黄金比を媒介に指摘できもすることについて 補説2
直前頁の末尾近くの段にあっては
[対数螺旋構造(いわゆる渦巻き構造)およびその特殊系たる黄金螺旋構造とノーチラス(和名オウムガイ)の関係性]
に目を投じもし、そのような話の展開をなした理由として
「同じくものこと([対数螺旋構造およびその特殊系たる黄金螺旋構造]と[オウムガイ]の関係性)に[不快で悪辣、そして、「奇怪」でもあるとの予見描写と関わる寓意添付の問題] (特定の文物ら作中にて見受けられ、[カー・ブラックホール]にも通ずるとの予見描写と関わる寓意性添付がなされているとの問題)が介在しているとのことをこの身(本稿筆者)が捕捉しているがゆえにである」
とのことを挙げもした。
以上振り返りなしたうえでここ本頁ではノーチラスことオウムガイの外殻構造それ自体が
[対数螺旋の体現存在]
となっていること、のみならず、ノーチラスの殻が[黄金比]と結びつく対数螺旋構造の特殊な形態である[黄金螺旋]の体現物であるなどとの指摘・言われようもがなされているとのことの典拠を挙げることから話をはじめることとする。
ここ出典(Source)紹介の部78(2)にあってはノーチラスことオウムガイの外殻構造が対数螺旋構造、のみならず、の中の特殊系たる黄金螺旋構造と結びつくとの申しようがなされていることを紹介することとする。
(直下、和文ウィキペディア[対数螺旋]項目の[黄金螺旋]と銘打たれた一節にあっての現行の記載内容よりの原文引用をなすとして)
[黄金螺旋( golden spiral )は黄金比Φ(ファイ)に関連した対数螺旋の一種であり、・・・(中略)・・・黄金螺旋のピッチは約17.03239である。オウムガイの殻の模様は黄金螺旋を描いている、という説は有名である。しかし、その合理的な理由は知られておらず、実際にはオウムガイの殻のピッチは8度から10度であって17度とはかけ離れているなどの、黄金螺旋ではないとの指摘もある]
(引用部はここまでとする ―※― )
(※尚、ほぼ同様のことをより細かくも解説しているところとして英文Wikipediaの[ Golden Spiral ]項目にあっては(以下、引用なすとして) In geometry,a golden spirals is a logarithmic spiral whose growth factor
b is related to φ,the golden ratio. [ . . . ] Approximate logarithmic spirals can occur in nature(for example,the
arms of spiral galaxies).It is sometimes stated that nautilus shells get wider in the pattern of
a golden spiral, and hence are related to both φ and the Fibonacci series. In truth,nautilus shells ( and many mollusc shells )exhibit logarithmic spiral growth, but at an angle distinctly different from that of the golden spiral. This pattern allows the organism to grow without changing shape. Spirals
are common features in nature;golden spirals are one special case of these.
(和訳として)「幾何にあって黄金螺旋とは螺旋拡大要因となる固定実数bが黄金比φとなるとの対数螺旋である。近似対数螺旋は自然界にて現われえる(たとえば、渦巻銀河の腕の部らがそうなる)。時折、ノーチラス(オウムガイ)の殻が[黄金螺旋]のパターン、そのうえ、φおよびフィボナッチ数列に関係するものとして拡大していくものであると言われたりする。しかし、実際はオウムガイの殻(および多数の軟体生物の殻)は対数螺旋構造を呈しこそすれ、そのアングルは明らかに黄金螺旋とは異なるものである。このようなパターン生成は生体組織をして形を変えることせずに成長することを許すものである。螺旋構造は自然界にあって一般的な性質であり、黄金螺旋はそれらの中にての特殊な一事例にすぎない」(訳はここまでとする)との記載がなされている)。
ノーチラス外殻構造が(黄金比と極めて濃厚に結びつく対数螺旋構造である)[黄金螺旋]と結びつくとの話が果たして根深くも自然界に見受けられることなのかは置き(世間一般での[黄金螺旋とノーチラスの関係性]にまつわる語られようが真正なものかは置き)、ノーチラスの殻が[対数螺旋構造][黄金螺旋]と結びつくと「されている」ことまでは広くも認知・認容されていることである(中心部に向けての渦巻き構造、の中にあって、角度一定の渦巻きの中に自己相似形が現出しているのが対数螺旋構造なのであるから、オウムガイの殻の格好を見れば分かろうか、とは思う ――については英文Wikipedia[ Logarithmic spiral ]項目にてオウムガイの殻の写真が挙げられて、現行、その写真に対して Cutaway of a nautilus shell showing the
chambers arranged in an approximately logarithmic spiral
(訳として)「各小室がおおよそにしての対数螺旋構造を体現しての配置構造を呈しているとのオウムガイの殻の切断図」と表記されているとおりである―― )。
