ホワイダニット(何故、そうもしたのか)に関わる点として考えられる事柄らにまつわっての分析 (まずもってのこととしてオメガ・ポイント理論に着目しもした場合、何が問題となるのかについて指摘する)
直前頁にあっての流れを受けて申し述べることとして、
[フランク・ティプラーが永劫回帰とワンセットになって否定に力を入れているナチス思想(出典(Source)紹介の部115(2),出典(Source)紹介の部115(3)) ]
への科学者らが大同団結して結集してのカウンター・アクションこそが
[(ブラックホール生成をなしうるとされるに至った)現行の加速器実験機関ら]
を世に産み出すことになった(とのことがある)との点について本稿の従前の部では直下、(要約しながら)振り返りもする通りのことを解説してきたとのことがある。
(振り返りもしての表記として ―「以下、相当程度、長くもなる」と断っておく― )
カリスマ科学者カール・セーガンの手になる小説作品、「同ジャンルの小説としては記録的ヒットを残すことになった」ハードSF分野の小説作品『コンタクト』(原著初出1985年)では
[この地上にブラックホール(ないし通過可能なワームホール)と結果的に判明したものを生成するとの挙動]
が主軸として描かれている。
小説『コンタクト』では偉大なる先進文明に由来する力学が銀河にあって未熟な後発種族である人類をテストするとのかたちで地球に電波送信して
[[マシーン](と呼ばれるもの)の設計図 ―すなわち、結果的にブラックホールないし通過可能なワームホールを構築するための装置であると判明したものの設計図― ]
を送ってくるとの筋立てが作品の骨格となっているのである。
そうもした小説『コンタクト』に見るマシーン、人類サイドでは完成させて動かすに至るまでいかような機序を有しているのかさえ理解されていなかった(ブラックホールやワームホールを生成することになるとのことさえ理解されていなかった)との作中設定を伴ってのものとしての同マシーンが「明示的に」作中にて
[トロイアを滅した木製の馬]
に何度も何度も結びつけられているとのことがあるだけではなく (本稿補説2の部では[作動機序不明なるマシーン]を作中登場人物らが[トロイアを滅した木製の馬]にかこつけてその建設に批判をなしているとの小説『コンタクト』内記述を、計10数カ所、[オンライン上より労せずして全文確認できるとの原著内記述]および[国内で広くも流通している訳書内記述]からそれぞれに引用している)、 明示的方式から離れて隠喩的な式「でも」これ執拗に作中内にて登場のそちら[マシーン]が
[トロイアを滅した木製の馬]
と執拗に執拗に結びつけられていると指摘可能となって「しまっている」とのことがある。
その点、『コンタクト』作中内登場人物らに[トロイアを滅した木製の馬]と結びつけられながら「明示的に」批判されている様が描かれもしている、
[(完成後、)結果的にブラックホールないしワームホールを構築したようであると判明した装置(マシーン)]
は終局的には ―物語の結末がそちらに向かう方向として―
[後発種族を見守らんとする温かい先進文明の仁慈溢れる贈り物]
であった(と判明した)などと描かれているのだが(明示的な批判がなされつつ大団円に終わったとの明示的結末が描かれもする物語の運び、筋立ての問題として、である)、にも関わらず、そうもした表向きの耳に心地良い設定に関わらず、隠喩的に同[マシーン]をトロイアの木製の馬と結びつけているとの式の方が悪い意味で実によくできているとのものとなっているとのことがある。
具体的には隠喩的なトロイアの木製の馬とマシーンの結びつけ方が[世間一通りの教養しか伴わぬ(ギリシャ神話やニューヨークにまつわる属地的特性といったことにまつわっての関連情報知識を持ち合わせていない)との向きらが小説CONTACT『コンタクト』(原著1985年初出)を丁寧に読んでもおよそ気づけぬようなもの]となり、かてて加えて、[人間業でそれができたとも思えぬような他の奇怪な事物らと接合しているありようが見てとれるもの]ともなっており(本稿はでその暗号がかった堂の入りようを顧慮して[隠喩的な表現方法]にまつわる懇切丁寧を心掛けての解説を講じている)、 また、そこに[嗜虐的な反対話法の臭い]が濃厚如実に伴っているとのこともがあり(小説『コンタクト』額面上では[マシーン]は[人類を先進文明の用意した進化のステージに導く望ましきもの]と描かれているのであるから、Doublespeak[(隠喩的)反対話法]の問題が首をもたげてくるところとしてそうもなっている)、それがゆえ、当然に問題と受け取れるようになっているとのことがあるのである。
以上のことに関わることとして先立っての部で解説しもしていたことをここに振り返ることとする。
(委細は補説2の部、数十万字超との文量を割いての同セクション補説2の部に譲るとして小説『コンタクト』には次のような[露骨]かつ[悪質]な側面が見受けられる)
1.小説『コンタクト』作中にて[ゲート]となる[マシーン]は
[黄金比と結びつく正五角形(を12枚重ねての正十二面体)]
として描写されている。同じくもの点に通ずるようなところとしていわばもってしての[ゲート]として
[(本然として黄金比と結びつく)正五角形]
を登場させているとの記録的ヒットを見た70年代米国小説が存在しており、そちら小説『ジ・イルミナタス・トリロジー』は
[「黄金の」林檎]を副題に掲げる作品にして、なおかつ、(何故、そうもなっているのか、奇怪極まりないところとして)後に911の事件が発生することを先覚的に言及しているが如くの複数要素を帯びての作品]
「とも」なっているとのことがある (:本稿で先立って詳述しているところとして『ジ・イルミナタス・トリロジー』では【異空間との境目(いわばもってしての錠前付きの異空間との間にある扉)としての意味合いをもった五角形と「黄金の」林檎を並列描写させているシンボル】が ―(同じくものものが【ペンタゴンとニューヨークを並列描写しているシンボル】として問題になりうるとの中で)― 頻繁に登場しており、かつもってして、同シンボルとの連関が想起されるとのかたちで作中内にてニューヨークのビルが爆破されたり、ペンタゴンが爆破されたり、その他の911の予見的言及がかった描写がなされているといったことがある)。
さて、911に対する予見めかした描写でも問題になる作品であると直上言及した『ジ・イルミナタス・トリロジー』にあっての副題にそちら固有名詞が付されていもするとのもの、
[[異界との境界である五角形]と並列描写されながら同じくもの『ジ・イルミナタス・トリロジー』に何度も登場しているとの[黄金の林檎]]
というものについてはギリシャ神話の故事に基づき、
[トロイア滅亡の原因ともなった果実]
とも言い換えられるものである(本稿の出典(Source)紹介の部39にて古典などより原文抜粋しながらも紹介しているようにギリシャ神話においてよく知られた[パリスの審判]とのエピソードにまつわってのことである)。
であるから、そう、[(黄金比と結びつく)正五角形]を[ゲート装置]として登場させている小説『コンタクト』と同文に[(本然として黄金比と結びつく)正五角形]を[異界とのゲート]として登場させている小説作品『ジ・イルミナタス・トリロジー』にあって[黄金の林檎](トロイア崩壊の原因)とそちら[五角形]をこれ執拗に結びつけるとのやりよう「も」が見てとれるとのことがあるから、小説『コンタクト』の[五角形(を12枚重ねての正十二面体)状のゲート]と[トロイアを滅した木製の馬]との結びつきがそこからして想起されるとのことがある(同じくものことが[穿ちすぎ]で済まされないとの理由は下述する)。
⇒
2.上の1.にて述べたことについて偶然の可能性 ―米国初の小説として世界的ヒットを記録した70年代初の『ジ・イルミナタス・トリロジー』と同文に米国初の小説として世界的ヒットを記録した80年代初の『コンタクト』の間に横たわる偶然の繋がり合いの可能性― を斥けるようなこととして次のことが指摘出来るようになってしまっている。
[小説『コンタクト』における[ブラックホールないしワームホールによるゲート装置] (黄金の林檎ではじまったトロイア戦争、同戦争に決着を付けた木製の馬との関係性が問題になるとのことでここにて問題視しているゲート装置) にまつわってのアイディアを[科学考証における協力]とのかたちで1980年代中葉にカール・セーガンに提供したのは物理学者キップ・ソーンである。 そして、彼キップ・ソーンは(小説『コンタクト』をものしたカリスマ科学者である)カール・セーガンへの科学考証にあってのアイディア提供の核をなしていた概念、[通過可能なワームホール]にまつわる思索を踏まえて後に[タイムマシーン化しての通過可能なワームホール]についての思索を自著 BLACK HOLES & TIME WARP Einstein's Outrageous Legacy(邦題)『ブラックホールと時空の歪み アインシュタインのとんでもない遺産』にてまとめている。 問題はその BLACK HOLES & TIME WARP Einstein's Outrageous Legacyにおける[タイムマシーン化しての通過可能なワームホール]における思考実験を扱っての記述部が多重的に[911の事件が発生することになった先覚的言及]との特性を帯びていることにある (本稿にてくどくも強調なしてきたように原文引用部からだけでもって容易に摘示できるように BLACK HOLES & TIME WARP Einstein's Outrageous Legacyにあっては[[双子(のパラドックス)][911(そして2001年9月11日)と相通ずる数値列]の「多重的」使用を文量少なくもの同一箇所にてなしている]との特質がみとめられる。それは ―[宗教的狂人]や[機械と思考を一体化させた(人間未満の)ロボット人間]でないのならば― [双子(ツイン・タワー)の塔が2001年9月11日に崩落させられた事件]との911との事件との露骨なる一致性をみとめざるをえぬとのところである) ]
ここで直上1.にて言及した作品、
[小説『コンタクト』と同文に[正五角形]を[異界とのゲート]として登場させている]との作品たる『ジ・イルミナタス・トリロジー』が
[後に911の事件が発生することを先覚的に言及しているが如くの複数要素を帯びての作品]
となっていることと話が通じる。そこから[トロイアの木製の馬]を介しての接合性もが「よりもって」重きをもってくることになる。
⇒
3.小説『コンタクト』におけるゲート装置の形状、
[黄金比と結びつく正五角形を重ねての正十二面体]
という際立っての形状をして
[宇宙を司る元素]
として表していたのはプラトンの手になる古典『ティマイオス』である(本稿補説2の部では無論、証示のために当該プラトン古典よりの原文引用を ― Project Gutenbergのサイトより全文確認(ダウンロード)できるとの英訳版を引き合いに― なしている)。
プラトニック・ソリッド、そうもして表されるプラトン流の自然界元素の体現形態にてそちら正十二面体(ドデカヘドロン)は[宇宙を司る元素](プラトンの思考を半ば踏襲してのアリストテレス学派の見方では[第五元素]を指す)であるとされているのではあるも、同じくもの[宇宙を司る元素としての正十二面体(正五角形十二枚重ねの図形)]に言及してのプラトン古典『ティマイオス』は
[古のアトランティス]
のことに言及しているアトランティス伝承の源流古典として「も」非常によく知られているものでもある(:今日に伝わるアトランティス伝承の根源はプラトンの同古典『ティマイオス』と連続するプラトン古典『クリティアス』にあると述べても言い過ぎにならぬようになっている)。
さて、
[古のアトランティス]
は(1.にて取り上げた)70年代欧米圏ヒット小説『ジ・イルミナタス・トリロジー』の
[[黄金比と結びつく正五角形 ―それを十二枚重ね合わせると正十二面体になるとの図形― ]としての[異界との境目]]
と当該作品『ジ・イルミナタス・トリロジー』作中にて結びつけられているもの「とも」なっている(:小説『ジ・イルミナタス・トリロジー』ではいかな非情・無慈悲なことでも平然としてやってのける情性欠如の人造生物たる蛇人間らを用いてのアトランティス侵略がなされたと描写され、それに並行して、錠前付きの扉のようなものとして異界の存在を封印していた五角形、ペンタゴンが破壊されたとの描写もがなされている)。
そこからして直上2.の部にて言及したことにも通ずる結びつきが観念されるところである ――※プラトン古典『ティマイオス』にて[宇宙の根源とされる正十二面体(の構成要素たる正五角形)]と同古典にて目立って言及されている[アトランティス]だが、それら両者の同一古典を介しての近接性の問題を感じさせるように[アトランティス]と[正五角形のゲート]を通じての繋がり合いが問題となる複数作品 (一作品は[正十二面体]をゲート装置として描く小説『コンタクト』となり、もう一作は[正五角形]をゲートの如きものとして描く小説『ジ・イルミナタス・トリロジー』となる) を介して観念されるようになっている、とのことである―― 。
そして、荒唐無稽小説(との体裁を呈するも実態は[911の事件発生と記号論的に相通ずることの多重的事前言及作品]となっている旨、本稿にて解説してきたとの)『ジ・イルミナタス・トリロジー』は[黄金の林檎]を(副題に添えるなどしながら)目立って登場させている作品となるが、そのやりようは
[[黄金の林檎]を[正五角形]と並べての構図]
