンセプトはアインシュタインの解法のそれとなり、アインシュタインの方程式、および、リーマン多様体とそちら多様体をベースに定義されるところの特質に対する解法らによって成り立つ適正な方程式を所与のものとして一般相対性理論は成り立つ」との趣旨のことが記載されていることに見受けられるようにリーマンによって創始されたリーマン幾何学の応用が一般相対性理論の基礎になっていることが知られている)―― )。

 しかし、といった勉強家らしき作者によって科学理論動向を顧慮している節ある書きようもがなされての同小説(『リアノンの剣』)にては反面、

「ブラックホールの中に生身の人間が落ちれば、すさまじい重力のために生きていられるはずがない(溶岩轟く火山の噴火口にダイブした生身の人間が生存し続けられるはずがないのと同じである)のに人間がそれでも生きているとの設定が採用されていたり」

「ブラックホールが目立って光を反射するとのことが基本的には観念できない(ブラックホールには完全黒体、[光をまったく反射しないもの]に近しいとの性質があるとされる)なかでブラックホール然としたものが露骨に光を反射しているような描写もなされていたり」

と「まったくもって科学的に不正確な」部位も含まれている。

(→表記のことについてはたとえばもってして英文Wikipedia[ Black body ](完全黒体)項目にて A black body is an idealized physical body that absorbs all incident electromagnetic radiation, regardless of frequency or angle of incidence. 「黒体とは波長あるいは入射角によって異動呈することもなく全ての電磁場を吸収するとのかたちで理論想定されての物理的実体のことを指す」と表記されている(そして、さらには同じくもの英文ウィキペディア[黒体]項目にて Black Holeについて It is called "black" because it absorbs all the light that hits the horizon, reflecting nothing, making it almost an ideal black body.「ブラックホールが「黒い」とされているのはそれがその境界面に接する光を ―なんら反射作用を呈することなく、それをして[ほとんどもってして理想的なる完全黒体]としているとの式で― 全て吸収するとのことがあるからである」と表記されるようなことがある)中で【電磁波の一形態である(とのことが理系の世界の常識であるところの)[光]】を【問題となるゲート装置】が反射しているとの描写がリィ・ブラケット小説に見受けられるとのことが「ある」 ―せんだって引用しているように It was a great bubble of darkness. A big, brooding sphere of quivering blackness, through which shot little coruscating particles of brilliance like falling stars seen from another world. And from this weird bubble of throbbing darkness the lamplight recoiled, afraid.(邦訳版記述)「それは巨大な泡立つ暗黒だった。ぶるぶるとうちふるえ、球形にたれこめた暗黒のかたまりだった。その中から細い光が射し、別世界からの流星のようにきらめいた。ランプの光は、この泡立つ暗黒にあたると、はね返りふるえた」などとの表記がなされているとのことが「ある」― ) 

 だが、そうした側面については

[「選り分けてもとらえておくべき」との空想の側面が強く現われている部分(さらに述べれば、[顕著な予言的言及(後述)の脇にあっての作家の「人間レベルの」不勉強さが現われているところ]かもしれない)であろう]

とし、置いておく。

 以上、含んだうえでここ[補いもしての部]にて述べたいのは

「『リアノンの剣』(『ザ・ソード・オブ・リアノン』)という小説作品に関しては荒唐無稽なる側面も多々伴うが、他面、[先覚性]が見てとれるとのところもあり、については、作者の勉強家としての側面に由来するとのことで説明がなせそうなところが少なからずある(直近にてのアインシュタインやリーマン幾何学のリーマンに対する言及部などにもそうした特質が見てとれなくもない)。
 だが、リアノンの剣』という作品が真に問題となるのは、(これよりその点について詳述を重ねていく所存だが)、[往時にての知見ではおよそ想像されるところではなかったと解されるようになっていること]を「極めて隠喩的に」先覚性が際立ってのやりようで言及しているとの側面がそこに見てとれるとのことがあり、なおかつ、奇怪性際立ってのその部が他の事物と結節しながら[根深い悪意]のようなものを感じさせるようになってもいると見てとれるようになっているとのことがある

とのことである。

 上記のこと(作品『リアノンの剣』にあって真に問題となるところ)については続いての段で解説を講じていく。

(補いもしての表記はここまでとする)

 話を続ける。ここからが The Sword of Rhiannon『リアノンの剣』という作品にあっての異常異様なる先覚性の具現化にまつわっての話となり、それは同作『リアノンの剣』が「こともあろうに、」

[粒子加速器によるブラックホール生成]

を露骨に想起させることに触れている ――本稿前半部にあって細かくも述べているように[加速器によるブラックホール生成可能性]が想起されるようになったのはそう遠い昔のことではない(換言すれば、『リアノンの剣』が世に出た半世紀以上前より遙かに最近になってのことである)にも関わらず、そうもした時系列上の事実関係に『リアノンの剣』ありようが矛盾・抵触している(しまっている)―― とのことにまつわっての話となる。

 具体的には、「まずもって」のこととして、

「『リアノンの剣』ではブラックホール状の泡立つ暗黒の穴に落ち込み、別の世界、過去の火星に降り立った男たるマシュー・カース(『リアノンの剣』主人公)がプロトン・ガン(直訳すると[陽子ガン])を武器として帯びていた男であるとの作中設定が採用されている