(出典(Source)紹介の部78(2)はここまでとする)
以上引用部に認められるように、
「現実にはそうとは述べられない」
との申しようがなされる中ながら、
「ノーチラス外殻が黄金螺旋(別名フィボナッチ螺旋)と結びつく」
との指摘・言われようがなされてきたとの経緯自体は ――その正確性の問題は脇に置いたうえでのこととはなるが―― 「確かに」あるわけである(※)。
[追記postscriptとして]
直近言及しているようにオウムガイの外殻がφこと黄金螺旋構造の体現存在であるとの申しようはさながら[都市伝説]のように扱われるとのことであるのだが(実際に英語圏にては Urban legendアーバン・レジェンドであると断じる向きも目につく)、ここ最近になって、この部を書き記しているとの2014下半期年現在以降になって、
[そうした過てる(とされる)理解がなされている一方で見様見方によってはオウムガイの外殻とて[黄金比の体現存在たる螺旋構造]となりうる」
との指摘が[都市伝説に対する批判論調]それそのものを顧慮なしつつも英語圏の黄金比専門サイトにてなされるに至っていること、特定した。
望見するところのそのサイト申しようによると
[[伝統的な黄金螺旋]とは違う見方をすれば、オウムガイの殻のカーブも黄金比に近似する側面が出てくる]
とのことである。
すなわち、黄金比と対数螺旋の結びつきには[黄金長方形](ゴールデン・レクタングル)という[黄金比を縦横アスペクト比で体現した四角形]を回転・拡大させて螺旋を作り出すとのやりようが強くも関わっているとのことがある中で、その回転の方式を変えるとオウムガイの外殻とて黄金比と強くも結びつく螺旋に化けるとの申しようが ―[都市伝説]の誤りを顧慮しもしているとの向きに― なされていたりもするのである。
その方面の道を商業的に極めているらしき向きが運営しているとのことのようであるgoldennumber. netとのwebサイト、そこにての
[ The Nautilus shell spiral as a golden spiral ]
と振られてのページでは現行、下に引用なすような記述がなされていもするのだ。
(直下、黄金比にまつわるあれやこれやを煮詰めているとのことが見受けられ、かつ、その黄金比関連事物を商材にまでしているとのgoldennumber. netとのサイトにての The Nautilus shell spiral as a golden spiralよりの一部原文引用をなしておくとして)
There is, however, more than one way to create spirals with golden ratio proportions based on 1.618 in their dimensions. The traditional golden spiral (aka Fibonacci spiral) expands the width of each section by the golden ratio with every quarter (90 degree) turn. Below, however, is another golden spiral that expands with golden ratio proportions with every full 180 degree rotation.
「(通常のやりようではノーチラス外殻は黄金螺旋を形作らないところながら)それら方向性にて1.618の黄金比のスタイルを有した螺旋を構成するとのやりようがある。伝統的な黄金螺旋(フィボナッチ螺旋)では(螺旋経緯を示すべくもの黄金長方形の回転にて)すべての角にて90度回転させながら各々で黄金比を現出させながら幅の拡大をなさせていくとのやりようがとられる。しかし、下のやりようではすべてのところで180度回転を(漸近性に工夫しながら)なすとのやりようで「他の」黄金比体現の拡大螺旋構造が実現を見る」。
(訳を付しての引用部はここまでとする)
また、同じくもの点について誤解を避けるために述べておくが、
「ノーチラスの殻が(先にての出典(Source)紹介の部78でそこよりの記述を引いたとのウィキペディア程度の媒体にあっても言及されているように[大質量ブラックホールが中枢にある]とされる)渦巻銀河よろしく[対数螺旋構造]をとることは確かでありながらも、しかし、オウムガイ外殻はその対数螺旋構造の一形態たる黄金螺旋構造には適合しがたいと考えられているということをここでの話にて取り扱っている」
のであって
[対数螺旋構造それ自体は「一般論として」適切に黄金比とよくも結びつけられているものである]
とのこと「も」断っておく。
幾何的な解説をしても([過半の人間]には理解が及びづらいとのことになっていると見受け)[詮方なし]ととらえているので、誰にでも分かる日常語でその点について言及している媒体を挙げれば、たとえば、著名な数式処理システム(Mathematicaウェア)の開発者たる人物スティーブン・ウルフラムが商業運営するサイトたるmathworld.wolfram. comにての
[LogarithmicSpiral.html]
とのページでも Logarithmic Spiral[対数螺旋構造]をして
(引用するところとして)
This spiral is related to Fibonacci numbers, the golden ratio, and the golden rectangle, and is sometimes called the golden spiral.