を図示までするなどして多用するとのもの「でも」ある (いわゆるディスコーディアニズム・シンボルとの兼ね合いでそうもしたことをなしていると本稿の先だっての段では詳述なしている)。
ゴールデン・アップルはトロイア崩壊の元凶と神話が語り継ぐものであるがゆえにそうした『ジ・イルミナタス・トリロジー』のやりようは
[[トロイア崩壊の元凶]を[正五角形]と並べての構図]
とも言い換えることができるわけだが、ここで同じくものこととあわせて既に言及してきた次のことら ―(ここでの表記が振り返っての復習・整理のための表記であるところ、の中の既に言及なしての表記を再提示しているがために、いわば、復習の復習、といった性質を帯びてのことら)― をも顧慮すると[関係性の根深さ]がより一層見えてくる。
・(整理のためのくどくもの表記部として) 小説『ジ・イルミナタス・トリロジー』にては[アトランティスへの蛇人間が用いられての侵略]と結びつけて[異界との垣根たる正五角形(終局的には合衆国国防総省ペンタゴンと重なるように作中描写されているペンタゴン)]が崩されるとの描写がなされているわけだが、当該小説ではそうもした[五角形]と[黄金の林檎](トロイア崩壊の元凶)とが並置されてのシンボルが図示までされて多用されているところとなっている中で、である。小説『ジ・イルミナタス・トリロジー』に後続して世に出ることになった小説『コンタクト』では[正五角形を十二枚重ねてのゲート装置]が[地球上にブラックホールないし通過可能なワームホールを構築するためのものであることが使用後、「結果的に」判明したとのゲート装置]として登場してくる。 そちら[正五角形]を十二枚重ねてのゲート装置は使用前の機序不明段階にて人類サイドにて[トロイアを滅ぼした木製の馬]であると何度も何度も作中、懐疑的に仮託されているとのものともなっている (が、[結果的に銀河系の後進種族である人類を仁慈溢れる宇宙文明が彼らの仲間入りをさせるための手段として彼らへの領域への通路としてのブラックホールないし通過可能なワームホールをもたらすものであるとのことが判明することになった]などと同フィクション中では描写される)。
・(同文に整理のための表記部として) 以上のことがゆえに小説『ジ・イルミナタス・トリロジー』にての[ゲート(錠前付き異界との扉)としての正五角形]と小説『コンタクト』にての[ゲートとしての(正五角形を十二枚重ねての)正十二面体]には[トロイア崩壊事由]との兼ね合いで濃厚なつながりあいがあるように見てとれることになるわけだが、同じくものことが[たかだかもの記号論的一致性]の問題では済まされないようなところとして次のようなことがある → (先立っての2.の部にて述べたことを繰り返すとして)小説『ジ・イルミナタス・トリロジー』は[911の事件の発生にまつわる先覚的言及文物]としての側面を露骨に帯びているがゆえに、そう、それであるからこそ、問題視して然るべき作品となっている(典拠は本稿にての出典(Source)紹介の部37から出典(Source)紹介の部37-5)。 他面、小説『コンタクト』は(まさしくもの[ゲートとしての(正五角形を十二枚重ねての)正十二面体]および[トロイア崩壊事由]と関わるところにての)[通過可能なるワームホールにまつわるアイディア]を物理学者キップ・ソーンより供与されての作品となっており、そうもした小説『コンタクト』へのキップ・ソーンへのアイディア供与がキップ・ソーン著作 BLACK HOLES & TIME WARP Einstein's Outrageous Legacy(邦題)『ブラックホールと時空の歪み アインシュタインのとんでもない遺産』に結実しているとのことがある。 そして、そちらキップ・ソーン著作『ブラックホールと時空の歪み アインシュタインのとんでもない遺産』にみとめられる小説『コンタクト』へのアイディア供与がなされた[通過可能なるワームホール]にまつわる部が[多重的なる911の事件の発生にまつわる事前言及事物]となっているとのことがこの世界には現実にある (典拠となるところを本稿にての出典(Source)紹介の部28から出典(Source)紹介の部33-2にて「容易に後追い出来る」原文引用のみで示してきたところでもある)。
上が背面にある悪辣なやりようと関わりうる、人間存在 (あるいは操り人形ないしその群落) を愚弄しきっていなければなせないような悪辣なやりようと関わりうるのはこの段階でも推し量りいただけるかと思う。
(:さらに述べれば、本稿[補説2]の部ではジュール・ベルヌの著名小説 Twenty Thousand Leagues Under the Sea『海底二万里』の内容もが同じくもの一致性の枠組みの中に濃厚に関わるとのことの証示をも努めてなさんとした。 すなわち、『海底二万里』に登場する、
[潜水艦ノーチラス号(海中に没したアトランティス遺構を探索したとの描写もなされる潜水艦)]
が小説『ジ・イルミナタス・トリロジー』に登場する、
[黄金の潜水艦レイフ・エリクソン号(海中に没したアトランティス遺構を探索したとの描写がなされている潜水艦)]
と(『ジ・イルミナタス・トリロジー』作中にて)「明示的に」結びつけられているとのことを引き合いに[以下の繋がり合い]に伴う意味性をつまびらやかにせんとした。
i.繰り返すが、[アトランティス]のことを今日に伝えるプラトン古典『ティマイオス』が[宇宙の構成元素]としての[正十二面体]を登場させている(小説『コンタクト』に登場する正五角形12枚重ねの形状を[アトランティス]に関わるところで印象的に登場させている)とのことがある。
ii.[プラトン古典『ティマイオス』に見るアトランティス崩壊伝承]と[トロイア崩壊伝承]には接合性がある。双方共に[ギリシャ勢との戦争の果てに洪水に呑まれた](トロイアの方は異本としての『トロイア戦記』という遺物にそういう結末にまつわる表記が付されている)、双方共に[黄金の林檎]と関わる(トロイア滅亡の原因は黄金の林檎にあり、また、アトランティスは黄金の林檎の園に仮託されてきた場である)、双方創建者に接合性を見出せる異伝の類が存在する(アトランティス創建者アトラス王とトロイア創建者ダルダネスの血縁性を問題視するイタリアの地誌などが存する)とのことがそうである ―本稿では以上のことらについて古典そのものとの一次資料の内容の原文引用をなすなどして遺漏なくもの解説につとめてきた― 。
iii.ジュール・ベルヌの著名小説『海底二万里』にあってアトランティスへの海中探索をなしたと描かれるノーチラス号は[オウムガイ]号とも訳せる存在である(ノーチラスとはオウム貝、アンモナイトの近縁のその[生きている化石]とされる生物の英語呼称である)。そちらオウムガイとは外殻構造が渦を巻く[対数螺旋構造]を呈する存在であり、のみならず、
[黄金螺旋構造](五角形が本然としてそれと結びつく比率である[黄金比]を体現するピッチで渦を巻く螺旋構造)
を呈しているとの話が広くも語られてきた存在である(オウムガイの外郭構造が黄金螺旋構造を呈するとのことについては半ば都市伝説がかっているとのこととなりもすると本稿[補説2]では入念に出典挙げながらも解説しているところながらも、である)。
ここで小説『海底二万里』潜水艦ノーチラス号のモデルとなったノーチラスに見る[黄金螺旋]とそれと作中内にて明示的に結びつけられての小説『ジ・イルミナタス・トリロジー』の潜水艦レイフ・エリクソン号 ―[黄金の林檎と(本然として黄金比を呈する)正五角形を並列描写してのシンボル]を掲げもする者達の旗艦たる潜水艦でアトランティスの海底遺構を探検している様も描かれる潜水艦― の[黄金色]の外観のことが結びつくように受け取れるとのことがある ([黄金比を体現する外殻構造を呈するとの話が広くも語られてきたオウムガイの名を冠する潜水艦ノーチラス号]と[黄金色の潜水艦レイフ・エリスクソン号]が『ジ・イルミナタス・トリロジー』内にて明示して結びつけられているからである)。
そして、[アトランティス探検をなした黄金色の潜水艦]を目立って装飾装置として登場させる『ジ・イルミナタス・トリロジー』ではトロイアを滅したとの果実でもある[「黄金の」林檎]が潜水艦それ自体と結びつけられているのみならず、作品副題に目立って付されているのであるから一致性の枠組みはさらに恣意的多重性を感じさせるものと見受けられるところとなる。
さらにもってである。
[アトランティス探検をなした,[(黄金螺旋と結びつく)オウムガイ号]とも言い換えられるノーチラス号]
が小説『海底二万里』の方にあっては作品結末部にて
[ノルウェーのメイルシュトロム]([モスケンの大渦])
に呑まれて末期を迎えたように描写されていること「も」同じくもの式に関わるところで問題になる(と解されるようになっている)。 (本稿の[補説2]の部にてオンライン上より確認可能な英訳版から原文引用なしている)そちら『海底二万里』の[メイルシュトロムへの被吸引]の描写が
[不帰の地としての深淵(アビス)への凄まじい渦動の力の発現の中での被吸引]
と「過剰」描写されている(現実のメイルシュトロムの驚異を過度に誇張して描写している)ことにも
[不帰の地たるイベント・ホライゾンに呑まれるブラックホール被吸引者]
のことを想起させるとの側面が感じさせられもするのだが(本稿にあっての[補説2]と振っての部ではそうもした描写の源流にあるエドガー・アラン・ポーの小説 A DESCENT INTO THE MAELSTRÖM『メエルシュトレエムに呑まれて』( Project Gutenbergを通じて全文公開されている THE WORKS OF EDGAR ALLEN POE VOLUME II The Raven Editionにて収録の版)にみとめられる描写からして多層的にBH、ブラックホールに通ずるような側面を伴っていることを原文引用なしながら言及したりもしている)、 [ノルウェーの大渦(モスケンの大渦;メイルシュトロム)]とくれば、
[2009年に発生して物議を醸したノルウェー中空の渦巻き光線現象 ―ノルウェイ・スパイラル・アノマリーとして広くも欧州にて認知されている現象― ]
を想起させるものとなっているとのことがある、それがゆえに問題となると解されるとのことがある (尚、本稿の[補説2]で報道のされようを詳説・詳解してもいる2009年のノルウェー・スパイラル・アノマリーについては[ノーチラス号]同様の[潜水艦]であるロシア海軍の潜水艦から訓練時に発射されたSLBM((S「サ」ブマリン・L「ラ」ーンチド・B「バ」リスティック・M「ミ」サイル/[潜水艦]発射弾道ミサイル)が異常軌道を現出してそれが渦巻き型光源発生原因となったとの理由付けが幅広くもなされている)。
その真因となる機序は奈辺にあるのかとのことはともかくも2009年のノルウェー中空にての渦巻き光の発生現象については「頭の具合が目立ってよろしくはない」「極めて胡散臭い」とのカラーを露骨に前面に出しての陰謀論者 Conspiracy Theoristsらに
[CERNのLHC実験]
とを[「非」科学的]に結びつけられているとのやりようが見てとれることがあるから問題となると解されるのである(巷間見てとれる陰謀論らに見るridiculousなる側面、非科学性について「も」本稿の[補説2]では懇切丁寧に解説している)。
に関しては
[[ノルウェーの大渦]と結びつくノーチラス号(『海底二万里』潜水艦/黄金比と結びつけられる対数螺旋構造にて知られるオウムガイの名称を冠する潜水艦)の末期の描写 ―凄まじい吸引力にがんじがらめにされながら、不帰の領域たる大渦に呑まれての末期の描写― ]
[[ノルウェーの大渦]との結びつきを想起させる中空の異常光源発生現象および同現象をCERNのLHC実験と(不適切・非科学的に)結びつける論調の存在]
の関連性が ―ノルウェーの大渦つながりで― まずもっては想起されるところではあるが、
[ノーチラス(オウムガイ)外殻構造がそれとの関連性を問題視される「黄金比体現構造」]
については
[ブラックホール(の中のカー・ブラックホール)]
との関連性が近年問題視されもするようになったとのことがある。
ノーチラス(オウムガイ)の外殻構造がそれと結びつく渦巻き構造、対数螺旋構造(ロガリスミック・カーブ)が銀河の中枢にあるような大規模ブラックホールの渦を巻く構造との親和性を感じさせるものであるとのこともあるのだが(対数螺旋構造がいかようにして大規模ブラックホールを中枢に据える銀河構造と結びつくかなどといったことについても無論、世間一般での説明なされようを先行する段にあって原文引用などしている)、 「渦を巻く」カー・ブラックホールの変異には黄金比がパラメーターとして深くも関わっているとの論調が科学者に由来するところとして主張されるようになったとのことがあるのである (本稿[補説2]の部にてその内容も無論、事細かな引用をなしつつ仔細に紹介している) 。
そうもしたカー・ブラックホール ―黄金比と結びつくとの意見が目立って呈されだしもしたとの渦巻くブラックホール― がLHC実験にて生成される可能性も一部にて取り沙汰されてきたとのことがあり、また、なおかつ、そちらカー・ブラックホール、[別宇宙とのゲート]たりうるものと思索されてきたものがカール・セーガンの[正五角形十二枚重ねの正十二面体構造のゲート装置]とも(小説『コンタクト』作中それ自体にて)結びつけられているものとなる(但し、映画版DVDコンテンツに付されての解説部はともかくも小説『コンタクト』原作版では明示的にはゲート装置が[加速器]と結びつけられていることは何らない。隠喩的に解すれば話は多少異なってくるが. ―(についても先立っての段で解説をなしている)― )。