とのことがあり、「かつもって」、

「『リアノンの剣』では[黒い泡立つ穴]に騙されて叩き落とされた主人公(マシュー・カース)がその叩き落とされた先の異世界の建物([こちら側の世界のリアノン墳墓]に対して[あちら側の世界のリアノン墳墓]といった設定の建物)内の外壁を破壊して脱出するために[プロトン・ガン](陽子銃)を「エネルギー切れを起こすまで乱射する」との作中設定が採用されている

とのことが問題となる(同じくものことの出典は下に挙げることとする)。


| 出典(Source)紹介の部65(7) |

 ここ出典(Source)紹介の部65(7)にあっては

[『リアノンの剣』主人公が彼を過去の世界にいざなうことになった[暗黒の泡立つ時空の穴](渦動を呈するとも)に叩き落とされた際に陽子銃(プロトン・ガン)を手に持っていたとのフィクション設定が採用されていること]
[『リアノンの剣』主人公が暗黒の時空間の穴から過去世界へ落ち込んだ際に移動先で建物外壁を壊すために手持ちの陽子銃(プロトン・ガン)をエネルギー切れを起こすまで乱射したとのフィクション設定が採用されていること]

を示すために当該のフィクションよりの原文引用をなしておくこととする。

 原著に遅れること20数年を経ての昭和51年頃に早川書房より刊行された邦訳文庫版『リアノンの魔剣』(読み応えを増させるためにか、意訳も認められ、[ブラックホール]といった語句もそちら訳書にのみ認められるところとして付け加えられていると先述したところの邦訳版)にての該当パート ――[プロトン・ガン](陽子ガン)を保持した男が異なる時空間を架橋する暗黒の穴に落ち込んだ後、落ち込んだ先でそのプロトン・ガンを(エネルギー切れを起こすまで)乱射、壁を破壊して活路を開いたとの描写がなされているとのバート―― よりの原文抜粋をなしておく。

(直下、『リアノンの魔剣』(早川書房)[1 無限への扉]の章、p.9よりのワンセンテンス引用をなすとして)

カースは皮ケースにおさめたプロトン銃を静かに抜いた。しかし、尾行者を逃がすつもりはなかった。かれは歩調をゆるめも速めもせず、ジェッカラの街を歩いていった。

(訳書よりの引用部はここまでとする ―※― )

(※尚、(グーグル検索エンジン上でのそちら英文テキスト入力で現行は文献的事実であることを確認できるようになっているところとして)表記引用部の原著 The Sword of Rhiannonにあっての該当部は Carse quietly loosened his proton-gun in its holster but he did not attempt to lose his pursuer. He did not slow nor quicken his pace as he went through Jekkara.との部位となる)

(続いて、直下、『リアノンの魔剣』(早川書房)[1 無限への扉]の章、p.13よりのワンセンテンス引用をなすとして)

 小さな筋張った身体がかれの手の中でもがき、横腹に冷たくつきつけられたプロトン銃を感じて男は驚き、身を固くしてうめき声をあげた。

(訳書よりの引用部はここまでとする ―※― )

(※尚、(グーグル検索エンジン上でのそちら英文テキスト入力で現行は文献的事実であることを確認できるようになっているところとして)表記引用部の原著The Sword of Rhiannonにあっての該当部は They drew abreast, passed and suddenly Carse had moved in a great catlike spring out into the street and a small wiry body was writhing in his grasp, mewing with fright as it shrank from the icy jabbing of the proton-gun in its side. との部位となる)

(続いて、直下、『リアノンの魔剣』(早川書房)[2 見知らぬ世界]の章、主人公マシュー(マット)・カースがリアノンという存在の墳墓で発見された[黒い泡立つ穴]に落とされて別世界(にあってのリアノン墳墓)にたどり着き、茫然自失の体で活路を見いだそうとしているとの部となるp.31よりのワンセンテンス引用をなすとして)

 ついにカースはあとへさがって、プロトン銃のねらいをつけた。原子の火炎の流れが岩に食いこみ、焦がし破片を飛ばした。

(訳書よりの引用部はここまでとする ―※― )

(※尚、(グーグル検索エンジン上でのそちら英文テキスト入力で現行は文献的事実であることを確認できるようになっているところとして)表記引用部の原著 The Sword of Rhiannonにあっての該当部は( He tried to move the slab. It would not budge nor was there any sign of key, knob or hinge.に続き) Finally Carse stepped back and leveled his proton-pistol. Its hissing streak of atomic flame crackled in the rock slab, searing and splitting it.との部位となる)

(続いて、直下、『リアノンの魔剣』(早川書房)[2 見知らぬ世界]の章、主人公マシュー(マット)・カースがリアノンという存在の墳墓で発見された[黒い泡立つ穴]に落とされて別世界(にあってのリアノン墳墓)にたどり着き、茫然自失の体で活路を見いだそうとしているとの部、そして、建物の外壁に穴を開けて[(元いた世界では夜であったところを)昼の時間帯となっていた別世界に出た]との描写がなされているとの部たるp.32よりのワンセンテンス引用をなすとして)