(訳として)「こちら対数螺旋構造はフィボナッチ数、黄金比、黄金長方形と関係性あるもので(その意では)しばしば黄金螺旋と呼ばれる」
と現行、はきと表記されているとおりである)
上掲図上段はオウムガイことノーチラスの解剖図となり、上掲図下段はノーチラスと往古枝分かれし絶滅したとされるアンモナイトの化石である(上段図出典は英文Wikipediaに掲載されている著作権放棄画像、下段図出典は Project Gutenbergサイトにて公開されている The Ancient Life History of the Earth (1877).との著作の[Fig. 145.- Ceratites nodosus, viewed from the side and from behind.]および[Fig. 171. - Ammonites bifrons.]とそれぞれ付されての図葉らとなる)。彼ら現存および滅亡のノーチラスおよびアンモナイトの外殻構造が[対数螺旋構造]と結びついていることは強くも申し述べられることとなる。他面、彼ら外殻構造が[黄金螺旋構造]とまで結びついているとのことは不分明なること、都市伝説( urban legend )のようなものと看做されかねないことともとらえられるが、しかし、黄金比と親和性高き構造を殻が呈しているとまでは申し述べても行き過ぎにならぬところであると申し述べたい。
上にあって掲載のノーチラス(オウムガイ)外殻は現行、 Project Gutenbergサイトにあって著作権喪失著作として全文公開されているとの20世紀前半時点にて世に出ていた科学知見にまつわる要覧書たる The Outline of Science, Vol. 1(1922) に載せられている写真より抽出したものとなり、[ノーチラス外殻のピッチ(螺旋構造回転角度)ありよう]をよくも示しているものかと判じもしてもちだしたものともなる(ただし、その一般性については筆者この身の浅見さがゆえに保証しかねるところもあると一応、断っておく)。 対して、上掲図にあっての[図形部]は[黄金螺旋構造の近似的描画方形態](フィボナッチ数と結びついたフィボナッチ螺旋( Fibonacci spiral )として知られるもの)を挙げもしてのものとなり(そちらフィボナッチ螺旋、英文ウィキペディアにも掲載されているような構図となりもする)、両者構図(ノーチラス外殻と黄金螺旋近似のフィボナッチ螺旋の構図)を重ね合わせて顧慮してみると確かにノーチラス外殻のピッチ、螺旋構造回転角度の方が黄金螺旋形態に対して「よりもっておおらか」であるように映るようになっているとのことがある(「本稿用に、」と作成なした上掲図でも実際に図像ら重ね合わせを試行してみせており、といった中でそうも判じている)。
以上のようなことがあるから、
「ノーチラス外殻構造と黄金螺旋の結びつきを云々するのは都市伝説( urban legend )めかしたことだ」
と巷間にての一歩進んだ向きらに指摘されているのかとも思われもするのではあるが、ここ本稿では
[ノーチラス外殻は黄金比を渦にて体現しているものである]
との言いようが広くもなされているとのそのありよう自体を重んじていること、かさねがさね申し述べておく。
につき、
『何を支流・細流に分け入ってのこと ――オウムガイことノーチラス外殻構造と黄金比の関係にまつわる議論の動向のことなど―― を延々うだうだと書きつらねているのか.この者は.』
などととらえる向きもいるかもしれないが、この身には非本質的なことをうだうだと書き記しているとの心づもりはない。一切もってない(そういう話からして読み手貴殿を含めての我ら種族を狙う弾丸がどういう意図で発射されるか、その軌道・方向性にまつわるものであるとくどくも、そして、強くも、申し述べたいぐらいである)。
ここからが[主眼]として問題としたきこととなる。
以下のこと、
[これよりの指し示し事項]
としてお含みいただきたき次第である。
(はきと申し述べ)
オウムガイこと[ノーチラス]が極小の領域に向けての対数螺旋構造、そして、黄金比体現の黄金螺旋構造と結びつくと言われてきた ―後者[黄金螺旋]構造については結びつきの話それ自体を無条件に確言することまでは不適切であるようにもとれる中、「どういうわけなのか」鼓吹されてきた― とのことが
Atlantis[アトランティス]
および
[911の事件が起こることを前言しているが如くやりよう]
の双方を[作中要素]として具備しているとの特定文物と結びつき、さらには、その接合関係が
[五芒星の退魔の象徴としての史的沿革]
[(五芒星形状と無限に続く相互内接・外接関係を呈する)五角形形状と結びつく異界へのゲート]
[(そういうもの「ら」が存在していること自体が奇っ怪なわけであるが)911の予見をなしているが如く事物らの多くにみとめられる通貫しての内容]
との絡みで
[黄金比と結びつくカー・ブラックホール]
[正五角形を12枚重ねての全体としての黄金比の体現存在である正十二面体を星天構成要素として登場させているプラトン古典(アトランティス伝承に言及している古典としても有名な『ティマイオス』)]