そうした観点から著名小説『海底二万里』を合間に介しての『コンタクト』の性質が問題になるとのこと「も」ある。
(※再度繰り返せば、小説『コンタクト』では[カー・ブラックホール具現化]とも作品内で結びつけられる[正五角形を12枚重ねての正十二面体体現装置]が登場してくる。そうもしたカー・ブラックホールと結びつけられてもいる[正十二面体]はプラトンの『ティマイオス』との古典、そちらにあっての[アトランティス]にまつわる記述で有名な同古典で[宇宙の本質を示す立方体](後にプラトンの後を継いだアリストテレスの学統から第五元素と言われるに至ったもの)であると見なされているものである。ここでプラトン『ティマイオス』、正十二面体を宇宙の構成単位として言及し、アトランティスについても言及している同古典に見るアトランディスの方についてだが、そちらアトランティスの潜水航海を作中の潜水艦になさせている小説が二作品あり、一作品はカール・セーガン『コンタクト』と[異次元異空間と結びつく五角形]を介して、そして、[911の先覚的言及文物としてのありよう]を介しもして結びつく(と先立って振り返りもした)『ジ・イルミナタス・トリロジー』となり、そして、[アトランティスへの潜水航海]を作中登場の潜水艦になさせているもう一つの小説作品は有名なジュール・ベルヌの『海底二万里』である。それら両作『ジ・イルミナタス・トリロジー』と『海底二万里』に見る[アトランティス航海の潜水艦]は『ジ・イルミナタス・トリロジー』の方の作中にて明示的に結びつけがなされており、その結びつき関係には(といったことに対してまでは作中内での明示的言及はないものの)[渦と結びつく黄金比の問題]が関わっているように解されるようになっていることがある。ここで[渦と結びつく黄金比]とのことにあっての[渦]との側面に着目すると、『海底二万里』の潜水艦、ノーチラス号(黄金比と結びつくうずまきを外殻とするオウムガイ、その名を冠する潜水艦)が[ノルウェーの大渦]に呑まれての最期を迎えたと描写されていることが気がかりなところとなる。[ノルウェーの大渦]となると、[2009年にて発生したロシア海軍[潜水艦]発のSLBM([潜水艦]発射弾道ミサイル)に由来すると広くも見なされている中空にての怪奇光発生現象(海外メディアにも幅広く報じられてきた現象)が陰謀論 ridiculous conspiracy theoryにてCERNのLHC実験と結びつけられていること]があるからであり、ラージ・ハドロン・コライダーにては[渦を巻く黄金比体現構造とも昨今になって考えられるようになったカー・ブラックホールを生成する可能性]もが(物理学者らに)主張されるに至っているとのことがあるからである(述べておくが、ただし、ノルウェイの怪奇光現象が発生した折にはLHC実験は停止していたし、また、LHCのように地下で粒子衝突をなさしめてもそれが離れた場所の中空に怪奇光現象を発生させるなどとのことは科学的にはおよそありえない、であるから、そういう論調を「非科学的に」広めている者達の背景に何があるのか、そのことが却って問題になる)。そして、話が回帰するところとしてカー・ブラックホールはカール・セーガン『コンタクト』にて[正十二面体のゲート装置]がそれと結びつけられているものとなる....以上、くどくも繰り返しての振り返り表記を終える)
⇒
4.上記3.の部までにて小説『コンタクト』がプラトンの手になる古典『ティマイオス』を介して、そして、その中に描かれる[アトランティス]を介して悪質な事前言及の類 ―911の事件の発生の事前言及― と結びつく理由を(典拠・委細を全て[補説2]の部に譲るとの式でながら)再言及したが、
[いまだ人間の手で人為的ブラックホール生成がなされるとは考えられていなかった折柄] (本稿の前半部、出典(Source)紹介の部21以降の複数典拠紹介部を包摂する箇所にて注力して示しているようにブラックホール人為生成がプランク・エナジーの極小領域投入の実現不可能性よりまったくもって現実視されていなかったとの八〇年代)
にあって
[加速器とは(額面上は)結びつけられていないゲート装置によるブラックホールないしワームホールの地球上での生成]
を主軸として描いていた『コンタクト』(の「原作小説版」)は
[現実世界で後にそうであると言われるようになったブラックホール生成挙動の前言「的」側面]
をも帯びている、そう、
[トロイアの木製の馬の寓意]
に関わるところで同じくもの側面を帯びている作品ともなっている。
についてはひとつにカール・セーガンの小説『コンタクト』との接合性が観念されるところのプラトン古典『ティマイオス』(カール・セーガンがブラックホールないしワームホール構築装置と結びつけている正十二面体を後に第五元素と結びつけられるようになったとの式、宇宙の構成要素として描いている古典であると上の3.にて先述なした古典)および『ジ・イルミナタス・トリロジー』([異界の境界(錠前付きゲート)としての五角形][911の事前言及がかっての側面]の双方でセーガン小説『コンタクト』との結びつきが観念される作品)の双方に見てとれる、
[アトランティス]
が
[LHC実験におけるブラックホール探知挙動]
の中でその名を ―[黄金の林檎]にも通ずるところで― 後に持ち出されることになっているとのことがある(のが問題になる)。
LHC実験ではATLANTISという検出ウェア ―イヴェント・ディスプレイ・ウェア― の名にアトランティスの名が用いられることとなりもしており、そのことにまたブラックホール人為生成問題との接合性「も」が見てとれるようになっている、そのことが問題となると述べられるようになってしまっている (:何度も何度も本稿で指摘してきたとしてLHC実験(の関係者)は伝承が[[黄金の林檎]の在処を知る巨人]として語り継ぐ巨人アトラスの名称をもってして[ブラックホール検出をなしうると後に考えられるようになった検出器ATLAS]の名称としているとのことがあるのだが(ちなみに検出器ATLASにあってのATLASとの名称が定まったのは小説CONTACT原著が世に出た1985年より7年程後の1992年からであると公式発表されている ―出典(Source)紹介の部36(2)― )、そのATLAS検出器に用いられるイベント・ディスプレイ・ツールATLANTISが「無害で」「科学の発展に資する」と大音声(だいおんじょう)で呼ばわれての極微ブラックホール生成の証拠の検知をなしうるとも実験関係者に発表されてきたとの経緯がある ―本稿前半部解説あるいは出典(Source)紹介の部81を参照のこと― )。
につき、[アトランティス]とは(本稿にて何度も何度もその典拠について言及をなしてきたところとして)[黄金の林檎の園 ―ヘスペリデスの園― ]と結びつけられるだけの背景がある伝説上の陸塊でもあり(たとえば、出典(Source)紹介の部41)、黄金の林檎とくれば、[トロイア崩壊の原因]となっているとのことがある(黄金の林檎がトロイア崩壊の原因となっているとの他の伝承が存在する中でそういうことが指摘できるようになっている)。
対して、再言するも、カール・セーガンの小説に見る、
[ブラックホール(作中ではカー・ブラックホールと表記)ないしワームホールによるゲート構築装置]
は同小説作中にて明示的側面ですら[トロイアを滅した木製の馬ではないのか]と登場人物らに(10数カ所がそれにまつわっての表記となるところとして)何度も何度も疑義を呈されるとのものとなっており(ただし、額面上の小説の帰結では然にあらず、ゲートは人類の進化にあって恩恵をもたらすものであったなどとの方向に物語が落着する)、そのこととフィクションならぬ現実世界にあって【「小説『コンタクト』が80年代中葉に登場した後に」ブラックホール生成をなしうると考えられるようになった加速器】が[アトランティス]、換言すれば、[トロイア崩壊の原因となった黄金の林檎「とも」通ずる伝説上の陸塊]と結びつけられるに至っているとのことと平仄が合うとのありようを呈している。
そういう意味「でも」カール・セーガンのやりようは
[現実世界で後にそうであると言われるようになったブラックホール生成挙動の前言「的」挙動]
とも
[トロイアの木製の馬の寓意]
を通じて結びついていると述べられるものである。
⇒
5.上の4.のことに加えもしてのこととして、 ―それこそが最も問題になるようなことなのだが― カール・セーガン小説『コンタクト』(におけるゲート装置)は
[極めて隠喩的な式]
でトロイア崩壊との結節性がはきと見受けられるようになっているもの「でも」ある([補説2]の中でも解説に注力をなしているようにカール・セーガンという人間それ自体が[色を付けてのトロイア関連の寓意を嗜虐的に反対話法がかって表に出すように使役されていた「役者」]であったと臭わせるやりようとも通じている)。
まずもってそこから述べるが、小説『コンタクト』では
[アーガス計画]
とのギリシャ神話に由来する百眼巨人の名称に由来するとの(多層のパラボラアンテナを用いての)[外宇宙由来の電波探査計画]にて[マシーンの設計図]が混入された怪電波が受信されるとの作中設定が採用されている ――※本稿[補説2]では[アーガス計画]が現実世界で執り行われる運びであったとのサイクロプス計画のことを意識してのものであろうこと、また、カール・セーガンが[米国を代表するカリスマ科学者]として外宇宙電波探査計画(異星人文明なるものを発見しようとの今日に続くSETIプロジェクトに至るまで連綿として続いている計画)の重要なる仕掛け人となっていたとのことをも詳説している―― 。
そこにてのアーガス(ギリシャ神話の百眼巨人)とは
[ギリシャのヘルメス神(ローマのマーキュリー神に後に特性継承を見た神)]
にメスメライズ、催眠術で眠らされて殺害された存在として伝わっている巨人である。
そうもしたアーガス計画に由来するところとしてセーガン小説『コンタクト』では
[外宇宙より[マシーン]の設計図が受信され]
[設計図受信の結果、反対の意見も強くも出されていたものの、(作中)機序不明とされる[マシーン]の建設が結果として着々と進められ]
[主人公らが[マシーン]に乗って銀河中心にあるブラックホールないしワームホールのゲート装置の集積地たるグランド・セントラル・ステーション(と作中人物らに呼称されることになった領域)に至る]
との式で通貫してのプロットが進行していくわけだが、
[アーガス計画の電波受信の結果、主人公ら(作中主要人物のエリーことエレノア・アロウェイ博士らを主軸とする主要登場人物ら)に代表される人類がいざなわれることになったブラックホールないしワームホールの集積地たるグランド・セントラル・ステーション(と目立って呼称される場)]
とは現実世界のニューヨークはマンハッタンに存在している世界最大のターミナル駅、[グランド・セントラル(ステーションないしターミナル)]から命名されたとのことが歴然としているものである。
さて、現実世界のグランド・セントラル・ステーションの象徴的アイコンとは何か、だが、有名なマーキュリー像、要するに、
[アーガスを殺したギリシャ神話のヘルメス神と同一視されるローマの神の像 ―グローリー・オブ・コマースとの題が付けられての像― ]
となっているとのことがある(本稿[補説2]ではその悪質性に鑑み、かなり事細かに紹介に努めたことでもある)。
以上のことについて一言で述べれば、小説『コンタクト』では
[百眼巨人アーガスを催眠術にかけて殺したヘルメス(マーキュリー)の像を掲げる地所の名を冠する領域(グランド・セントラル・ステーション)に殺された同じくもの百眼巨人の名を冠するアーガス計画の結果、ブラックホールないしワームホールによっていざなわれた]
との流れが見てとれるとのかたちとなっており(普通に小説を読んでいる限りはその比喩には絶対に気づけない.気づけるケースとしては、[ニューヨークの地名・モニュメント]に通じており、かつ、[神話の縁起由来]に通じているとの人間が注力して小説を[分析]した場合だけである)、 そうもした粗筋に見る隠喩的「反対」話法 ―何故、反対話法かと述べれば、小説『コンタクト』ではグランド・セントラル・ステーションへの到達が人類を引き上げようとする外宇宙文明の温かい試みによる結果であるなぞと描写されているからである― が込められている作品たる小説『コンタクト』では
[アーガス計画にその名が流用されているとの百眼巨人アルゴス(アーガス)]
を介しての、そして、カール・セーガン(米国を代表するカリスマ物理学者としてメディアに露出し、世界中でその死が悼まれもした人物でもある)という人間そのものの特性を介しての、
[トロイア関連の寓意]
もが含まれていると判じられるだけのことがあり、それはおよそ以下のようなことらとなる。
一点目。アーガス・アルゴスとは(本稿[補説2]の段で事細かに解説しているように)ギリシャ語綴りでἌργοςとなる存在であり、そちらギリシャ語綴りἌργοςと表象される存在が強くもトロイア絡みの存在となっているとのことがある。すなわち、アルゴス(Ἄργος)は以下のようなかたちで[トロイア関連の存在の呼称]ともなっている。
・トロイアを滅亡に追い込んだギリシャ勢の総称としてのアルジャイブ(アルゴス人)、アルゴス勢との呼称の綴り
・トロイアに[木製の馬]の計略で引導を渡した知将にして謀将のオデュッセウスの愛犬アーガス(アルゴス)の名称