ピストルのエネルギー源がつきて、熱線が跡絶えるまで、前へ前へと進んでいった。かれはもはや無用のピストルを投げ捨てると、熱くやけただれたくすぶる土塊に向かって剣をふるった。かれは支離滅裂な想いに心を乱されながら、息づかいも荒く汗をしたたらせて、やみくもに柔らかい土を掘り進んだ・・・・・・と、行く手にぽっかりと小さな穴があいて、そこからまばゆい陽光が射しこんできた。陽光?それではかれは思っていたよりも長くあの奇怪な泡立つ暗黒の中にいたのだ。

(訳書よりの引用部はここまでとする ―※― )

(※尚、(グーグル検索エンジン上でのそちら英文テキスト入力で現行は文献的事実であることを確認できるようになっているところとして)表記引用部の原著 The Sword of Rhiannonにあっての該当部は With blind anger he used the flaming beam of the pistol to undercut the mass of soil that blocked his way. He worked outward until the beam suddenly died as the charge of the gun ran out. He flung away the useless pistol and attacked the hot smoking mass of soil with the sword. Panting, dripping, his mind a whirl of confused speculations, he dug outward through the soft soil till a small hole of brilliant daylight opened in front of him. Daylight? Then he'd been in the weird bubble of darkness longer than he had imagined. との部位となる)

 以上でもって The Sword of Rhiannonという作品にあって

[[プロトン・ガン](陽子ガン)を保持した男が異なる時空間を架橋する暗黒の穴に落ち込んだ後、落ち込んだ先でそのプロトン・ガンを(エネルギー切れを起こすまで)乱射、壁を破壊して活路を開かんとしたとの描写がなされている]

とのことを示すべくもの(容易に後追いできるようにしての)原文引用部を終える。

出典(Source)紹介の部65(7)はここまでとする)


 上の和書および原著よりの引用部(出典(Source)紹介の部65(7))に見るように作中小道具としてそれについての言及がなされるのは4カ所だけなのだが、[陽子(プロトン)ガン Proton Gun(また、 Proton Pistolとも作中にて表記)]とは一体全体、どういう武器なのか。

 少なくとも[陽子]を飛ばすとの設定の武器であることは理解できる(というよりそのようにしか理解のしようがない)。
 とすると、真っ先に想起されるのは
[陽子ビーム( Proton beams )]
である。

 その点、SF作品らの小道具として[そういうもの]が登場してくることはよくあった、非現実的なものながら、よくあったとのことは容易に指摘可能となっている(※)。


※英文WikipediaParticle beam (粒子ビーム)]項目にあっては陽子ビームを包摂する粒子ビームというものにつき

(以下、原文抜粋するところとして)

Though particle beams are perhaps most famously employed as weapon systems in science fiction, the U.S. Advanced Research Projects Agency started work on particle beam weapons in 1958. The general idea of such weaponry is to hit a target object with a stream of accelerated particles with high kinetic energy, which is then transferred to the molecules of the target. The power needed to project a high-powered beam of this kind surpasses the production capabilities of any standard battlefield powerplant, thus such weapons are not anticipated to be produced in the foreseeable future.

「粒子ビームは
[おそらく最もよく知られていようとのかたちでサイエンス・フィクションにて武器として採用されているもの]
だが、合衆国国防高等研究計画局(略称DARPA)が粒子ビーム兵器に関する検討を(現実世界では)1958年にて開始しているとのことがある。そのような兵器にまつわる一般的な発想法としては高い規模での運動エネルギーでもって加速させた粒子の束、ターゲットの分子配列を変質させるものでもあるとの粒子の束を標的となるものにぶつけるとのことにある。この種の高出力ビームを投射するために要求されるエネルギーはいかなる戦場にての動力源の動力生成キャパシティをも凌駕し、そのような武器らは予見しうる未来にて製造されること、期待されていないとあいなったものである」

(引用部はここまでとする)

との記載がなされている。

 上にては
「粒子ビームについては1958年という折柄にあって[実際に兵器として意をなすか否か]との観点で研究開始されてよりこの方、対人兵器としての応用可能性が現実世界では否定されているともされている」
と記載されつつ(ちなみにターゲットを殺さない、[盲目化]するのに留めるに特化した非殺傷兵器(ノン・リーサル・ウェポン)としてはDazzlerという光線兵器が90年代より実用化されているとのことがある)
「サイエンス・フィクションの領分では[粒子ビーム]というものが(スタートレック・シリーズの[フェイザー]や後続するスター・ウォーズ・シリーズの[ブラスター]の登場前から)よくも用いられる小道具であった」
との心証を覚えさせられるとの書かれようがなされている ――ちなみにその嚆矢はHGウェルズがかの『宇宙戦争』にて登場させた Heat Rayであるといった解説も英文Wikipediaにあっての[Raygun]項目にてなされている―― )。