と接合するようになっているとのことが「現実にある」 ―などと述べても、[きちんと本稿を読んでいないとの向き]にあっては何を述べているのか、およそ理解できないかもしれないが、話を半分でも理解している向きにあっても信じがたいことと映るだろう。しかし、「極めて遺憾」なことだが、「全て容易に後追い可能な事実の話をしている」。そう強調する― 。
(:上のことを「信じがたい」ととらえられた向きにあってはこの身が先にて順々に典拠指し示してきたこと、α1からα8、そして、βと振っての各事項の指し示しに注力してきたとの流れの中にあっての次のことらの典拠がきちんと呈示されているかどうか、そこからして確認いただきたい次第でもある。
金星の内合ポイントにてその近似物が具現化する五芒星 ――(同五芒星は出典(Source)紹介の部69(2)にて真っ当な出典に依拠して述べているように正五角形と並んで[数学発展史にあって黄金比と非常に密接に結びつくとの来歴がある形状]ともなっている)―― は歴史的に見て[退魔の象徴]とされてきたとの経緯がある。その[退魔の象徴]としての五芒星と結びつくような[退魔の象徴物]としての[正五角形]形状をとるペンタゴン(アメリカ国防総省本庁舎)が爆破されて「異次元から」干渉する妖怪が解き放たれるとの[荒唐無稽小説]が世に出ている。それが本稿の先の段で[911の前言小説と述べられるが如く要素を「多重的に」「奇怪極まりなくも」含む]こと、仔細に解説しているとの70年代欧米にてヒットを見たジ・イルミナタス・トリロジーである。その点、[911の予言事象とペンタゴンの崩壊]の関係性について本稿では(これまた問題となる書籍としての)『異端の数ゼロ』に認められる[[五角形(ペンタゴン)と五芒星の内接関係を無限小に至る機序として呈示するとのやりよう]および[グラウンド・ゼロとの言葉を911の事件が発生する前からブラックホールと結び付けているとのやりよう]の関係性]について論じてきたとの経緯がある(出典(Source)紹介の部72を参照のこと)
日本でも五芒星紋様が用いられてきたとのことがある。それは海女による[セーマン・ドーマン]と呼ばれる紋様の使用にまつわる話となる。海女によるセーマンこと五芒星の使用は[竜宮]に引き込まれないための呪(まじな)いであるとの言い伝えがある(とされている)。さて、竜宮とはどういう場か。[外側に対して時空間の進みが遅い場]と言い伝えがある場である。他面、重力の化け物、ブラックホール(の近傍領域)も時間の乱れが問題となるものである(出典(Source)紹介の部74から出典(Source)紹介の部75-2(2)を包摂する解説部を参照のこと)
(以降では上のα6からβと通ずるところとしてどういうことがあるのかを幾作もの文物に認められる相応の比喩的やりようとの絡みで取り上げることになる次第である)
ここで「唐突続きの唐突.」との感あること、だが、最終的にすべて「これ至当な」との結論に結び付けるべくものこととして述べるが、読者がある程度、空想小説の沿革に詳しい、ないし、空想小説の類を愛好してきたとの経緯ある向きであれば、
[ジュール・ベルヌ]
という名は知っておろうことか、と思う。
同ジュール・ヴェルヌ、『月世界旅行』などの冒険小説をものしたことでも有名な19世紀後半に活躍したフランスの作家 ―([SFの父]などとも評される作家)― となっているのであるが、同作家がものした作品に
Vingt mille lieues sous les mers『海底二万里』(1870)
というものがある(極めて著名な作品であるため、本来であるのならば、「というものがある」などとの式での書きようをなすのは不適切ともとれるのだが、本稿にあっての意欲ある向きに対する懇切なる説明を重んずるとの観点よりそうした書きようをなしている)。
そちら『海底二万里』、その著名性がゆえに少なからずの人間が幼少のみぎりなどに接することがあるとの同小説では
[インド独立運動のために闘う闘士であるとのネモ船長 ―ついでに述べれば、同ネモ船長、インド独立運動の父たるガンジーが渡欧して近代文明人としての嗜(たしな)みを身につけた地元インドの藩王国の宰相の子息であったのを想起させるようにガンジー以前の小説にての作中登場人物ながらもインドのマハラジャ(大公)の子息との身で渡欧して嗜(たしな)みを身につけ、欧米列強やりように抗するに至ったとの[設定]の人物である― が潜水艦[ノーチラス](そう、オウムガイことノーチラスである)を駆って世界中の反体制運動を支援している]
との粗筋が展開しているとの作品である。
そうした内容の『海底二万里』という作品の中ではアトランティスの存在が僅かながらも[海中に没した存在]として取り上げられているとのことがある。以下、典拠紹介部をご覧頂きたい。
ここ出典(Source)紹介の部79にあってはジュール・ヴェルヌ『海底二万里』にあって[海底に沈んだアトランティス]の探索が描かれているとのことを紹介しておく。
(直下、まずもって目につくところとしての和文ウィキペディア[海底ニ万里]項目にあっての粗筋記載欄に見る「現行の」記述より原文引用をなすとして)
「彼らは幸運にも艦首に衝角(船の横腹に穴を開けていたのはこれであった)を備えたその怪物こと潜水艦ノーチラス号と、ネモ船長と自称する男に救助され、彼らと潜水艦の旅にでることになる。かくてアロナックス博士たちは、紅海の本物の(しかも美しい)サンゴ礁やヴィゴ島の海戦の残骸や、沈んだアトランティス大陸の遺跡などを目撃することになる」