以上のようなことになっている(百眼巨人アルゴスの名称がトロイアに相対するギリシャ勢力の総称となっている)とのことの考えられる典拠も本稿の[補説2]では紹介しているのであるが(ドイツのギリシャ古典学者ヴァルター・ブルケルトの著述 Homo Necans(邦題)『ホモ・ネカーンス 古代ギリシャの犠牲儀礼と神話』内容を引いたりしてアルゴスとの名称がトロイア攻めをなしたアガメムノンの故地に通じるところがある名称であること、百眼巨人と牛の生け贄の寓意が通じていることなどに言及しもしている)、とにかくも、セーガンが
[多重的にあまりにもかぐわかしい(との理由について直上に至るまで委細を他所に譲っての復習をなしてきた)との小説『コンタクト』]
にあって
[外宇宙からマシーンの設計図を受信させしめることになった計画]
と描くアーガス計画の名称 ―その悪辣な反対話法がかった側面について直上にて再述なしもしたとの計画― はトロイアを滅ぼしたギリシャ勢の名称そのものともなっている。
といったことがあることに加えて、(小説『コンタクト』にアーガス計画およびセーガン特色を介してのところとしてトロイアの木製の馬との結びつけ挙動が隠喩的な式で介在しているとのことについて)二点目として、である。カール・セーガン本人についても
[アーガスとの犬を飼っていたとの伝承がホメロス古典を介して伝わる木製の馬の計略でトロイアを滅ぼしたオデュッセウス]
との接点を強くも有しているとの向きとなるとのことがある。
具体的には彼セーガンが自身の[終(つい)の住処]としていた地域、また、セーガンを記念する巨大モニュメント([セーガン・プラネット・ウォーク]とされる[公衆広場中心からサイエンス・センター、実際は博物館であるとのそこに向けて1.2キロの広がりを持っているとのモニュメント])が存在している地域である合衆国のニューヨークはイタカ(イサカ)の地 ―セーガンが奉職していたコーネル大の存在する地域でもいい― はそもそももってギリシャ神話のオデュッセウスの故地(故郷)たるイサカ(イタカ)から命名された土地となっているとのことがあるのである。
につき、[斯界の泰斗][米国の科学界の代表者]果ては[人類文明を代表する偉人の一人]などとも評されることが多いカリスマ科学者である、
[カール・セーガン (本稿のそれ自体極めて長くもなっての出典(Source)紹介の部82(6)の部にてたとえば、(現行和文ウィキペディアに見る記述を再引用するところとして)カール・エドワード・セーガン( Carl Edward Sagan, 1934年11月9日 - 1996年12月20日 )は、アメリカの天文学者、作家、SF作家。元コーネル大学教授、同大学惑星研究所所長。NASAにおける惑星探査の指導者。惑星協会の設立に尽力。核戦争というものは地球規模の氷河期を引き起こすと指摘する「核の冬」や、遺伝子工学を用いて人間が居住可能になるよう他惑星の環境を変化させる「テラ・フォーミング」、ビッグバンから始まった宇宙の歴史を”1年という尺度”に置き換えた「宇宙カレンダー」などの持論で知られる・・・(中略)・・・闘病中にはセント・ジョン大聖堂、ガンジス川の川辺にてヒンドゥー教徒が、北アメリカのイスラム指導者が回復祈願の祈りを願った。病人である当人は懐疑主義者で宗教にも輪廻転生にも懐疑的であったが、このような多くの善意ある振る舞いに勇気づけられたと感謝の言葉を贈っている
(引用部はここまでとする)などといった事績まとめらようを紹介してきたとの「カリスマ」科学者) ]
については ―そのことを否定しようがないところとして―
[トロイアを木製の馬で滅ぼしたオデュッセウス(アーガス;アルゴス勢の一人)の故郷を名前の由来にする地にて没し、そこで彼を記念する巨大なモニュメント([セーガン・プラネット・ウォーク]と呼ばれる一大モニュメント)を構築された向き]
ともなるわけである(いわばもってしてセーガンという偉人を讃えての(孔子廟ではないが)セーガン廟といったものがニューヨークはイサカの地にあるということであり、そこにいうイサカの地が[トロイアを滅ぼしたオデュッセウス]の故地(ギリシャのイサカ)より命名されているとのこととなっており、そして、オデュッセウスといえば、(セーガンがその小説『コンタクト』にて仁慈溢れる異星文明からのゲート装置を人間が受信した端緒となったと描写するアーガス計画と同じ名を冠する)アーガスとの犬を飼っていた存在として伝わっているとのことが「ある」わけである)。
以上表記のことらについてはここに至るまでの1.から4.まで振り返り述べてきたこととあわせて考えてみた際に「極めて悪辣なやりよう]の介在を感じさせるところでもある(「[虚偽][欺瞞]に浸かりきった糸繰り人形に導かれる人類には絶対に望ましい未来などありえはしない」とのこと嗜虐的に身内で確認しあって悦に浸るが如きやりようともとれる)。
上のようなかたちで小説『コンタクト』に登場するゲート装置は問題となる隠喩的な式で
[トロイアを滅した木製の馬]
と「執拗に」結びつけられていると指摘できるようになっている。
(「長くもなっての」振り返り表記部はここまでとする)
以上のようなかたちで
[トロイアを滅した木製の馬]
との繋がり合い ―それは極めて遺憾なことに[911の事件が発生することを露骨に言及しているとの節ありとの先覚的言及]とも結びつく繋がり合いでもある)― を伴っていることを[復習]なしもしてきた作品『コンタクト』では次のような粗筋が「ここ本段で問題視しているフランク・ティプラーの申しようにも関わるところとして」具現化を見ている。
オリンピックを中継するべくも用いられたナチスドイツのテレビ映像(正確に述べれば[ナチスの1936年のベルリン・オリンピックの映像])は宇宙に漏出したはじめての地球初のテレビ映像ともなったのだが、それが外宇宙からそっくりそのまま返送されてきて、の中に、
[ブラックホールないしワームホールを生成するためのマシーンの設計図]
が入れ込まれていた...。
表記のことの典拠については本稿にての出典(Source)紹介の部83にあって細かくも原文引用なしながら紹介していることなのだが、何故、といったことを問題視していたのか。
それは以下のことが摘示できるようになっているからである。
ナチスのユダヤ人に対する迫害、そして、そのナチス・ドイツの征戦を勝利のうちに完遂させる可能性があったナチスドイツの原始爆弾開発可能性。そうした状況に[生存上の危惧]を感じたユダヤ人科学者らが大同団結して開始を促したとの言われようが(現代史にまつわるところで)なされているのがかのマンハッタン計画 ―(本稿の先の段にて既述のように)原爆爆心地に対してグラウンド・ゼロとの言葉を生みだした計画でもある― となる。
そして、同マンハッタン計画に関しては史的事実の問題として
[後にLHCに進化するに至った円形加速器、その円形加速器の[真の発明者]とされる人間(レオ・シラード)がそもそもの計画のプロモーター(推進者)となっていた計画]
[公式上の円形加速器の発明者とされる人間(アーネスト・ローレンス)が初期段階にてとりまとめ役として重要な役割を果たしていた計画]
[公式上の円形加速器の発明者とされる人間(アーネスト・ローレンス)に計画に招聘された人間たるロバート・オッペンハイマーが[ブラックホール(とかなり後に呼ばれるようになった[縮退星]というもの)の研究で既に業績を挙げていた科学者]として科学者陣を率いることになった計画]
[戦後影響力を増した同計画関係科学者によってブラックホール生成問題で矢面に立たされることになった研究機関らの主要なるもの(フェルミ国立研究所/ブルックヘブン国立研究所/CERN)らを設立させしめることになった計画]
となっているとのことが現実にある。
要するに、[ナチスによる迫害][ナチスによる原爆開発に対する危惧]が原因となってスタートを見たとのマンハッタン計画については[次のこと]が指摘できるようになっている。
「ブラックホール生成装置となるのでは、と遙か後の日にて判じられるに至った円形加速器の発明者「ら」(レオ・シラードとアーネスト・ローレンス)によってマンハッタン計画とは提案・推進されるに至った計画であり、といった同計画の指揮を後になすことになったのは(ブラックホールという言葉がなかった折ながらもの)ブラックホール理論開拓者であるとの男(ロバート・オッペンハイマー)となっており、同計画によって戦後、後にブラックホール生成問題で主としてその挙動を問題視されるに至った機関ら(フェルミ国立研究所/ブルックヘブン国立研究所/CERNら)が誕生を見ている」
上にて枠内表記のことらはつい先ぞの段にてもその内容を振り返ってきたとの部、本稿補説2の部に包摂されているところの長くもなっての出典紹介部、
[出典(Source)紹介の部84と振っての部]
で仔細に解説をなしているとのこととなる (主には上にて振り返りをなしているような観点から当然に問題となるとの小説『コンタクト』を世に出していたカリスマ科学者カール・セーガンが何故もってブラックホールやワームホールの類を生成するとの設定を付していたゲート装置 ―(小説版では)明示的には加速器の類とは小説原作それ自体では結びつけられていないとのゲート装置― を[ナチスのテレビ中継]などと結びつけていたのか(あるいは結びつけられ「させられていた」のか)との問題に関わるところとして、である)。
ここまでくれば、本稿内容をきちんと理解しているまじめな読み手におかれては
[加速器実験実施機関らおよび加速器実験そのものがナチスのユダヤ人迫害による反作用の結果、登場してきた結果であるとの史実]
を踏まえることで、フランク・ティプラーのオメガポイント理論との繋がり合いが
[ナチズムに対する否定]
との観点で観念されるとのこと、理解頂けることか、とは思う。
物理学者フランク・ティプラーはナチスのレイシズム(人種差別主義)を否定し、また、ナチスのレイシズムと密接不可分にある(と彼ティプラーがナチスドイツ政権下での哲学者ら主張内容を踏まえて主張する)永劫回帰思想を否定することが
[オメガポイントを実現する上で不可欠なることである]
とのことを述べている(長々と先立ってフランク・ティプラーの著作『不死の物理学』よりの引用をなしたとおりである)わけだが、[ナチズムへの断固とした否定](を宗教民族の生存問題との絡みで危惧した一群の科学者ら)こそがマンハッタン計画始動をもたらし、そのマンハッタン計画のいわば子供というべき存在が
[今日、ブラックホール生成問題と結びつけられるようになった加速器実験機関ら]
となっているとのことがある、そういうことを取りあえずもここでは指摘しているわけである ――そして、といったことが共通項(ここでの話を読む限りは『こじつけましくも些事をあげつらっている』と誤解されるやもしれないととらえる共通項でもある)として観念されるところには[地上に特異点とでも表すべきブラックホールの類を生成することを描いた奇怪な予言的作品である小説『コンタクト』の筋立て]との接合性もが観念されるところであると指摘してきたところでもある―― 。
以上ここまでの内容をもってして
第一。
オメガポイント理論にまつわってティプラーが明示している観点は「史的」側面で
[現行の加速実験実施機関の「誕生」経緯]
との[繋がり合い]が観念されるとのものとなっている。そして、その繋がり合いは本稿にて問題視してきた[予言的作品]との共通項が問題となる[繋がり合い]「とも」なっている。
第二。
上記第一の点と一緒くたに考えてこそ意をなすこととしてティプラーのオメガポイントにまつわる言いように関しては
[加速器実験機関と結びつけられてのブラックホールの人為生成問題]
「とも」(「奇怪な式で先覚的に」と受け取れるかたちで)相通ずる側面が見受けられるようになっているとのことがある。
との点らにあっての第一の点について解説をなしたとして、次いで、 ―そこまで説明したうえでようやっとここでの話が意をなすところとして― 、
第二。
上記第一の点と一緒くたに考えてこそ意をなすこととしてティプラーのオメガポイントにまつわる言いように関しては
[加速器実験機関と結びつけられてのブラックホールの人為生成問題]
「とも」(「奇怪な式で先覚的に」と受け取れるかたちで)相通ずる側面が見受けられるようになっているとのことがある。
とのことについての説明を講じることとする。
さて、(上に本稿従前内容を振り返りつつも表記したように)、
「マンハッタン計画とは「後の日に」ブラックホール生成装置とされるに至った円形加速器の発明者「ら」(レオ・シラードとアーネスト・ローレンス)によって提案・推進されるに至った計画であり、その指揮を後になすに至ったのは(ブラックホールという言葉がなかった折ながらもの)ブラックホール理論開拓者であるとの男(ロバート・オッペンハイマー)となっており、同マンハッタン計画によって戦後、後にブラックホール生成問題で主としてその挙動を問題視されるに至った機関ら(フェルミ国立研究所/ブルックヘブン国立研究所/CERNら)が誕生を見ている」
とのことがある中でマンハッタン計画始動背景とティプラーのオメガポイント理論が共に[ナチズムの断固たる否定]と結びついているとして、である。 ティプラーのオメガポイント理論それ自体が
[マンハッタン計画にて産まれ落ちた加速実験機関らがそれを具現化しうると近年考えられるに至ったブラックホールの人為生成]
と濃密に関わっている ―「先覚的に関わっている」とも述べられるかたちで関わっている― とのことがここにて問題視している第二のポイントである。