 さて、(直下、出典を挙げるが)加速器実験は
[陽子ビーム]
を用いるとのものでもある。そして、現況、ブラックホールを生成する可能性が取り沙汰されるに至っているLHC、そのブラックホール生成につながりうるとされる挙が
[陽子ビームの衝突]
であるとされることがある(:いわば、LHCは[巨大なプロトン・ガン]として膨大な電力を消費し[極小領域]にあっての超高エネルギー状況を実現するためのものであるとも表されるようになっている ――本稿の先の段、出典(Source)紹介の部10などにて解説を加えているように[蚊の一兆分の領域に[蚊が飛ぶ程度の運動エネルギーである兆単位の電子ボルト]を投入するための陽子ビーム放出装置が加速器LHCである]とも述べられるようになっている―― )。


| 出典(Source)紹介の部65(8) |

 ここ出典(Source)紹介の部65(8)にあっては

[LHCが[巨大な陽子銃]とでもいうべきものとなっている]

とのことの典拠を挙げることとする。

(直下、和文ウィキペディア[陽子線]項目冒頭部の現行にての内容を引用するとして)

陽子線( Proton beam )とは、放射線、狭義には荷電粒子線の一種であり、水素の原子核である陽子(プロトン、Proton)が数多く加速されて束になって流れている状態をいう。陽子線は線形加速器、サイクロトロン、シンクロトロンなど様々な加速器で加速することが可能であり、目的とする陽子の出射エネルギーによって使用する加速器を使い分ける。

(引用部はここまでとする)

 上にあって

「陽子線が線形加速器、サイクロトロン、シンクロトロンなど様々な加速器に利用されている」

との表記がなされている点について

[「ブラックホールを生成する可能性が取り沙汰される」に至っているとの加速器LHC]

もその範疇に入るものとなり、そもそももってLHCことラージ・ハドロン・コライダーにあっての[ハドロン]というのは[[陽子]を包摂する複合粒子のグループ名称]のことを指し、であるがゆえに、LHCは[ラージ・(ハドロン→)陽子・コライダー]と言い換えられるものとなりもするとのことがある。

 その点についての出典を続いて挙げることとする。

(直下、和文ウィキペディア[大型ハドロン衝突型加速器]項目の該当する部位の内容を引用するとして)

(LHCは)陽子イオン源からスタートし、陽子イオンを加速する線形加速器、そして陽子シンクロトロンへ陽子ビームを注入するための陽子シンクロトロンブースター、陽子シンクロトロンブースターで加速された陽子ビームを、更に加速するための Super Proton Syncrotoron(SPS)、SPSで蓄積され、パンチと呼ばれる状態になった陽子ビームをLHC本体へ注入し、最終加速を行う。衝突点での陽子衝突のイベントは、1秒間に800万回に達する。

(引用部はここまでとする ―※― )

(※上にては大型ハドロン衝突型加速器が陽子ビームを段階的に加速していき、最終的なる衝突(未知の現象を観測するための超高エネルギー状況を実現するとの名目での「衝突」)を実現するものであるとの表記がなされているわけだが、同じくもの[陽子ビーム衝突]については英文Wikipedia[ Large Hadron Collider ]項目にあって(「かなり掻い摘まんで、」とのかたちで一部引用をなすとして) The collider tunnel contains two adjacent parallel beamlines (or beam pipes) that intersect at four points, each containing a proton beam, which travel in opposite directions around the ring. [ . . . ] The LHC physics program is mainly based on proton-proton collisions. However, shorter running periods, typically one month per year, with heavy-ion collisions are included in the program. (意訳なすとして)「LHCのトンネルでは四つの交点で二つの隣あわせに並置されてのビームライン(ビームパイプ)が交差するとの仕様となっており、各々のビームラインにはリングの周囲を反対側から周回するとの[陽子ビーム]が走るとの格好となる。・・・(中略)・・・LHCにまつわる物理学研究計画は主として陽子と陽子の衝突に力点を置いてのものとなるのだが、しかしながら、同計画には年に一ヶ月の間だけのより短期のビーム走査プログラムとして重イオンを用いての衝突計画が内包されている」(意訳の部はここまでとする)と概要解説されているところともなる)

(続いて、直下、LHC実験関連の解説書籍『宇宙創造の一瞬をつくる CERNと究極の加速器の挑戦』(著者がアミール・アクゼルという比較的海外で名が知られたサイエンス・ライターとなっているところの書 Present at the Creation The Story of CERN and the Large Hadron Colliderが早川書房より訳書として刊行されているとの著作)にあってのハードカヴァー版、27ページよりの「再度の」原文引用をなすとして ――ここでの引用は本稿にての出典(Source)紹介の部10でなしたところと同じくものとなる―― )

LHCを最大レベルで運転すると、陽子は加速しつづけて光速(秒速二九万九七九二・四五八キロ)の九九・九九九九九九一パーセントという想像を絶するスピードに到達する。このときLHCはエネルギーレベルで一四TeV(テラ電子ボルト)で運転される。一TeVは蚊の飛ぶエネルギーに近く、ごく小さな値に思えるが、それがきわめて高密度になる。LHCは陽子二個の体積、つまり蚊の一兆分の一の空間の中にこのエネルギーを詰め込むのだ。体積あたりのエネルギーとして、これまでに達成された値をはるかにしのぐレベルだ。この超高エネルギー領域で、今まで物理学者の頭の中にしかなかった新粒子や新規現象が現われると考えられている

(引用部はここまでとしておく ―※― )

(※上に見るような陽子ビームを加速・衝突させて実現を見る超高エネルギー領域でLHCが[ブラックホール]を生成しうると「最近になって」考えられ出しているというのが本稿にての前半部で入念に論じてきたとのこととなる)

(さらに、直下、英文Wikipepdia[Proton]項目にあっての現行にての記載内容をワンセンテンス引用するところとして)

In the modern Standard Model of particle physics, the proton is a hadron, and like the neutron, the other nucleon (particle present in atomic nuclei), is composed of three quarks.