(引用部はここまでとする)
上にてウィキペディア程度の媒体にての書かれよう引いたが、オンライン上にてアーカイブサイトより確認できる原著それそのもののフランス語から英語に訳された、
Twenty thousand leagues under the sea(往時の版元 WARD, LOCK & CO., LIMITEDより刊行のもの)
の該当部記述を原文引用(オンライン上にて誰でも[全文確認]できるとの英訳版『海底二万里』よりの原文引用)とのかたちで引いておくこととする。
(直下、仏語から英訳なされての Twenty thousand leagues under the sea(オンライン上より確認なせる版)よりの原文引用をなすとして)
In fact, the Nautilus was moving only five fathoms from the soil of the Atlantis plain. It was flying like a balloon before the wind above terrestrial prairies ; but it would be more according to fact to say that we were in this saloon like being in a carriage of an express train. In the foreground were fantastically-shaped rocks, forests of trees transformed from the vegetable to the mineral kingdom whose immovable outlines appeared under the waves. Whilst passing these sights I related the history of the Atlantides to Conseil. I told him all about the wars of this extinct nation. I discussed the question of the Atlantis as a man who has no doubts left on the subject.
(拙訳として)
「実際、ノーチラス号は5ファゾムのみほどアトランティスの台地から離れて進んでいた。ノーチラス号はまるで大地にあっての草原、その上方にて吹く風を受けてのバルーンであるかのように進んでいた。だが、急行列車、その客室にこそ我々はいたのだ、と述べた方がより事実に即した言いようであったことだろう。 幻想的なかたちをした岩ら、波の下で動かざりしの似姿をさらす鉱物の王国へと元の植物から似姿を変えての樹林らが前方に見出された。そうした景観呈しての場を通過している合間にてアトランティスの人々の歴史につき私はコンセイユ(『海底二万里』登場人物)に水を向けてみた。そして、この滅亡した王国の戦争について語れるところをあますことなく彼に語ってみせた。その実体について何ら疑念残すことなかったとの[一個の人間]と見立てもしてのアトランティス王国、そのありうべき疑義についても彼と論じてみたのだ(以下略)」
(オンライン上より全テキスト確認可能となっているとの『海底二万里』英訳版よりの訳を付しての引用部ここまでとしておく)
(出典(Source)紹介の部79はここまでとする)
ここからが「強調」なして伝えたいことなのだが、上にて呈示のようにアトランティス遺構深訪に関する記述が(少々ながらも)なされているとの冒険小説『海底二万里』の影響を「露骨に」受けた作品となりもしているのが本稿にてその異常性について筆を尽くして論じてきたとの小説作品、振り返りなせば、
[[911の事前言及作品としての側面を有しているとの作品](と本稿にての出典(Source)紹介の部37から出典(Source)紹介の部37-5を包摂する一群の解説部にあって入念に指し示してきたとの作品)、かつ、[アトランティスに対する蛇人間らが用いられての侵略挙動が描かれているとの作品]にして[アトランティスに存在するペンタゴンおよび現代アメリカのペンタゴンの外壁が破壊されて魂を奪い取る異次元介入妖怪が解放されたとの筋立てを有しているとの作品](出典(Source)紹介の部38から出典(Source)紹介の部38-2)]
であるとの『ジ・イルミナタス・トリロジー』(70年代欧米圏ベストセラー)となっているとのことが「現実に」ある。
