[ギリシャ神話にあっての絶世の美女ヘレンと黄金の林檎を等価物としての約定]と[美女ヘレンと女神ペルセポネを釣り合う存在と見ての盟約]との関係性から述べられもすることについて 補説3
さて、ここで今まで論じてきたこと、[1]から[5]と分かちて
[『地獄篇』とヘラクレス12功業の間には関係がある]
とのことを示すべくも論じてきたことの内容を振り返って見ることにする。
ダンテ『地獄篇』とは階層構造をとる地獄を下へ下へ、地球の中枢に下っていくとの物語である。
その点、[計9層よりなる地獄]にあっての下部領域への踏破行にて『地獄篇』では
[第7層⇒第8層の断崖降下態様:怪物ゲーリュオーンに「おぶわれて」の降下]
[第8層⇒第9層の地球中心に向かう穴にての降下態様:巨人アンタイオスに「おぶわれて」の降下]
とのことが現出を見ている。そして、そのことは
[第7層⇒第8層の断崖降下態様:[ヘラクレスの第10番目の功業にて誅された怪物]におぶわれての降下]
[第8層⇒第9層の地球中心に向かう穴にての降下態様:[ヘラクレスの第11番目(別バージョンでは第10番目)の功業の合間にて誅された怪物]におぶわれての降下]
とのように言い換えがなせるところのものである(出典(Source)紹介の部90)。
ダンテ『地獄篇』の最下層への降下は[ヘラクレス12功業にあっての10番目の功業にて誅伐された存在と11番目の功業(の過程)にて誅伐された存在]によって順次具現化を見たと述べられるようになっている。
上の[1]にて指摘しているように、
[第7層⇒第8層の断崖降下態様:[ヘラクレスの第10番目の功業にて誅された怪物]におぶわれての降下]
[第8層⇒第9層の地球中心に向かう穴にての降下態様:[ヘラクレスの第11番目(別バージョンでは第10番目)の功業の合間にて誅された怪物]におぶわれての降下]
が(『地獄篇』地獄にあっての)最下層へ向かう二段階降下ありようとなっているのだが、降下した先にあってのルシファーの領域(本稿にての出典(Source)紹介の部55から出典(Source)紹介の部55(3)を包摂する解説部で今日的な観点で見てのブラックホールとの接合性を呈しているとのことを解説しているとの領域)に関しては
[ヘラクレスの12番目の冒険にて捕縛対象となった「三つの顔を持つ」地獄の犬ケルベロス]
のことが想起されるとのことがある(出典(Source)紹介の部90(2))。
ヘラクレスの功業のうち、最後の三つ、
[10番目の功業]([1]で指摘しているところとして『地獄篇』でダンテらの7階層から8階層への降下でダンテらをおぶったゲーリュオーンが誅伐された功業)
[11番目の功業](同文に[1]で指摘しているところとして『地獄篇』でダンテらの8階層から9階層(ルチフェロが幽閉されている最下層)への降下でおぶったアンタイオスが誅伐された功業)
[12番目の功業](ダンテ『地獄篇』よろしくヘラクレスが冥界下りをなしてケルベロスを地上に引きづりだすとの筋立ての功業)
に関してはそれらすべてと結びつく特定存在のことが想起されもする。
その第10功業・第11功業・第12功業の全てとの接合性を呈している特定存在とは
[第10番目の功業にてゲーリューオンにヘラクレスやりようを報告した「地獄の王」ハーデースの牛を飼っている牛飼いメノイテース(MenoitesないしMenoetes)]
という存在となる。
同存在(メノイテース)に関しては
[[冥界の王ハデースの牛飼い]となる同存在がゲーリュオーンに対してヘラクレスやりように関する報告をなした存在としてヘラクレス第10番目の功業に登場し、また、冥界にて[ヘラクレスに相撲を挑み(第11功業にてのアンタイオスの運命と同じくも)ヘラクレスに相撲で骨砕きされた存在]としてケルベロス捕縛の任が課せられてのヘラクレス第12番目の功業に登場してきている]
とのことがある(出典(Source)紹介の部90(3))。