(訳として)「現代にあっての素粒子物理学にあっての標準理論では陽子(プロトン)とはハドロンであり、そして、中性子のようにその他の核子(原子核の中にある素粒子的実体)は三つのクォークから構成されている

(引用部はここまでとする)

(以上にて「ブラックホールを生成する可能性が取り沙汰される」に至っているとの加速器LHCが[巨大な陽子銃]とでもいうべきものとなり、そも、LHCことラージ・ハドロン・コライダーにあっての[ハドロン]というのは[陽子]を包摂する複合粒子のグループ名称のことを指すがゆえに、同LHCは[ラージ・(ハドロン→)陽子・コライダー]と言い換えられるものとなりもしている、とのことにまつわる出典表記を終える)

出典(Source)紹介の部65(8)はここまでとする)


 ここまでの内容にて述べたきことは次のようなことである。

 小説 The Sword of Rhiannon『リアノンの剣』では

[プロトン・ガンを持った男がブラックホール状の異なる時空間をつなぐ穴にたたき落とされる]

[その男はブラックホール状の時空間をつなぐ穴(世評でも初期的ブラックホールの体現物であろうと表されているとの露骨なるそれ)にてたたき落とされた先で外壁を破壊、活路を開くために手持ちのプロトン・ガンを使い切る]

との粗筋が現出を見ているわけであるが、

[巨大なプロトン・ガンとでも形容されよう加速器によってブラックホール生成の可能性が取り沙汰されるようになったのはここ最近である Planck Energyプランク・エナジーということを観念せずにの人間の手の届く範囲での加速器にあってはここ十数年内である)]

ということがある(※)。


(※本稿にての前半部、出典(Source)紹介の部1から出典(Source)紹介の部21-5(2)を包摂する部位では直上述べたような流れ、

[巨大なプロトン・ガンとでも形容されよう加速器によってブラックホール生成の可能性が取り沙汰されるようになったのはここ最近である(プランク・エナジーということを観念せずにの人間の手の届く範囲での加速器にあってはここ十数年内である)]

との流れが確としたものとなっていることの解説にひたすらに注力している([門外漢としての個人]の偏頗な主観(筆者主観)など一切問題になる余地なきようなかたちで専門家らの言説を多角的かつ微に入っての方式で呈示、同じくものことの典拠をひたすら入念に指し示しもしている)。

 そちら内容につき、(委細割愛して)、多少の言及をなせば、である。

 今より20年以上前、90年代に入ろうかとの折より

「ブラックホールの人為生成はありうるかもしれないが、実験室の話としては[プランク・エネルギー]を極小領域より投入しなければ、何にせよ無理である」

とのことを特定の学究らが彼ら学者ら身内の中でのみ見当されるような専門的論文にて述べだしたとのことが[現象]としてあり(出典(Source)紹介の部21-5にて引用なしている IS IT POSSIBLE TO CREATE A UNIVERSE IN THE LABORATORY BY QUANTUM TUNNELING?『量子トンネル効果を用いて実験室にあって宇宙を造り出すことは可能か?』(著者らは往時にてマサチューセッツ工科大学所属の Edward FARHIおよび Alan H. GUTH)との一部にて着目されている特定論文の内容にまつわる話でもある)、そこに見る、

「[プランク・エネルギー](兆単位の電子ボルトがいわば[蚊の飛ぶエネルギー]であるとすれば、こちらプランク・エネルギーというのがジュール単位で[45リットルのガソリンにて車を駆動させ続けるに多少、増すところがあるエネルギー]に相当するものであるとのことは先に解説しているところである)でなければ無理」

という側面が1998年に登場した特定の理論(ADDモデル)の理論的発展によって[世紀の変わり目](2001年というのが一般の理解である)から変化を見はじめ、

「LHCのような加速器による[兆単位の電子ボルト(蚊の飛翔の際の運動エネルギー)の極微領域詰め込み]でも重力作用が強くなりえ、ブラックホールの人為生成予測がなされるようになった」

とのことがあるのである(そして、その「加速器によるブラックホール生成はありうる」との予測はスティーブン・ホーキングが1970年代に提唱した[ホーキング輻射]にまつわる[仮説]、「極微ブラックホールなどはすぐに蒸発するために自然界に存在しないのである」との[仮説]に基づき、安全なる即時蒸発するブラックホールであるとの主張を伴ってのものとなっていた)。
 以上のことの委細についてはとにかくも出典(Source)紹介の部1から出典(Source)紹介の部21-5(2)を包摂する部の委細をきちんと検討いただきたい次第でもある)。

(本稿にあっての先の頁の表記を繰り返すとして)