その点、まずもって書くが、表記の『ジ・イルミナタス・トリロジー』、主人公格のハグバード・セリーンというキャラクターが「黄金色の」潜水艦をネモ船長(先述のようにインド独立運動のやりようとしてノーチラスを用いて世界中の反体制勢力を支援しているとの向き)よろしく駆って世界中のアウトローと共に反体制運動 ―最悪小説が最悪小説であるところのひとつの所以として麻薬をディーリングしながら潜水艦内での麻薬を用いての乱交パーティに興じながらもの反体制運動と自称されての行為― をなしているとのあらすじの作品となる(余談ともなるが、ジ・イルミナタス・トリロジーのハグバード・セリーンとは[現実の世界の出来事にも影響を与えた架空世界のキャラクター]とのことでそこそこに知られているキャラクターともなっており、たとえば、ドイツ人のハッカーがその名を用いてスパイ行為を働き、お縄になったことなどが知られている ――※経緯は邦訳されもしている書籍、クリフォード・ストール著『カッコウはコンピューターに卵を産む』(草思社)との書籍にも詳しいが、ドイツ人のハッカーが現実の世界で[ローレンス・バークレー研究所](加速器の運営を実施している研究機関にして円形加速器を発明したアーネスト・ローレンスという男に由来する研究所)を[踏み台]にしてのハッキング行為をなしていた際に当該研究所の職員に見咎められ、[ハグバード・セリーン]の名前を使っていもした中、東側に情報を売り捌くためのスパイ行為が仇となって逮捕されたことなぞがそこそこに知られている。閑話休題―― )。
につき、問題小説『ジ・イルミナタス・トリロジー』では[ネモ船長]よろしくの反体制運動の主導者ハグバード・セリーンが[黄金色の潜水艦](作中ではコロンブス以前にアメリカにかつて行き着いたのではないかとの説が出されているアイスランドのヴァイキング、レイフ・エリクソンから取られてのレイフ・エリクソン号)を用いて活動しているとのことが描かれるのだが(出典紹介は下になす)、そうした同作の中では
[沈んだアトランティス遺構]
も登場してくる。
その伝でも、そう、[反体制派支援の潜水艦登場の主人公格の人物]と[沈んだアトランティス遺構との遭遇]の結びつきからして『ジ・イルミナタス・トリロジー』という作品が『海底二万里』の影響下にあることは「「ほぼ」歴然.」といった塩梅となっている。
そして、両作(『海底二万里』および『ジ・イルミナタス・トリロジー』)の関わり合いが「「ほぼ」歴然」から「歴然」となるところとして、他ならぬ『ジ・イルミナタス・トリロジー』の作中にて
[同作が『海底二万里』の影響を受けている作品である]
との作中内自己言及が「明示的に」なされているとのこともがある ――具体的には『ジ・イルミナタス・トリロジー』の主役級の人物たるハグバード・セリーンにつき「ネモ船長になりきった男である」との登場人物の発言が「明示的に」幾度かなされているとのことがある―― 。
ここ出典(Source)紹介の部79(2)にあっては、
[『ジ・イルミナタス・トリロジー』にて[「黄金色の」潜水艦]が主役級の登場キャラクター(ハグバード・セリーン)の移動拠点として登場してくること]
[上作品にて[「黄金色の」潜水艦]がアトランティスを探索するとの粗筋が展開すること]
[上作品にて[「黄金色の」潜水艦]を駆るハグバード・セリーンがネモ船長に「明示的に」仮託されていること]
とのことにまつわっての出典表記を小説作品そのものよりの原文引用とのかたちでなしておくこととする(※)。
(※1:先立って引用なしたことだが、ジ・イルミナタス・トリロジーは下のような言われようがなされるとの式で往時、非常に反響を呈していたとの作品ともなっている。
(直下、出たのが70年代だったところを2007年まで邦訳されなかったとの意味合いで遅まきに― 四分冊で邦訳・刊行されたとの文庫版『イルミナティI ピラミッドからのぞく目(下巻)』、その284ページにての同作邦訳版訳業に携わった邦訳者の作品に対する解説を引くとして)
あの幻の伝奇小説の古典ILLUMINATUS!の刊行をとうとうスタートすることができました。・・・(中略)・・・といっても、多くの読者のみなさんには、これがどれほど大変な事件なのかおわかりいただけないかもしれません。・・・(中略)・・・ロバート・アントン・ウィルソンとロバート・シェイの二人がアメリカのデルという出版社から三部作として発表し、たちまち百万部のベストセラーとなり、全世界でカルト的人気を博した、究極の陰謀小説ともいわれ、多くの流行語まで生み出した大傑作なのです。そればかりではなく、ミュージカルになり、大きな賞をとる傑作ゲームになり、ロックのさまざまな名曲を生み出し、いかがわしい秘密結社を描くトンデモ本の大流行まで招いた、一つの社会現象になった作品です
。
(以上、再度の引用部とする)
(※2また述べておくが、以降、小説作品原著および訳書そのものよりの原文引用をなそうとしているところは英文Wikipedia[ The Illuminatus! Trilogy ]項目にての Plot summary(粗筋要約)の部にて現行、
[ The prison is bombed and he is rescued by the Discordians, led by the
enigmatic Hagbard Celine, captain of a golden submarine. Hagbard represents the Discordians in their eternal battle against the
Illuminati, the conspiratorial organization that secretly controls the
world. He finances his operations by smuggling illicit substances.