そうしたヘラクレスの[10番目の功業][11番目の功業][12番目の功業]を結びつけるメノイテースは[「地獄の王」の牛飼い][ヘラクレス第10功業でヘラクレス略奪行為の「三面の」ゲーリュオーンへの注進に及んだ存在][ヘラクレス第12功業の「三面の」ケルベロス捕縛の任の途上でヘラクレスと相撲(という名のデス・マッチ)をなすに至った存在]としての特性から[「三面の」「地獄の王」たるルチフェロ]の領域への到達で終わるとの冥界下りのダンテ『地獄篇』と冥界下りのヘラクレス12功業との結びつきを想起させる存在ともなり、といった存在のことからダンテ『地獄篇』とヘラクレス12功業の関係を顧慮するのは「一層」無理がないと述べられもする。
ダンテ『地獄篇』ではケルベロスが地獄の浅い階層、[貪食者の地獄]に登場を見ている。ケルベロス登場の段は『地獄篇』第6歌の部(欧米表記ではCantoVIの部)となるが、そのケルベロス登場の段(第6歌)に直後続いての『地獄篇』第7歌にて
[有名な一節]
が登場してくる。、
[冥界の神プルートPluto(ギリシャの冥界の神ハデスのローマ版呼称)が喚いた[意味不明な内容の叫び]として文学者のような向きにはよく知られている、英文Wikipediaにそのためだけの解説項目が一項目設けられているぐらいによく知られているとの、 Papé Satàn, papé Satàn aleppe!「パペ・サタン・パペ・サタン・アレッペ!」にまつわる一節]
がそうである(出典(Source)紹介の部90(4))。
ローマ神話にての冥王プルート(「キリスト教を社会基盤とする世界の中で零落して、」といった按配で『地獄篇』に登場しているとの冥王)によるその Papé Satàn, papé Satàn aleppeとの叫びの登場の段が直前ケルベロス登場の段と連続関係を呈しており、また、その叫び自体に[サタン](最下層に幽閉されている三面のルチフェロ)への言及が含まれているとのことがあるため、(ケルベロスがダンテ地獄篇の浅い階層に別個に登場しているとはいえども)、最下層に控える三面構造のルチフェロ(サタン)との繋がりが想起され、それゆえ、『地獄篇』とヘラクレス12功業の(功業順序通りの)接合関係が「よりもって」想起されるとのことになる。
西洋古典古代文学作品にあって[冥界下り]を描いた代表的作品はホメロスの手になる『オデュッセイア』とヴェルギリウスの手になる『アエネーイス』の二作品であるが、両古典共々、[トロイア崩壊にまつわる作品]「とも」なり、また、[ダンテ『地獄篇』に多大な影響を与えた作品]ともなっているとのことがある(出典(Source)紹介の部90(5)から出典(Source)紹介の部90(9)を包摂する解説部)。
につき、(ダンテ『地獄篇』に多大な影響を与えているとの指摘がなせるホメロス『オデュッセイア』とヴェルギリウス『アエネーイス』の両作品は[トロイア崩壊と関わる作品]であるとのことは上にて記しているとおりだが)、それら『オデュッセイア』『アエネーイス』がそれにまつわるものである[トロイア崩壊]の原因と[ヘラクレス11番目の功業]及び[ヘラクレス12番目の功業]が多重的に関わり合っているとのことがある([トロイア崩壊の原因としての黄金の林檎の等価物ヘレン][ヘレンと同じくもの制約にまつわる略取対象としてのペルセポネ]らについての解説をなしての出典(Source)紹介の部90(10)を参照のこと)。
また、ダンテ『地獄篇』では『オデュッセイア』『アエネーイス』に大なるところとしてその役割が描かれる[トロイアに木製の馬で引導を渡した]とのオデュッセウスが[ヘラクレス第10功業に由来する象徴物(ヘラクレスの柱)]と結びつけられてダンテがヘラクレス第10功業にて殺害されたゲーリュオーンの背におぶわれて降り立った地獄の特定階層 ―悪意者の地獄たる第八階層― にて登場させられているとのこと「も」がある(『地獄篇』にて[ヘラクレスの柱]が[破滅への分水嶺]として登場してきていることを摘示しての出典(Source)紹介の部90(11)を参照のこと)。