 上の図にては
[兆単位の電子ボルト ――ひとつの電子を動かすエネルギーが一電子ボルトとしてそれが兆単位に及んでのもの(テラ・エレクトロン・ボルト:teraelectronvolt)―― ]
とて蚊の運動エネルギーに等しいにすぎないとのことが科学の世界の一般教養として知られることを示すものである。
 対して、
[プランク・エネルギー]
であるが、上の[兆単位の電子ボルト(テラエレクトロン・ボルト])が蚊の飛ぶエネルギーであるの等しいものである(ジュール換算でナノ単位のもの)であるのに対して、そちら(プランク・エナジー)は
ガソリンタンクで車を走り続けさせるのに等しいエネルギー
とのことになり、テラ・エレクトロン・ボルト単位と雲泥の差どころのものではないエネルギーの単位となる(おおよそアバウトにして[10のマイナス6乗]と[10の7乗]の間に拡がる差分に近しいところであると指摘出来る)。
 ここでそのようなことをわざわざ解説しているのは無論にして蘊蓄の類を傾けたい(他から嫌われたい)とのためではない。
[従前、プランク・エナジー級のエネルギーを極小領域に投入しなければブラックホールの人為生成など無理であると考えられていた(計算上、そうしたことが述べられる素地があった)とのことがあった中でここつい最近(1998年)になって余剰次元理論( ADD Model )というものが提唱され、それがゆえの理論動向の変遷から2001年よりLHCでも大量のブラックホール ――即時に蒸発する無害なブラックホールとなり、その生成・発見は科学の進歩にむしろ資するなどと関係者が力弁するとのもの―― がテラエレクトロンボルト領域で生成されうると想定されることになったとの経緯がある]
とのことを強調、かつ、そうした経緯と何ら間尺が合わぬ先覚的言及が特定フィクション ―1974年に初出を見ている『北緯38度54分、西経77度0分13秒 ランゲルハンス島沖を漂流中』というフィクション― にてなされているとのことがある、そのことを視覚的に問題視したいがゆえに上記のような図を挙げもしているのである。その旨、ご理解いただきたい次第である(尚、そうも述べたうえででもさも小難しい話をなしているように勘違いされる向きもあるかもしれないが、そうではない先述しもしているようにここ本稿にて筆者が問題視しているのは科学理論の適否 ――筆者を含め門外漢が(出歯亀的異常者とのレッテル貼りをされることなくしては)タッチできるようなところではないとの領域―― などではなく、誰でも、そう、高校卒業程度の標準的知性があれば、理解できるはずであろうとのこと、[言われよう変遷とそれと矛盾する別の側面の間の矛盾抵触関係]が何故そこにあるのか、ただそのことだけのことである)。
(図を挙げての繰り返しての表記はここまでとしておく)


 巨大な陽子銃とも表せようLHCがブラックホールを生成しうる可能性があると考えられるようになったのは(1998年の理論変転を受けての)つい最近のことと説明されているわけだが、しかし、LHCがその類となっているところの陽子銃の類とブラックホールの類を結びつけていたとの『リアノンの剣』は40年代末葉に初出を見た作品となっている(正確に述べれば、1949年に Thrilling Wonder Stories(Magazine)にて Sea-Kings of Marsとの題名で掲載され、後に、1953年にて The Sword of Rhiannonとのタイトルで出版された作品となっている)。 「であるからこそ、」奇怪である。

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直下、本稿冒頭部へのリンクを設けておく

(⇒冒頭頁へは下の部より)

[典拠紹介部第1頁 加速器実験に伴う欺瞞性から証示なせることについて]

 上掲なしているのは

【古典『神曲;地獄篇』にて文豪ダンテとダンテに師父と慕われる古代ローマ詩人ヴェルギリウス(の霊)が【地球の中枢】とイコールであると描写されての【地獄の中枢】に向かっていくさまを描きもしての図】

となりもする。

 ここで文学的嗜好など皆無といったまでに持ち合わせていないとの向きらにあっては『神曲;地獄篇』のことなどをいきなり引き合いに出されても

『お公家がかった好古家の世界の話だろう?』

などと思われるかもしれないが、まずもってそこより述べるところとして、現実的問題としてダンテ『神曲;地獄篇』が我々人間の世界 ―いかに空虚で吐き気を催させるような【紛いもの】だらけのものであろうともとにかくもってしての我々人間の世界― にあって

【古今最大級の著名度を誇る文学作品】

として世間にあって認知されていることになんら相違はない(※)。

(※編集・更改が頻繁になされるとの媒体性質がゆえに記述内容が有為転変としており、そちら記述が残置するものなのか請け合えないが、たとえばもってして現行、いや、筆者がダンプデータを押さえつつ把握する限り、ここ数年間ずっと、和文ウィキペディアには ―ダンテ『神曲』がいかに際立ったものであると評されているのかについて― 次のような記述がなされているところでもある ⇒(以下、和文ウィキペディア[神曲]項目にあっての[文学的評価]の節の記述よりの原文引用をなすとして)神曲』は、世界文学を代表する作品として評価は定着しており、西洋において最大級の賛辞を受けている「世界文学」を語る際にはほぼ筆頭の位置に置かれ、古典文学の最高傑作、ルネサンスの先蹤となる作品とも評されている特に英語圏では『神曲』の影響は極めて大きく、部分訳を含めれば百数十作にのぼる翻訳が行われ、膨大な数の研究書や批評紹介が発表されている(引用部はここまでとする))