(補ってもの訳として)「牢獄は爆破され、そして、彼(訳注:ジョージ・ドーンとの当該フィクションにあっての主要登場人物の内の一人)は謎に満ちた男、黄金の潜水艦の艦長であるハグバード・セリーンに率いられてのディスコルディア運動勢力(訳注:不協和の象徴としての[女神エリスの黄金の林檎]をシンボルとする作中内の勢力)に救出された。彼ハグバード・セリーンは影の世界より世界を秘密裡にコントロールしているとのイルミナティ(訳注:作中の敵対勢力で陰謀論の世界ではお馴染みの存在、啓明結社)および陰謀をこととする諸団体と果て無き戦いを繰り広げる中でディスコルディア運動の代表者となっていたのだ。彼は違法薬物の密売を通じてその挙に資金供給をなしていた(訳注:ジ・イルミナタス・トリロジーでは主人公らが駆る黄金の潜水艦が[違法薬物の密輸拠点]となっており、なおかつ、[日常的乱交の実演の場]となっているとも描写される ――卑猥描写で満ち満ちている『プレイボーイ』誌出身の著者らがものしている作品だけあって、である―― )」(補ってもの訳はここまでとする)
と記載されているところに関わるところのものである(荒唐無稽小説のあれやこれやについて「暇人の話柄」にて云々している(と誤解される)ようなところがある時点で厭なのであるが、とにかくもの以降引用部に対する解説をなせば、そうもなっている)
それでは以下、
[『ジ・イルミナタス・トリロジー』にて[「黄金色の」潜水艦]が主役級の登場キャラクター(ハグバード・セリーン)の移動拠点として登場してくること]
を示すための当該作品よりの原文引用をなすことからはじめる(:本来ならば端的な引用をなすような性質の話ではないともとらえるのだが、[文献的事実]を摘示することを重んじる本稿ならではのこととして端的な引用を断片として切るように呈示していくこととする)。
(直下、広くも書店に流通を見ているとの邦訳文庫版『イルミナティI ピラミッドから覗く目(上巻)』(集英社)139ページよりの原文抜粋をなすとして)
いまだに陽光の反射がまぶしかったものの、長く低い本体の中央に小さな塔が載っているのがわかるようになってきた。箒の上にマッチ棒を載せたみたいだ。やがて自分の距離感が間違っていたのがわかった。船か何かわからないが、それは最初に思っていたよりずっと遠くにあるのだ。潜水艦だ――金色の潜水艦だ――都市の五ブロック分ほどの長さがあり、これまでに聞いたどんな大型客船より大きい。
(訳書よりの引用部はここまでとする ―※― )
(※尚、原著 The Illuminatus! Trilogyにての The Eye In The Pyramidの巻にての THE SECOND TRIP, OR CHOKMAHの章では上の訳書表記に対応するところとして It was still blinding from reflected sunlight, but I was now able to
make out a long, low silhouette with a small tower in the center, like
a matchbox on top of a broomstick. Then I realized that I had my judgment
of distances wrong. The ship, or whatever it was, was much more distant
than I'd first realized. It was a submarine-a golden submarine-and it appeared to be the equivalent
of five city blocks long, as big as the biggest ocean liner I had ever
heard of.