上のことらよりダンテ『地獄篇』とヘラクレス12功業の関係性が一層、想起されるとのこと「も」ある。
以上、ここまでをもってして[1]から[5]と振っていかように
[『地獄篇』とヘラクレス12功業の間には関係がある]
とのことを指し示さんとしてきたのか、おおよその振り返り表記とする。
さて、では、そもそももってして、「何故」、
[『地獄篇』とヘラクレス12功業の間には関係がある]
とのことを指し示さんとしてきたのか。
本稿の内容をきちんと把握しているとの向きにあられてはいちいち解説するまでもないことかとは思うのだが(それだけ執拗に背景事情につき説明してきたとのつもりでもある)、それは以下にて(極めて長々としたかたちでながらも)再表記していくことにしたことらが有機的一体としてお互いに濃厚に繋がり合っているものとして「個人の属人的主観など一切問題にならぬところとして」重きをなしてそこにある、あまりにも惨憺たるところとしてそこにある、とのその現実に筆者が気付いた(気付いてしまった)からである。
何故、ここまで[1]から[5]と振っての指し示しをなしてきたのかの背景について
まずもって本稿補説3の冒頭部にあって[よりもって従前の本稿内容]を振り返りもして再表記したことを(くどくもながら)以下、「再度に再度を重ねての」再表記なすこととする。
(出典(Source)紹介の部55から出典(Source)紹介の部55(3)を包摂する本稿の従前の段にあって古典それそのものよりの原文引用なしつつも典拠示してきたこととして)
ダンテ・アリギエーリ『地獄篇』には
[今日、物理学分野の人間らが研究対象として取り扱っているとのブラックホールとの「質的」近似物]
が描かれているとの[現象]が認められる。
具体的には
A.[ダンテらが「一度入ったらば[悲嘆の領域]に向けて歩まざるを得ず一切の希望を捨てねばならない」との[不帰の領域]にまつわる隻句(『地獄篇』地獄門隻句)を目にしたところから入って最終的に到達した[悲嘆]を体現しての地点]
B.[重力 ―(古典『地獄篇』それ自体にて To which things heavy draw from every side[あらゆる方向から物の重さが引きつけんとする地点]と表されているところに作用している力)― の源泉と際立って描写されている場(地球を球と描いての中心ポイント)]
C.[(「悲嘆の」川コキュートス)にて(静的描写として)罪障がゆえに「凍りついた」者達が、と同時に、(動的描写として)「永劫に粉砕され続けている」との地点]
D.[[光に「語源」を有する存在](ルチフェロ)が幽閉されている地点]
との全ての要素を具備した[『地獄篇』にての地獄踏破にあっての最終ポイント](コキュートス・ジュデッカ領域)にまつわる描写が
A.[「一度入ったらば二度と出れない」との(事象の地平線の先にての)領域]
B.[重力の源泉となっている場]
C.[外側(生者)から見れば(静的描写として)被吸引者が[時が止まったような状況]になりつつも(動的描写として)その被吸引者本人(死者と化した者)から見れば「粉砕され尽くしている」との場]
D.[[光さえもが逃がれられぬ]とされる場]
との全ての要素を具備したブラックホール特性と共通のものとなっている(話としての奇異さはともかくも[記号論的一致性・文献的事実の問題]として共通のものとなっている)とのことが現実にある。
他面、ジョン・ミルトン『失楽園』にあって「も」
[今日の物理学上の話柄にあってのブラックホールの「質的」近似物]
が描かれているとの[現象]が認められる。
具体的には
E.[[果てなき(底無し)の暗黒領域]
F.[大きさ・「時間」・場所」が無意味となる領域]
G.[自然の祖たる領域]