その点に関しては、ティプラーのオメガポイント理論が[ブラックホールとも結びつく特異点](というもの)と結びついているとのことについてはまずもって次のような引用をなしたい。
(直下、職業的懐疑論者マイケル・シャーマーの手になる著作 Why People Believe Weird Things(邦題)『なぜ人はニセ科学を信じるのか?』にあっての第16章[ティプラー博士、パングロス博士に会う]の節、417ページよりの引用をなすとして)
オメガポイントに到達した瞬間に、生命はその宇宙だけはなく、論理的に存在が可能なすべての宇宙において、物質と力の全コントロールを手中にしてしまう。生命は、論理的に存在が可能と思われるすべての宇宙の隅々にまでひろがり、そして論理的に認識することが可能であるすべての断片も含めて、無限の情報をたくわえることになる。そこが行き着く果てである」(六六七ページ)。このオメガポイント、あるいはティプラーが時間と空間の「特異点」と呼ぶものは、伝統的な宗教で言うところの「来世」にあたる。特異点はまた、宇宙論者がビッグバンの理論的原点やブラックホールの中心点、そして宇宙の大収縮(ビッグクランチ)の限界終端点を示す際にも用いられる用語でもある。宇宙のすべてのもの、すべての人間がこの最終点に収束するというのだ。
(引用部はここまでとする)
(続けて、直下、職業的懐疑論者マイケル・シャーマーの手になる著作 Why People Believe Weird Things(邦題)『なぜ人はニセ科学を信じるのか?』にあっての第16章[ティプラー博士、パングロス博士に会う]の節、423ページから424ページよりの引用をなすとして)
フランク・ティプラーは、謙虚さではなく、かぎりない楽観主義をもって、偉大なる未知と向かい合っている。自著をひと言で要約してくれるようにたのむと、「合理性の増大に限界はない。進化は永遠につづく。そして生命は決して消えることがない」と答えてくれた。ではその根拠は?ティプラーの入り組んだ主張は三つの点に要約できるだろう。(1)この宇宙のはるか未来では、人類――ティプラーによれば、宇宙で唯一の生命体――は地球をあとにし、天の川銀河のほかの星域だけでなく、すべての銀河に住み着いている。でなければ、太陽が膨張して地球をのみこんでしまい、燃え殻にする時点で命運はつきる。それゆえ、選択の余地はないのである。(2)もし科学と技術が現状の率で進歩しつづければ(一九四〇年代にはひと部屋分もあったコンピューターが、今日ではラップトップ・サイズとなっていることを考えてみよう)、一〇〇〇年後、あるいはおそくとも一〇万年後には銀河系や宇宙全域への植民が可能になるだけでなく、スーパーメモリを搭載したスーパーコンピュータやスーパーヴァーチャル・リアリティが、従来の生物学的な生命(生命と文化はまさに情報システム――遺伝子とミーム――として、スーパーコンピュータの中で再生される)に置きかわっている。(3)宇宙が最終的に崩壊しても、人類とスーパーコンピュータは、その崩壊によって生じるエネルギーを利用して、過去に存在したすべての人類を(これは有限な数値だから、スーパーコンピュータに積まれているメモリで、充分にこの偉業を達成できる)を再創造する。このスーパーコンピュータは事実上、全知全能であり、それゆえ神のごとき存在となる。そしてその「神」によってわれわれはヴァーチャル・リアリティに再創造されるので、全人類は事実上不死となる。
(引用部はここまでとする)
(さらに続けて、直下、 The Physics of Immortality : Modern Cosmology, God and the Resurrection of the Dead『不死の物理学:現代の宇宙観、神、そして死者の復活』にあってのオメガポイント理論登場経緯にまつわる端的な記載部( III. Progress Against the Eternal Return and the Heat Death第三章『永劫回帰と(宇宙の)熱的死に抗っての進歩』にての The Triumph of Progress「進歩の勝利」(ないしトライアム・勝利の凱歌と訳すべきか)の節)よりの「再度の」引用をなすとして)
But I do know the answer to Dyson's question: it's not possible. More precisely, I shall prove in the Appendix for Scientists that if a closed universe starts to collapse, if gravity is always attractive, and if determinism holds, then every part of the entire universe, without exception, collapses in finite proper time to zero volume while the temperature goes to infinity. There is no way life could stop this collapse.
[ . . . ]
But stopping the collapse is the last thing life would want to do. It is the very collapse of the universe itself which permits life to continue forever.
(上に対する拙訳として)
「しかし、私はダイソンの呈示している疑問に対しての回答を知っている。「それはありえるような話ではない」。より端的に述べれば、[閉じた宇宙]がもし崩壊を始めたのならば、そして、重力は常に引き寄せの力を呈しているのであれば、そして、決定論的観点が当てはまるのならば、例外もなく全宇宙の全パートが温度が無限に近付くなかで無限にゼロサイズに近しくも有限時間の中で崩壊していくことを示すとのことができるのであり、私は科学者らのための付録の部にてそのことを呈示するつもりである。生命がこの崩壊を食い止める方法は無い。
・・・(中略)・・・
が、崩壊を食い止めるとのことは生命がおよそ望むべくもないとのことである。その崩壊こそが生命をして永劫に生きることを許さしめるものとなるからである(訳注として:ティプラーはダイソンの呈示する[開かれた宇宙]に代替する[閉じた宇宙]にまつわる主張の間隙を突くとのかたちで[無限に収縮していく閉じた宇宙]にてその収縮過程そのものをコンピューターの計算リソースの飛躍的向上に利用なさしめ、神なる領域、世界そのものの機械的再生を実現する縁(よすが)とするのだと強調しているのである)」
(訳を付しての引用部はここまでとする)
以上の引用部(一部、再度の引用を含む)にあっては大要、次のことと同文のことが記されている。
フランク・ティプラーの述べる
[オメガポイント]
とは
「[閉じた宇宙モデル]にて宇宙が最終的に[無限小のポイント]へと崩壊していく( collapses in finite proper time to zero volume )との中で ―宇宙が崩壊していく[時間と空間の特異点]が現出する中で― 崩壊の機序をそのまま利用して
[全知全能なる機械(スーパーコンピュータ)]
が人類を機械の中に再生、そこでは事実上、不死であるとの状況が実現する」
とのことを指す。
上のことはより端的に述べれば、次のことと同文である。
[閉じた宇宙論]モデルにあって[ビッグバン]で産まれた宇宙が[ビッグクランチ](大収縮)でゼロのサイズに収縮していく中でその収縮プロセスをコンピューターの計算リソース向上に活かす
につき、一般論の話としても述べられることだが、ティプラー本人の弁を引けば、ビッグクランチ(宇宙の崩壊/ゼロへの収縮)は次のように表せられるものとなる。
ここ出典(Source)紹介の部115(4)にあっては
[物理学者フランク・ティプラーが[特異点]概念としてのビッグクランチ(宇宙の崩壊/ゼロへの収縮)を[オメガ点実現の条件]としていかように論じているのか]
[物理学者フランク・ティプラーが[オメガ点実現の条件]として論じているビッグクランチの特異点についてはブラックホールの特異点との親和性が高いとの指摘がなせる]
とのことらについて紹介することとする。
(直下、 The Physics of Immortality : Modern Cosmology, God and the Resurrection of the Dead『不死の物理学:現代の宇宙観、神、そして死者の復活』にてのオメガポイント理論登場経緯にまつわる端的な記載部( III. Progress Against the Eternal Return and the Heat Death第三章『永劫回帰と(宇宙の)熱的死に抗っての進歩』にての PROBABILISTIC MARKOV RECURRENCE[ありうべきマルコフ連鎖における再帰的プロセスについて]の節よりの引用をなすとして)
If the material sources of gravity are such as to make gravity always attractive, then such a universe starts from an initial “Big Bang” singularity where time begins, expands to a maximum size, and then recontracts to a final “Big Crunch” singularity where time comes to an end. As the universe approaches the final singularity, the volume goes to zero. The spatial part of the phase space is certainly bounded and finite; not only is it bounded and finite, it goes to zero.
「仮に重力の物的なる源が重力をして常に引き寄せの性質を帯びさせるものであるのならば、(付記として:数多ありうるとの多宇宙解釈の中にあっての)そうした特性をもつ宇宙は時間がはじまる原初のビッグバンの特異点から最大サイズへと拡大をしていき、そして、そこから時が終焉を迎える最後のビッグクランチの特異点へと再編されていく。宇宙が最後の特異点に近付くにつれて、そのサイズはゼロに近付いていく。この局面の空間のありよう(特性)は確かに制限され有限なるものであり、のみならず、ゼロへと向かっている」
(訳を付しての引用部はここまでとする)
直上にて引用なしている、
[ビッグクランチ (宇宙論にてビッグバンで始まった宇宙が崩壊を迎える巨視的収縮のポイント) における最後の特異点( final “Big Crunch” singularity )についてのティプラー申しよう]
はティプラーの全般としての主張の中にあっての
[閉じ行く世界にてブラックホールの特異点と似通ったものを利用して神と等しきコンピューターを構築するとの物言い]
に通ずるところのものとなっている (つい先立って職業的懐疑論者マイケル・シャーマーの手になる著作 Why People Believe Weird Things(邦題)『なぜ人はニセ科学を信じるのか?』にあっての第16章[ティプラー博士、パングロス博士に会う]の節、424ページより (3)宇宙が最終的に崩壊しても、人類とスーパーコンピュータは、その崩壊によって生じるエネルギーを利用して、過去に存在したすべての人類を(これは有限な数値だから、スーパーコンピュータに積まれているメモリで、充分にこの偉業を達成できる)を再創造する。このスーパーコンピュータは事実上、全知全能であり、それゆえ神のごとき存在となる。そしてその「神」によってわれわれはヴァーチャル・リアリティに再創造されるので、全人類は事実上不死となる
との記述を引用した通りである) 。
さて、一般論の問題として
[ビッグクランチのその時のポイント、特異点 ―空間がゼロに近いところに圧縮されていき、数的な枠組みで際立っての特異性を呈するとの点― はブラックホールの特異点 ―無限小に近付いていく空間へ無限大に近しい質量(重さ)が落ち込んでいくポイント― と近しい]
との言われようがなされてもいる。
その点については目立ってのところから引用するが、英文Wikipedia[ Big Crunch ]項目の冒頭部からして次のように記載されているところとなる。
(直下、英文Wikipedia[ Big Crunch ]項目冒頭部にての現行記載内容よりの引用をなすとして)
In physical cosmology, the Big Crunch is one possible scenario for the ultimate fate of the universe, in which the metric expansion of space eventually reverses and the universe recollapses, ultimately ending as a black hole singularity or causing a reformation of the universe starting with another big bang.