との表記がなされている。そちらは(であるから原著よりわざわざもの抜粋をなしているわけだが)オンライン上より「表記の英文テキストのグーグル検索エンジン入力などを通じて」確認なせるところである)
次いで、
[『ジ・イルミナタス・トリロジー』にて[「黄金色の」潜水艦]がアトランティスを探索するとの粗筋が展開すること]
[上作品にて[「黄金色の」潜水艦]を駆るハグバード・セリーンがネモ船長に仮託されていること]
を示すための当該作品よりの原文引用をなすこととする。
(直下、邦訳文庫版『イルミナティI ピラミッドから覗く目(下巻)』(集英社)196ページよりの原文抜粋をなすとして)
「浮上」とハグバードは命じた。ジョージには巨大エンジンの振動がはじまるのが感じられ、彼らはアトランティスの丘や谷の上高く舞いあがった。ハグバードのテレビ画面システムの特別照明のおかげで、海洋の上に浮かぶ大陸の上をジェット機で飛んでいるような気分がしてきた。「アトランティスの奥地までいく暇がなくて残念だったな」とハグバードがいった。「りっぱな都市がたくさん見られるんだが。もちろん、邪悪な目の刻以前に存在していた都市の足元にも及ばないようなものだがね」
(訳書よりの引用部はここまでとする ―※― )
(※尚、原著 The Illuminatus! Trilogyにての The Eye In The Pyramidの巻にての THE FIFTH TRIP, OR GEBURAHの章では上の訳書表記に対応するところとして He was gone. "Lift off," Hagbard called. George felt the surge of the sub's colossal engines, and they were sailing high above the hills and valleys of Atlantis. With the special lighting of Hagbard's television screen system, it seemed much like flying in a jet plane over one of the continents above the ocean's surface. "Too bad we don't have time to get deeper into Atlantis," said Hagbard. "There are many mighty cities to see. Though of course none of them can approach the cities that existed before the Hour of the Evil Eye."
との表記がなされている。そちらは(であるから原著よりわざわざもの抜粋をなしているわけだが)オンライン上より「表記の英文テキストのグーグル検索エンジン入力などを通じて」確認なせるところである)
(直下、広くも書店に流通を見ているとの邦訳文庫版『イルミナティI ピラミッドから覗く目(下巻)』(集英社)223ページよりの原文抜粋をなすとして)
ハグバードがこの店を会合場所に選んだ理由が、その内装が好きだからだということに疑問の余地はなかった。このあきれた男は自分をネモ船長であると思いこんでいる。
(訳書よりの引用部はここまでとする ―※― )
(※尚、原著 The Illuminatus! Trilogyにての The Eye In The Pyramidの巻にての THE FIFTH TRIP, OR GEBURAHの章では上の訳書表記に対応するところとして Hagbard, undoubtedly, had chosen this meeting place just because he liked
the decor. Crazy bastard thinks he's Captain Nemo. Still: we've got to deal with him.
との表記がなされている。そちらは(であるから原著よりわざわざもの抜粋をなしているわけだが)オンライン上より「表記の英文テキストのグーグル検索エンジン入力などを通じて」確認なせるところである)
(直下、邦訳文庫版『イルミナティIII リヴァイアサン襲来』(集英社)46ページよりの原文引用をなすとして)
そもそも、瓶やら缶やらいっぱいに細菌を培養し、毛深い指一本でそっとボタンを押すだけで、炭疽菌のつまった魚雷を大西洋の海中に撃てるような、病的なネモ船長の性格をもつハグバード・セリーンを信じることができるのか。
(訳書よりの引用部はここまでとする ―※― )
(※尚、原著 The Illuminatus! TrilogyにてのLeviathanの巻にての THE NINTH TRIP, OR YESODの章では上の訳書表記に対応するところとして Was it possible to really believe in a Hagbard with the Captain Nemo psychosis,
brooding over tubes and jars full of bacteria cultures, one hairy finger
hovering tentatively over a button that would send a torpedo full of Anthrax
Tau germs out into the inky waters of the Atlantic?
との表記がなされている。そちらはオンライン上より「表記の英文テキストのグーグル検索エンジン入力などを通じて」確認なせるところである)
これにて、(オンライン上より容易に確認できるとのかたちにての)
[『ジ・イルミナタス・トリロジー』(70年代欧米圏ベストセラー)にて[「黄金色の」潜水艦]が主役級の登場キャラクター(ハグバード・セリーン)の移動拠点として登場してくること]
[上作品にて[「黄金色の」潜水艦]がアトランティスを探索するとの粗筋が展開すること]
[上作品にて[「黄金色の」潜水艦]を駆るハグバード・セリーンがネモ船長に「明示的に」仮託されていること]
とのことの出典表記とした。
(出典(Source)紹介の部79(2)はここまでとする)
以上、書き進めてきたところで一端、頁をあらため、同じくものことの絡みで何が問題となるのか、さらにもって煮詰めていくこととする。