19世紀英国の文人であった[ダンテ]・ガブリエル・ロセッティが描いた最愛のベアトリーチェの死に際会した折の文豪ダンテありよう描写図(のうちの一バージョンに強調のために多少動きを加えたもの)。上掲のような扮装の彫像がいくつも遺っているとの文豪ダンテ・アリギエーリの手になる『地獄篇』が同作それ自体の外側に確として存在している多層的関係性の中にて[異常なる先覚的表現と嗜虐的に結びついているから問題であると本稿にあっては指摘しもしている。

 ダンテ『神曲』に【異様とも言える数学(あるいは数値操作)上の工夫】が施されているとのことを指摘する向きは国外、のみならず、国内にもいるわけだが(たとえばもってして John Guzzardo Thomas Hartといった欧米圏のダンテ研究者らの分析結果を実にもって分かり易くも援用・解説・省察しているとの国内学究の向き ―このようなところで名指しされればご迷惑でもあろうと判じているため具体名は挙げない― のダンテ関連の論稿が存在しており、の中では、ダンテ『神曲』の異常なる円周率π等に対する拘(こだわ)りに非人間的なる側面、ある種の機械プログラム的なる側面が詳述されたりしている)、 数的側面への異様なる固執のみならずダンテ『神曲;地獄篇』には(今日的な観点で見た)ブラックホール近似物の描写がみとめられることもまた同様に示唆されるように言及されてきたことである(著名科学者らに起因する同じくものことにまつわっての評されようについても本稿本文の部にて引用なしているところである)。

 問題となるところのひとつとしてそうもしたダンテ『地獄篇』のブラックホール近似物にまつわる描写が他の著名古典、英国にて17世紀に成立したジョン・ミルトンの手になる叙事詩『失楽園』の描写とまさしくものブラックホール近似物にまつわるところで複合的に結びつくとのことがある(※)。

(※上にて引き合いに出したジョン・ミルトン『失楽園』について世間一般の人間は内容はおろか名前さえ知らぬとのことがあるかとは思う ―キリスト教圏でもない領域では「当該の作品はキリスト教文学の金字塔となっている」などと一口で言ってもミルトンの知名度についてのおもんぱかりがなされることを期待する方が無理があるか、ともとらえる― 。であるから、ダンテ『地獄篇』にまつわって付した注記と同様にミルトン『失楽園』の知名度についての記載を目立つところより引く、英文ウィキペディアより引いておくこととする。⇒(以下、英文Wikipeia[ John Milton ]項目にての現行にあっての記述を引用なすとして) Once Paradise Lost was published, Milton's stature as epic poet was immediately recognised. He cast a formidable shadow over English poetry in the 18th and 19th centuries; he was often judged equal or superior to all other English poets, including Shakespeare.(即時訳)「『失楽園』が刊行を見てより、(壮大な)叙事詩の紡ぎ手としてのミルトンの名声は即時に認容されることになり、同ミルトン(の詩)は18世紀から19世紀にあっての英文詩ありようにおそるべき隠然たる影響力をおよぼすことになった.ミルトンはしばしば「シェイクスピアを含む」他のいかなる英語による詩の紡ぎ手に比肩しえる、あるいは、優越しうると評価されてきた存在であった」)

 その点もってして双方、際立っての著名性を有しているとのDanteInferno『地獄篇』にあってもMilton Paradise Lost『失楽園』にあっても[地獄門の先にある領域][ルシファーに起因する災厄の領域]との部にてブラックホール近似物描写がみとめられるとのことがあるのである。

 以上申し述べた上で ―委細は本文に譲るとの式で― さらにもって指摘しておくが、極めて問題となるとのこととして、ブラックホール近似物描写セクションとの兼ね合いで問題となるとの『地獄篇』と『失楽園』の両古典の問題描写それ自体に

ヘラクレス12功業と結節する側面
人類に対するエデンにての誘惑(および宗教的ドグマなぞに見るところの原罪、オリジナル・シンの押しつけ)とルシファー(エデンの蛇に比定される存在)の暗躍の筋立てと結節する側面
古のトロイア崩壊伝承に通ずる側面

との側面らと多層的に接続している、そうもしたありようもが見てとれるとのこともが「ある」 (:そして、酸鼻を極める(としか言いようがない)こととして【ヘラクレス12功業と結節する側面】【人類に対するエデンにての誘惑と悪魔の暗躍の物語と結節する側面】【古のトロイア崩壊の伝承に通ずる側面】の上掲各側面が、(すべて本稿本論の部にて典拠を仔細に呈示しているところの【現実】の問題として)、【ブラックホール人為生成に通ずると近年目されるに至った加速器実験】【ブラックホール人為生成にまつわる予見的文物】の双方に多層的に接続しているとのことがまたもってありもし、それが「養殖種としての人間を皆殺しにする」との意思表示(がかってのもの)と結びついているとのことまでもが「ある」 ―※― )。