(上に対する訳として)
「物理的宇宙論にあって、ビッグクランチとは宇宙の究極的運命に対するありうべきシナリオのひとつであり、それは宇宙の測量上の拡大の式が結果的に逆転を呈し、宇宙は再度「破綻」を見、究極的には[ブラックホールの特異点]としての終焉を迎えるか、あるいは[別のビッグバンのスタートに見る宇宙の再建]の発生がもたらされるか、との状況に至るとのものである」
(訳を付しての引用部はここまでとする)
(出典(Source)紹介の部115(4)はここまでとする)
ここまでの話の背景にあることまでを理解なせている向きは次のように考えるかもしれない。
『ティプラーの考えるオメガポイントがブラックホールの特異点と結びつくとして、だが、それは宇宙の崩壊とのマクロのスケールの状況に当てはまるものであろう。地球程度のものがブラックホール化して...云々といった状況とは異質なるものなのではないか?』
だからこそ述べる。
[ティプラーのオメガポイント(万能なる機械の到来の瞬間)にまつわる理論には[人為的ブラックホール生成]の問題「とも」接合するとの側面が見てとれる]
とのことがある (:ティプラー著作『不死の物理学』が世に出た1994年の時点では人間の手によってブラックホールの人為生成が可能とは目されていなかった(本稿前半部を参照のこと)とのこともあってかもしれないが、フランク・ティプラー自身は[オメガポイントが人的ブラックホール生成と結びつく]などとのことには露も触れていないのだが、とにかくも、そうも述べられるようになっている)。
については長大なる本稿の冒頭部エピグラフの部(冒頭にてのコンセプト明示のための引用の部)にてその文言を引用してもいるとの著作、
The Singularity Is Near: When Humans Transcend Biology(原著は2005年刊、日本語訳書2007年刊)
との著作 ―(原題を訳せば『特異点の時は近い.人類が生体組織を超越するとき』とあいなるとの著作なのだが、(現)NHK出版より出されているとの訳書邦題は『ポストヒューマン誕生 コンピューターが人間の知性を越えるとき』となっているとの著作(大胆な意訳ではある))― の記述などを下に引いておく。
ここ出典(Source)紹介の部115(5)にあっては
[(最前の出典紹介部にて問題視した)ティプラーのオメガポイント(万能なる機械の到来の瞬間)にまつわる言いようには[人為的ブラックホール生成]の問題「とも」接合するとの側面が見てとれる]
とのことに通ずる特定書籍よりの引用をなすこととする。
(直下、オンライン上より原文確認もなせるところの The Singularity Is Near: When Humans Transcend Biology『特異点の時は近い.人類が生体組織を超越するとき』(邦題は原著原題とかなり語感異なるところの『ポストヒューマン誕生 コンピューターが人間の知性を越えるとき』)にあっての CHAPTER SIX The Impact . . .(第六章[まさにその衝撃])よりの引用をなすとして)
We can fashion a conceptual bridge between Susskind's and Smolin's idea of black holes being the "utility function" (the property being optimized in an evolutionary process) of each universe in the multiverse and the conception of intelligence as the utility function that I share with Gardner. As I discussed in chapter 3, the computational power of a computer is a function of its mass and its computational efficiency. Recall that a rock has significant mass but extremely low computational efficiency (that is, virtually all of the transactions of its particles are effectively random). Most of the particle interactions in a human are random also, but on a logarithmic scale humans are roughly halfway between a rock and the ultimate small computer.
A computer in the range of the ultimate computer has a very high computational efficiency. Once we achieve an optimal computational efficiency, the only way to increase the computational power of a computer would be to increase its mass. If we increase the mass enough, its gravitational force becomes strong enough to cause it to collapse into a black hole. So a black hole can be regarded as the ultimate computer. Of course, not any black hole will do. Most black holes, like most rocks, are performing lots of random transactions but no useful computation. But a well-organized black hole would be the most powerful conceivable computer in terms of cps per liter.
[ . . . ]
In 1997 Hawking and fellow physicist Kip Thorne (the wormhole scientist) made a bet with California Institute of Technology's John Preskill. Hawking and Thorne maintained that the information that entered a black hole was lost, and any computation that might occur inside the black hole, useful or otherwise, could never be transmitted outside of it, whereas Preskill maintained that the information could be recovered. The loser was to give the winner some useful information in the form of an encyclopedia. In the intervening years the consensus in the physics community steadily moved away from Hawking, and on July 21, 2004, Hawking admitted defeat and acknowledged that Preskill had been correct after all: that information sent into a black hole is not lost. It could be transformed inside the black hole and then transmitted outside it. According to this understanding, what happens is that the particle that flies away from the black hole remains quantum entangled with its antiparticle that disappeared into the black hole. If that antiparticle inside the black hole becomes involved in a useful computation, then these results will be encoded in the state of its tangled partner particle outside of the black hole.
(上の原著表記に対する訳が記されてのハードカヴァー版『ポストヒューマン誕生 コンピューターが人間の知性を越えるとき』(現NHK出版刊行の初期版)にての第六章[衝撃・・・・・・]478ページから479ページより中略なしつつもの引用をなすとして)
サスキンドとスモーリンの、ブラックホールはマルチバースの中の個々の宇宙にとって効用関数(この場合、ある進化の過程で最大限に活用される特性)であるとする考えと、私とガードナーの、知能を効用関数と見なす考えの間には概念上の橋を架けることができる。第三章で述べたように、コンピューターの能力はその質量とコンピューティング効率によって測られる。岩はかなりの質量であるがコンピューティングの効率はきわめて低いということを考えてみよう(この場合、コンピューティング効率とは内包する粒子の処理を指し、実質的にそれはランダムと言える)。人間も、その粒子の相互関係の大半はランダムだが、対数目盛りで計ったコンピューティング効率では、岩と究極の小型コンピュータのおよそ中間に位置する。究極のコンピュータになるとそのコンピューティング効率はひじょうに高い。いったんコンピューティング効率が最適化されれば、コンピュータの能力を増す唯一の方法は、その質量を増やすこととなる。質量を十分に増やせば、その重量はブラックホールへの崩壊を引き起こすほど強力になる。それゆえ、ブラックホールは究極のコンピュータと見なすことができるのだ。
もちろん、どんなブラックホールもそうだというわけではない。たいていのブラックホールは、たいていの岩と同じく、多くのランダムな処理を起こっているが、コンピュータとしては役立っていない。しかし、よく組織されたブラックホールは容積あたりのCPSという点では、もっとも強力に思考できるコンピュータとなる。
・・・(中略)・・・
一九九七年、ホーキングと仲間の物理学者キップ・ソーン(ワームホールを研究した科学者)は、カリフォルニア工科大学のジョン・プレスキルとある賭けをした。ホーキングとソーンは、ブラックホールに落ちた情報は失われると主張し、ブラックホールの中で起こったいかなるコンピューティングも、それが有用であるなしにかかわらず、外側へ送られることはありえないとしたが、対するプレスキルは、情報は取り出せると主張した。敗者は勝者に、役に立つ情報を辞典という形で贈ることにした。
それから数年の間に物理学界のコンセンサスはじわじわとホーキングから離れていき、そして二〇〇四年七月二一日、ホーキングは敗北を認め、結局はプレスキルが正しかったと言明した。
(原著および訳書表記を引いての引用部はここまでとする ―※― )
(※上の引用部に対する注記として1:
まずもって述べておくが、レイ・カーツワイル ―米国を代表する著名な発明家にして起業家でOCR装置やスキャナーなどの発明をなしているうえに[技術的特異点]にまつわる持論にて知られる向き― の著作 The Singularity Is Near: When Humans Transcend Biology(直訳すれば『特異点の時は近い.人類が生体組織を超越するとき』となるとの書)は
[ブラックホールの特異点(グラビテイショナル・シンギュラリティ)が近々実現する]
とのことを主張している書籍など「ではない」(引用部にての表記を見るかぎりそうとも受け取れるようになっているのだが)。
同著『シンギュラリティ・イズ・ニアー』の主たる主張とは[技術的特異点( Technological singularity )]、すなわち、
[統計としてのこれまでのデータから判じられるところのコンピューティング技術の飛躍的向上 ―(収穫逓増を指数関数的なかたちに引き直しての)収穫加速との式での飛躍的向上― を受けてこれより実現が予測されるコンピューターがあたかも知能を持つが如くの「自らを」再生産・再設計なしはじめるポイント(従前の基準ではコンピューターの行く末について予測ができなくもなる特異なる点)]
が具現化するに至り、人間のありよう・機械のありようが本質的に変化をきたすようになるとのことを主張しているとのものである。
そうもした同著にあってレイ・カーツワイル(マサチューセッツ工科大学在学時代に起業し多くの発明を世に出してきた天才的起業家として知られる向き)は
[コンピュータが究極的進化を迎える一つの可能性]
としてブラックホールを用いてのコンピューティングのことに言及している、そう、「オメガ・ポイントの実現といったこととは別文脈にての」技術予測の問題として言及しているのである(:他にもカーツワイルは[部分的過去改変機序]を用いたコンピューティング(トッド・ブルンとの学究が研究しているとのことであるクローズド・タイム・サークルにて因果律破壊をもたらさない式での過去遡行作用を利用したコンピューティング)らにさえ論文記述に依拠して言及している ―カーツ・ワイルのそうもした指摘を非常に興味深いと感じて本稿筆者も思わずそれ絡みの論文を精査したとのことがあるため、ある程度はそれにまつわっての顧慮もなせる(つもりではある)― )。
であるから、話としては
[ Technological singularity[技術的特異点]が Gravitational singularity[重力の特異点]という別概念 ―従前の法則が当てはまらなくなる点(特異なる点)との概念が共有されての中での別概念― が重なっているところについての言及]
がなされているとの言いようもなせるわけだが、とにかくも、技術的特異点概念についての誤解をなさないでいただきたいものではある ――くどくも補うべくも申し添えれば、[技術特異点を実現するためのひとつの手段が重力の特異点にあるかもしれないとのことが指摘されている...]というのがここでの引用部の性質である。また、さらに言えば、そうもした指摘がなされての技術的特異点の招来状況が機械の神たるオメガ到来の前提条件ともなっているため、オメガ実現のための条件([重力の特異点の活用]と[技術的特異点の招来])が重なっているとの申しようもなせもするとのこと、把握なしていただければ、とも思う)―― )
(※上の引用部に対する注記として2:
直上呈示の引用部表記にみとめられる
[サスキンドとスモーリンの、ブラックホールはマルチバースの中の個々の宇宙にとって効用関数(ある進化の過程で最大限に活用される特性)であるとする考え]
とはリー・スモリン(権威筋の著名物理学者)とレオナルド・サスキンド(権威筋の著名物理学者/同サスキンド、本稿でその衆を欺くが如く言行録を強くも問題視してきたとの向きともなる)らによるこれより引用なす書籍に見てとれる観点ともなる)
(次いでもってして上の卓抜した発明家として知られるレイ・カーツワイルの著述よりの引用部にも関わるところとして、直下、職業的懐疑論者マイケル・シャーマーの手になる著作 Why People Believe Weird Things(邦題)『なぜ人はニセ科学を信じるのか?』にあっての第16章[ティプラー博士、パングロス博士に会う]の節、419ページから420ページよりの引用をなすとして)
[運の問題]。われわれの住む宇宙は、それぞれにわずかずつ物理的法則を擁した、数多くの泡宇宙(それらすべてが多元的宇宙(マルチバース)となってまとまっている)のうちのひとつにすぎないかもしれない。近年リー・スモリン(一九九二)とアンドレイ・リンド(一九九一)によって提唱された、まだまだ議論の余地が残っているこの理論によれば、ブラックホールが崩壊するたびに、それはわれわれの宇宙をつくりだした原材料にも等しい特異点へと崩壊していく。しかし、新生児とも言える宇宙をつくりだすそれぞれのブラックホールの崩壊は、その内部の物理法則をわずかながら変えてしまう。おそらくこれまで数千億というブラックホールが崩壊してきているから、少しずつ異なった物理法則をもつ泡宇宙も数千億個存在するはずだ。われわれの宇宙のような物理法則をもった泡宇宙だけが、われわれのようなタイプの生命をうみだすことができるのだ。たまたまそういった泡宇宙のひとつにうまれることになった生命は、どうしても自分たちの泡宇宙こそ唯一の宇宙であり、だからこそ独特で特別な形態をしているのだと考えてしまう。それは運のようなものなのだ――誰が勝つとは決して言えないが、かならず誰かが勝つ!