(※日本国内に比して比較的洗練された、程度の高い情報を発信する人間が僅少ながらも存在すると見る英語圏ですらどういうわけなのか、以上のことら、著名古典らの結節領域にてブラックホール近似物にまつわっての描写がみとめれるとのことらについて問題視・精査する人間がこの世界には「現行」まったく見受けられず、に関して筆者なぞは慨嘆・嘆息させられている(検索エンジンのクエリ(入力文)に応じての深耕の問題として筆者は同じくものことについて状況把握することになり慨嘆・嘆息させられもしているとのことがある ――なおもってして、「目立つところながらにあり、かつ、重要であると当然に受け取れるのにそのことを誰も指摘しない(しようとしない)」とのことにまつわって唐突となるところとして記載しておくが、兵法三十八計にあっては[勝戦計](彼我の戦力にあって圧倒的に有利な側が勝利を盤石ならしめるために講ずる計略とされるもの)として【瞞天過海(まんてんかかい)の計】なるものが存在している(著名な兵法三六計の一番目に挙げられる計略である)。 同【瞞天過海の計】とは勝勢濃厚なる勢力が弱者の勢力を一挙に叩き潰す前に戦いを理想的に終わらす(損失少なくもの勝ちを得る)ために相手方油断を誘う上で攻め手側攻勢機微にまつわる情報を小出しにしてそれを相手方に頻繁に見せつけもし、「また例の話(挙)の具現化か.至急対処とのかたちで重んずるには値しまい」とのいわばもってしての危機慣れのありようを相手にもたらすとのことが謀られるとされる。その意ではここで述べているようなこと、たとえば、DanteInferno『地獄篇』にあってもMilton Paradise Lost『失楽園』にあってもその双方共々に[地獄門の先にある領域][ルシファーに起因する災厄の領域]との側面にてブラックホール近似物の描写がみとめられるとのことに「通ずる」描写が大衆に消費される現代サブ・カルチャーなぞに隠喩的・間接的にみとめられだしているとのことまでは現況もある一体全体どこに発想の原点があるのかと受け取れるようなサブ・カルチャー(この世界の現状を鑑(かんが)みれば、白昼夢、【人間の人間による人間のための世界の幻想】を心地良いもの、だが、現状認識なすことを困難ならしめるような式で押し売りするようなサブ・カルチャー)なぞに近年より隠喩的・間接的に見受けられるようになっているとのことがあるとのこと「も」筆者は把握するところとなっている(衆を瞞着するが如きやりよう表出にまつわっての一般論としての話をなしているわけではあるが、につき、愚拙、この身の来したしに照らしあわせれば、である。『持ち出しに過ぎぬな』と思いつつも訴訟を提訴、2011年下半期には会社まで設立して(またもって小さきこととしてそちら会社連動ウェブサイトなどを立ち上げるなどして)微力ながら警鐘発せんとしてきたとの自身の独特な式でのひとつの訴求方式に近しきこと「をも」茶化す(低劣なるものに貶めている)が如くの【類似】の要素を帯びたサブ・カルチャー作品すらもが登場を見ているとのことを知った(ただし本稿品位を保つためにそちら【具体例】らについてはここでは言及しない))。 その点、相応の人間らは自分達が「危機慣れさせられている」ことを認識できずに現実的状況の指摘・訴求に接した際に「またあの【フィクション】の話だろう?」「【フィクション】に没入しすぎた誇大妄想狂の放言であろう?」なぞと相応の思考作用状況で即断する(可能性もあるかもしれない)とのことが万象あまねくも表出している(しうる)現実的状況に付帯するところとして観念されもするが([瞞天過海の計]奏功のありように近しいかと見る)、とにかくもってして、ここでの話は世に横溢するサブ・カルチャーなぞの荒唐無稽なる[設定]にまつわってのことではない、何の容赦もない現実的状況にまつわるものであると強くも断っておく―― )

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[出典(Source)紹介の部21](従前、ブラックホール人為生成についてはプランクエネルギーという単位のエネルギーを極小領域に詰め込む以外に術はない、ゆえに不可能であるとの観点があったことにまつわっての出典紹介部21(以降)の部)
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典拠紹介部第18頁 加速器によるブラックホール生成とプランクエナジー

ここ本頁内の記述内容を支える【「容易に後追い確認なる」「堅い」ソースを呈示しての出典紹介部ら】のうち、枢要なるものへの[遷移経路]を下に設けておく。 典拠について疑わしいとの部があれば、必要に応じて参照されたい (:クリックすることでブラウザ ―インターネット閲覧ソフト― の[別タブ(別枠)]にて典拠紹介部を表示( open "additional" tabbed window(s) of web browsers ))

[出典(Source)紹介の部1](加速器のブラックホール生成リスク問題視の契機が1999年にあり、の折、実験機関はブラックホール生成可能性それ自体を否定していたとのことにまつわっての典拠紹介部1)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第2頁 1999年における加速器を巡る議論動向

[出典(Source)紹介の部2](加速器によるブラックホール生成が[現実的にありうること]と当事者実験機関および科学界にて表立って論じられ出したのが2001年であると判じられるようになっていることにまつわっての出典紹介部2)
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典拠紹介部第3頁 ブラックホール生成可能性にまつわる研究機関の変節の経緯

[出典(Source)紹介の部3](加速器のブラックホール生成問題に関し、「たとえブラックホール生成がなされても蒸発するから安全である」との論理を目立って前面に出しての実験機関公式報告書が2003年に出されていることにまつわっての典拠紹介部3)
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典拠紹介部第3頁 ブラックホール生成可能性にまつわる研究機関の変節の経緯