(引用部はここまでとする)
上はいくつもの並行宇宙の存在を考え、かつ、それらにおける生物存在の可能性([人間原理]と呼ばれる観念に強くも関わるところである)を考えもする中でブラックホールの役割を[進化に有用であるとの効用関数]との観点で論じようとの発想法である。
注記もあわせての引用部はここまでとして、直上までの
The Singularity Is Near: When Humans Transcend Biology(邦題『ポストヒューマン誕生 コンピューターが人間の知性を越えるとき』)
からの引用部でもってして何故にもってして
[ティプラーのオメガポイント(万能なる機械の到来の瞬間)にまつわる理論には[人為的ブラックホール生成]の問題「とも」接合するとの側面が見てとれる]
と述べられるのか、ご理解いただけたことかとは思う。
すなわち、人為的にブラックホールが生成され、それが有効活用されれば、[ビッグクランチの特異点]ならぬそれと似通ったものとされる[ブラックホールの特異点]にあっても
[究極のコンピューター]
が実現できるのではないか、と解されるようになっているとのことがあるということである。
(出典(Source)紹介の部115(5)はここまでとする)
ここまでで問題となるところが奈辺にあるのか、まじめな読み手にはおおよそにしてご理解いただけているものか、とは思うのだが、まとめれば、問題となるところが次のようなかたちで呈示できるように「なってしまっている」とのことがある。
フランク・ティプラーがオメガポイント理論について論じだした時点は加速器実験によるブラックホールの人為生成が観念されていなかった折柄となる(再言するが、LHCによるブラックホール生成が ―プランク・エネルギーに達せずものこととして― 現実視されるようになったのはここ10数年であるとのことを典拠に基づいて解説してきたのが本稿である ―本稿の前半部、出典(Source)紹介の部21以降の複数典拠紹介部を包摂する箇所にて注力して示しているようにブラックホールの人為生成はそれに必要とされる極小領域へのプランクエネルギー投入がほぼ不可能とされてきた関係上、人間業では無理、太陽系がすっぽり収まるレベルの加速器を建造することなしには不可能であると考えられていた.それが本稿にての前半部にて解説しているようにADDモデルという理論が90年代末葉より登場することになった、すなわち、兆単位の電子ボルト、マクロでは蚊が飛ぶに等しいレベルの運動エネルギーを蚊の一兆分の1のスペースに詰め込めば、ブラックホールが生成できる可能性がある、そして、それはこれよりのLHCで可能たりえるとの(21世紀初頭よりの)科学界論調の契機・発端となる理論が90年代末葉(1998年)から出てきたとのことがある― 。に対して、フランク・ティプラーがオメガポイントの問題を一意専心して論じもして物議を醸すことになった The Physics of Immortality: Modern Cosmology, God and the Resurrection
of the Deadとの著作(現時未邦訳)を世に出したのは問題となる理論の登場年次から遡ること数年前の1994年である)。
といったことがある、ティプラーのオメガポイント理論の主唱はブラックホール人為生成の可能性が(「予想外に...」と学界筋学者らに言及されているかたちで)取り沙汰されることになったのに先行するとのことがある中で、ティプラーのオメガポイント理論には
[ブラックホール(重力の特異点)を利用してのコンピューティングの問題]
もが目的に通ずるところで関わっていると解されるようになっている(直上にて解説の通りである)。
そして、ティプラーは[オメガポイントの実現]にあって[ナチスのドグマの否定](そして、ナチスドグマと結びつく永劫回帰思想の否定)をとにかくもって自著の中で強調・重視している。
他面、[ナチスのドグマの否定]の力学がマンハッタン計画を推進なさしめ、そこから、現代の加速器実験機関らが産み出されることになった、すなわち、[ティプラーが『不死の物理学』(1994年刊)にてオメガポイントの理論を広くも唱道することになったとのその後になってブラックホール人為生成をなすと考えられるようになった実験機関ら]が産み出されることになったとのことがある。
そうもした順序逆転しての繋がり合いが関連されるわけだが、といったことらがただの[偶然]で済むのか?との問題については悪い意味で[偶然]の可能性について消極的にならざるをえないところとがある。
その点については次のことがあるとのことをつい最前の段にて解説してきたところではある。
→
高次存在へのゲートとしてのブラックホールあるいはワームホール人為生成を80年代に言及している作品としてカール・セーガンの手になる小説『コンタクト』が存在している (映画版DVDコンテンツに付されたトピックはともかくも小説『コンタクト』原作それ自体にはブラックホールあるいはワームホールの人為生成をなす装置として加速器のことを「明示的に」持ち出しているとの側面は伴っていない。小説『コンタクト』は[正五角形を12枚重ねての人類には「機序不明なる」正十二面体の装置]をブラックホールあるいはワームホールのゲート装置として登場させている作品となる)。同作にあってはブラックホールないしワームホールによるゲート装置にまつわるところで
[911の事件の事前言及事物と接点がある作品]
としての側面が具現化を見ており、またもってして同『コンタクト』は(ブラックホールを生成すると考えられるに至った)LHC実験とも
[命名規則 ―ATLANTISやトロイア崩壊、そして、黄金の林檎といったものを介して直接的ないし間接的に、多重的に通ずる命名規則― および概念(ブラックホールを生成するとの概念)上のつながり]
が見てとれるようになっている。そして、『コンタクト』にあって「も」ゲート装置が[ナチスのやりよう]と結びつけられて人類にもたらされたとの描写がなされているとのことがある。
以上、概括したことに加えもして、である。「1994年の」フランク・ティプラーやりようについては
[LHCや(結局頓挫したLHCに匹敵、あるいは、それ以上のものとなりえもした)巨大加速器SSC計画の必要性を ―ここが重要なのだが― 「ブラックホール人為生成とは全く異なる観点で」オメガポイントに向けての道筋にあって有用有為なりしものと述べている]
とのことまでもが問題になる。
同じくものことについてはまずもって下の出典紹介部を参照されたい。
ここ出典(Source)紹介の部116にあっては
[フランク・ティプラーがLHCや(結局頓挫したLHCに匹敵、あるいは、それ以上のものとなりえもした)巨大加速器SSC計画の必要性を「ブラックホール人為生成とは全く異なる観点で」オメガポイントに向けての道筋にあって有用有為なりしものと述べている]
とのことの文献的典拠を挙げておくこととする。
(直下、 The Physics of Immortality : Modern Cosmology, God and the Resurrection of the Dead『不死の物理学:現代の宇宙観、神、そして死者の復活』にあっての XIII. Conclusion: Theology as a Branch of Physics 第八章[結論として:物理学一分野としての神学]にての The Significance of the Omega Point Theory for the Average Person[標準的な向きにとってのオメガポイント理論の特異点]の節よりの引用をなすとして)
Sciences are sciences because they can be tested experimentally. I argued in Chapter IV that, to really test the Omega Point Theory, we will need the Tevatron upgrade and either the SSC ― the Texas Supercollider ― or the European LHC. The latter two machines are quite expensive. But perhaps it would be worth several billion dollars to establish that God exists, and that one day we will all be resurrected to live forever with Him/Her.
[ . . . ]
The SSC and the LHC are often compared to the cathedrals of the Middle Ages and to the pyramids of ancient Egypt. The cathedrals were built to help the medieval Europeans find God and the Egyptian kings find their immortality. If I am right, the SSC and the LHC could do both for all humanity.
The Omega Point Theory says the Higgs will be discovered by 2000 in the Large Hadron Collider (LHC). If the Super-Conducting Supercollider (SSC) had been completed in 2002 as was scheduled, it also would have found the Higgs by 2003.
All of these dates depend on the instruments being completed as originally scheduled. Unfortunately, completion depends not on physics or engineering but on politics. As I write this, there is even some doubt as to whether the Tevatron main injector upgrade will be funded. The cost of the upgrade is only about $200 million, which is tiny by the standards of the LHC ($2 billion) and the SSC ($10 billion), but in these days of huge budget deficits . . .
(補いもしての拙訳として)
「科学が科学たる所以は実験によって検証されうることにある。私が本書第四章にて論じたように、真にオメガポイント理論を検証するために我々はテバトロン、そして、SSC ――テキサスに据え置かれた超特大加速器(訳注:計画頓挫を見ることになった同SSCについては本稿にての出典(Source)紹介の部10を包摂する部などにて解説を講じている)―― あるいはヨーロッパ勢のLHCを必要とすることになるであろう。後者二つの[マシン]らは相当程度の費用負担を強いるものである。しかし、たぶん、おそらく、神の存在を(後々にて)定立するというのは、そして、遠く先の何時の日か(全能なる機械としての神たる)彼あるいは彼女と共に永劫に生きるべくも復活させられることになるとのことは今日の数十億ドルに値することであろう。
・・・(中略)・・・
SSCおよびLHCはしばしば中世にての大聖堂、古代エジプトのピラミッドに比較される。それら聖堂らは中世欧州人をして神を発見する縁(よすが)として建設されたものであり、そして、エジプトの王らをして不死を見出すために建設されたものである。私が正しいのであるとすれば、SSCおよびLHCはそれらを「全人類のために」実現しうるものとなりうる。
オメガポイント理論の予見するところでは[ヒッグス粒子]が2000年までにラージ・ハドロン・コライダー(LHC)にて発見されるであろう (訳注:ここでの引用元書籍 The Physics of Immortality『不死の物理学』が世に出たのは1994年となる.そして、執筆期間まで顧慮すれば、その内容はさらに以前の情勢に準拠しているとのことになるだろうが、とにかくも、往時の情勢では「ヒッグス粒子発見のための」LHCが2000年前後に運転開始するとの見立てがなされていたとのことがここでの記述、[2000年までにLHCによってヒッグス粒子が発見されるであろう]から推し量れる。だが、現実にはLHCには2008年9月10日まで運転開始されず、また、それが本格運転開始を見たのは2009年11月20日以降であり、そして、ヒッグス粒子(とされるもの)が捕捉されたとして物議を醸したのが2011年、それが「発見」されたと正式発表されることになったのは2012年(の米国独立記念日7月4日)までずれ込み、その提唱者ピーター・ヒッグスがノーベル賞を受賞したのは2013年となる)。
超伝導超大型加速器(SSC)がもし仮に予定されていた通りに2002年に完成していたのならば、同加速器によってヒッグス粒子は2003年までに発見されていたかもしれないとのことになっていたであろう (訳注:フランク・ティプラーではここでの引用元たる『不死の物理学』にてHiggs-boson[ヒッグス粒子]が発見されることをして自身のオメガポイント理論が成り立つうえでの条件であるように論ずるとのことを折に触れてなしている。たとえば、端的なるところとしては The Physics of Immortalityにおける XI. Comparison of the Heaven Predicted by Modern Physics With the Afterlife
Hoped For by the Great World Religionsの章にての THE DEFINITION OF “REDUCTIONISM”より引用するところとして And, as I showed in Chapter IV, if it detects the Higgs boson at a particular
mass ― 220 GeV ― the SSC, if ever completed, will provide some evidence
that the Omega Point Theory is true.
「第四賞にて呈示するように加速器SSCがもし今までに完成を見、ヒッグス粒子が特定の質量―2200億エレクトロンボルト相当―にて検知されるとのことがあるのならば、オメガポイント理論が正しいとのいくらかの根拠を呈示するであろう」といったかたちで、である) 。
これら予測日付の全ては当初より予定されていたスケジュール通りに装置群が完成を見ていた場合に依存しての話にあってのものである。「不幸なことに」、装置群完成は物理学や技術ではなく政治に依存している。私(ティプラー)がこれについて書くように、テバトロン (訳注:フェルミ国立加速器研究所が運営する加速器で本稿では前半部にての出典(Source)紹介の部10にてその性質に多少細かくもなっての解説をなしている加速器) のメイン・インジェクターのアップグレードに予算が供出されるのかさえ幾分かの疑義が呈されている。 テバトロンのアップグレードに要されるコストはたった2億ドルであり、それはLHCの20億ドル、SSCの100億ドルを基準とすれば(今日の膨大な財政赤字を顧慮しても)微額となる(のに、である)」
(訳を付しての引用部はここまでとする)
上にて The Physics of Immortality(1994)より引用なしているようにフランク・ティプラーは
「(Higgs-boson[ヒッグス粒子]の発見がオメガポイント理論に資するとの観点から)LHCやSSCがオメガポイントのために必須なるものである」
と述べるとのことをなしている (:[ヒッグス粒子]の発見がオメガポイント理論を支えるものとの文脈でもってして I argued in Chapter IV that, to really test the Omega Point Theory, we
will need the Tevatron upgrade and either the SSC ― the Texas Supercollider
― or the European LHC
「私が本書第四章にて論じたように、真にオメガポイント理論を検証するためには我々はテバトロン、そして、SSC ―テキサスに据え置かれた超特大加速器― あるいはヨーロッパ勢のLHCを必要とすることになるであろう」と述べるとのことをなしている ―いいだろうか.オメガポイント「理論」を支えるヒッグス粒子の発見のためとは書いていてもオメガポイント(実現のための特異点)と相通ずるところがあるブラックホールの人為生成のためとの筆の運びをフランク・ティプラーは断じてなしていない (先述のようにそうもしたかたちとなっている理由は[ティプラーが『不死の物理学』を刊行した折にはブラックホールの人為生成など人類にはまずもって不可能であるとの当然の如き科学的大前提があった]とのことにあると科学界動向を理解している向きには分かるようになっている) ― ) 。
(出典(Source)紹介の部116は以上とする)
これにてもってして
第一。
オメガポイント理論にまつわってティプラーが明示している観点は「史的」側面で
[現行の加速実験実施機関の「誕生」経緯]
との[繋がり合い]が観念されるとのものとなっている。そして、その繋がり合いは本稿にて問題視してきた[予言的作品]との共通項が問題となる[繋がり合い]「とも」なっている。
第二。
上記第一の点と一緒くたに考えてこそ意をなすこととしてティプラーのオメガポイントにまつわる言いように関しては
[加速器実験機関と結びつけられてのブラックホールの人為生成問題]
「とも」(「奇怪な式で先覚的に」と受け取れるかたちで)相通ずる側面が見受けられるようになっているとのことがある。
とのことにまつわるおおよその解説を終える。
(:尚、第二の箇所にてティプラーの言い分が「奇怪な式で先覚的に」と受け取れるかたちでブラックホール人為生成問題と結びつくと表記しているのは ―まじめな読み手には理解いただけているかとも思うのだが― 以下の1.から4.の理由による。
1.フランク・ティプラーのオメガ・ポイント理論のための特異点とは ―気の遠くなる遠未来まで実現が期待されえないとされているものだが― ブラックホールの特異点とも実現状況がかぶるものである.
2.フランク・ティプラーが『不死の物理学』をものした折にはブラックホールの人為生成が人間に建設可能なる加速器でもたらされるとの発想法はなかった(と科学界関係者らが上下団結して表明している).
3.直前2.にて表記のありようが事情変転して(プランクエナジーの従前通りの枠組みではなく)たかだかもってしてのテラエレクトロン・ボルトの極小領域投入でもブラックホール生成が可能たりえるとの新規理論(1998年のADDモデル)が登場しだし、LHCでもブラックホールが生成されうるとされるに至った.
4.直前3.のような事情を『フィジックス・オブ・イモータリティ』(不死の物理学)執筆および刊行時 ―1994年時― のティプラーは当然に「把握できたはずがない」から彼ティプラーは
「LHCはヒッグス粒子( Higgs Boson )発見との観点でオメガポイント実現の遠未来の目測を立てるのに役立つ」
と述べるに留まっているのだが(『不死の物理学』全体を穴が開くほどに見てもそこに人間が「近々」人為的に特異点を生成するなどとの主張は見てとれない)、 だが、(1.および3.の事情を顧慮すると)[最近になってそれが可能たりえると考えられ出した,LHCによるブラックホール(の特異点)の人為生成]、そのことが(ティプラーの言う)究極のコンピューティングのための到達点されるポイントとも関連想起されるかたちともなっているため、ティプラーやりよう(LHCの必要性をオメガポイントとの絡みで強調しているとのやりよう)は ―ヒッグス粒子云々といった「往時」の理由付け・名分の問題は脇に置いた上で― [目立っての予見的言及](ティプラー書籍執筆時から見て「事後の」理論動向転換にまつわる予見的言及でもいい)をLHCとの絡みでなしているものとも「なる」 )
ここまでの解説でもってして筆者が本稿全体を通じて延々摘示してきた[際立っての執拗性]を感じさせもするとのことらの背面にある、
[Whydunit(ホワイ・ダニット/「何故、そうもしたことをなしたのか」)の問題]
に絡んでのこととして、
[返らずもの死者を「黄泉」返らせる]
[神に見紛う究極機械を造りだし、万難を排せるとの世界を実現する]
[時の呪縛を超越して[時の果て]にある理想郷を実現する]
との状況を約束するものとされる(不完全・不十分極まりない人類の科学的目分量にあってはそうしたものとされる)オメガポイント理論のことが取り上げて然るべきことになろうとの理由が何なのか、 ―(部分的に、でも)― ご理解いただけたのではないかとは期待する次第ではある。
無論、にあっては忌々しい[前提] (それは[多くの人間が(「フランク(正直な)」・ティプラーという識別子の付いたものも含めて)ただの糸繰り人形へと堕しているとのことにまつわる前提]でもある) をア・プリオリ(所与)なるものとして容れなければ話の間尺が多く合わないこと、自明なることでもあるのだが、たとえ忌々しきことでも (「種族が存続し続けるとのものであるのならば、そうしたこととて幅広くも履践されることが必要であろう」との認識でもってして) 厭となる程に下のことに通じていることを指し示さんとしてきたのが本稿でもある。
(ここまで摘示してきたようなことが成り立っていることに説明をつける上で問題になるとの[所与の前提]に関わることとして)
・この世界には人間が意識的にか無意識的にか、とにかくも、操られもしていなければ、具現化しなかろとの事柄らが山と存在している(:本稿全体を通じて折に触れもし具体的事例紹介なしてきた(下らぬ人間らが[都市伝説]で片付けることが[欺瞞]無くしては虚構と言えないようになっているとのこと、容易に後追い可能なるかたちで紹介なしてきた)とのこととして、[911の事件が発生することに対する「露骨な」事前言及をなしているが如く文物ら]がそうした状況を示すものとなるのならば、本稿補説4の部にて同文に極めて事細かに解説なしてきた【往時発見されてしもしなかった精子・卵子受精過程およびDNA構造を[受精過程における精子・卵子のサイズ比]や[受精過程における卵子に到達しうる精子の数]まで描写しつつ「露骨極まりなくも」描いていたとの「処女懐胎にまつわる」絵画がルネサンス期(15世紀)に作成されていたとのこと】もまたそうした状況を示す例となろうかとは思う)。
・類推する以外に我々人類にそれを推し量る術は現行ないとの作用機序、人間がいかように誰によって操られているのかといった機序の問題 ――(ありうべきところとしてマルチバースを浸潤する重力波のような如きものが[非侵襲性(メスを用いない)ブレイン・マシン・インターフェース]の類と併用されており、人間が、(ティプラー博士の言うオメガではないが)、[神のフリをする高性能コンピューター]と結線させられ、自己決定さえ出来ぬ、自分で物事を考えぬことさえせぬ、最悪、自我さえも完全に失っている[端末](魂のある人間のフリをしている人間の「残骸」)へと変じさせられている可能性とてありうるだろうが、そうしたことは、(人は他人の中身まで正確に把握はできないのだから)、残念ながらも揣摩憶測を越えては云々なせはしないとの機序の問題)―― はとにかくも置き、[犯行の結果]だけは明瞭として具現化を見ている中でフランク・ティプラーのような者もが[半・人間](自我を残している人間だが、そうではない部分にも操られている類)ないし[本然としての内面を完全に喪った存在]として「騙されてか」ないし「人間存在を愚弄する意図でか」オメガポイント理論なるもの(愚弄、ただそれだけを念頭に置いての嗜虐的ジョークの類かもしれない)を展開している[可能性]も濃厚にあると判じられる、であるから、[危険]と解される。
(:本稿筆者がフランク・ティプラーをもってして胡散臭いと考えているのは
[フランク・ティプラーが[このような世界]で「宇宙には人間以外に知的生命体がいない」などと断言して主張しているとされる (先にて職業的懐疑論者マイケル・シャーマーの著作『なぜ人はニセ科学を信じるのか?』より以下の記述を引用している.(再度の引用をなすとして)この宇宙のはるか未来では、人類――ティプラーによれば、宇宙で唯一の生命体――は地球をあとにし、天の川銀河のほかの星域だけでなく、すべての銀河に住み着いている
(とティプラーは予測する)とあるとおりである)]
とのことがある一方で[何故、それをする動機があるのかまったくもって理解に失する(ゴキブリのように劣った存在と見なして軽侮しているかもしれぬ存在を好んで再生する[神]などあるのか?)]とのところで[仁慈溢れる人工知能]が[神]として人類を優しくも再生するなどと主張していることである (同じくもの懐疑的見方は職業的懐疑論者にしかすぎぬとのマイケル・シャーマーのような類も常識論に落とし込んで述べている ――ある意味、至極当然な疑念だろう―― ) 。
同じくものことについてよりもって付け加えて述べれもすれば、本稿筆者からすれば、
[ここではない別の宇宙で栄えることになった嗜虐的な介入者ら(マルチバース;多元的宇宙で生きる爬虫類の類から進化した存在かも知れない)が構築した超高度コンピュータ]
を[神]や[仏]と崇め奉ってきたような存在が我々人間という種族の偽らざる「愚劣極まりない」状況 ―近々、かねてよりの予告通りに刈り取られなくとも望ましい未来などこのまま行けば、絶対にありえなかろうと「当然に」受け取れる紛い物で満たされた「愚劣極まりない」状況― であろうと「見える」とのこの世界でティプラーのような人間、一方で極めて重要となるところを見ないで楽観的見方ばかりを呈する人間をして「全くもって信が置けない」と見えるとのこともある ――※このような世界で[額面だけの常識]をさも[真実]のように見せんとすることに固執する者達 (典型例はこのような世界にあっての[悲劇の真因]を人間レベルの問題としてしか語ろうとせぬ、そう、[人間の、人間による、人間のための世界]だけの問題としてしか人間の悲劇の問題を語ろうとせぬとのマス・メディアや言論人らや諸々のストーリーテラーあるいは嗜虐的サーカス興行の団員であろう) が[「本当の」良識良心を保持し続けようとするとの向きら]に[軽侮に値する下らぬ役者](ないしは[偽善欺瞞もいいところの醜悪な徒輩])と見られるであろういったことに通底するところの臭いがティプラー博士「にも」濃厚に感じられるとのことである (但し、フランク・ティプラー、「正直なfrank」ティプラーが人間性を半面で有しているところで[褒め殺し方式]で[ありうべきプラン]をばらさんとしたとの可能性もあるかもしれないとは見るが、物事はそうも楽観的にとらえるべきではないと(彼ティプラーの予見的やりようから)見ている))―― )
上のことゆえに楽観的に、そう、ひたすらに楽観的に[絶対善なる機械の神による復活の教義]を主唱するフランク・ティプラーの物言いには相応の臭いがつきまとうと指摘するのである。
まどろっこしくも以上記したうえで続けての内容に向けて話を振るが、これよりはフランク・ティプラーの言いようにまつわっての整理のための表記を(念押しに、と)加えてなしもし、その上で、さらにもってして問題視すべきと判じもしているところを呈示することとする。