とのミルトン『失楽園』に見るアビス(地獄門の先にある深淵領域)にまつわる描写が
E.[底無しの暗黒領域]
F.[時空間の法則が破綻する(「時間」と「空間」が本来通りの意をなさなくなる)領域]
G.[それをもって自然の祖であるとする観点が存する場]
とのブラックホール特性と共通のものとなっているとのことが現実にある(※続く段に付しての補うべくもの出典(Source)紹介の部55(3)を参照のこと))。
ダンテ『地獄篇』にあっての、
[今日的な理解にあってのブラックホール近似物の描写(於て:コキュートス)]
とミルトン『失楽園』にあっての同じくもの、
[今日的な理解にあってのブラックホール近似物の描写(於て:アビス)]
は双方別個に別々の側面からブラックホールとの近似性を呈するとのものであるが、「極めて奇怪なことに」双方共に
[ルシファーによる災厄]
[地獄門の先にある破滅・悲劇に関わる通路]
と結びつけられているとのことがある。
以上、i.からiii.と区切ってのことらにつき、まとめれば、『地獄篇』および『失楽園』との両古典を合算して見た際に、
[ [ルシファーによる災厄]および[地獄門(と描写されるもの)の先にある[破滅][悲劇]への通路]との両要素と結びついたポイント]
に関わるところで
A.[[不帰の領域]にまつわる隻句(『地獄篇』地獄門隻句)を目にしたところから入って最終的に到達した「悲嘆」を体現しての地点] (『地獄篇』コキュートス)
B.[重力の源泉と「際立って」描写されている地点] (『地獄篇』コキュートス)
C.[(静的描写として)外側から見た際に罪障がゆえに「凍りついた」者達がそこに横たわっている、と同時に、(動的描写として)当事者から見れば「永劫に粉砕され続けている」との地点] (『地獄篇』コキュートスの中枢ジュデッカ)
D.[[光に語源を有する存在](ルチフェロ)が幽閉されている地点] (『地獄篇』コキュートスの中枢ジュデッカ)
E.[[果てなき(底無し)の暗黒領域] (『失楽園』アビス)
F.[大きさ・「時間」・「場所」が無意味となる領域] (『失楽園』アビス/17世紀成立の『失楽園』の刊行時には時間と空間を有機的一体と見る相対性理論に通ずる発想法は無論、なかった)
G.[自然の祖たる領域] (『失楽園』アビス)
との要素らを「全て兼ね備えての」ありようが具現化していると述べられるようになっており、そうしたありようが現代物理学 ――(その担い手らが本質的には知性も自由度もないにも関わらず知性あるフリをさせられている下らぬ人種(ダンテ地獄篇にて欺瞞をこととする[人類の裏切り者]らとして氷地獄に閉じ込められているような者達)か否かどうかはこの際、関係ないものとしての現代物理学)―― の発展にて呈示されるようになったとの[「今日的な観点で見ての」ブラックホール像]と共通性を呈している、すなわち、
A.[「一度入ったらば二度と出れない」との(事象の地平線の先にての)領域] (ブラックホール内側)
B.[重力の源泉となっている場] (ブラックホール)
C.[(静的描写として)外側(生者)から見れば被吸引者が[時が止まったような状況]になっているとのことがありつつも(動的描写として)その被吸引者本人(死者と化した者)から見れば「粉砕され尽くしている」との場] (ブラックホール)
D.[[光さえもが逃がれられない]とされる場] (ブラックホール内側)
E.[底無しの暗黒領域] (ブラックホール)
F.[時空間の法則が破綻する(「時間」と「空間」が本来通りの意をなさなくなる)領域] (ブラックホール)
G.[それをもって自然の祖であるとする観点が存する場] (ブラックホール)
との特徴を全て兼ね備えたものとしての[「今日的な観点で見ての」ブラックホール像]と共通性を呈していると摘示できるように「なっている」とのことがある。
(補説3冒頭部にてなしたところの振り返り表記をさらに再述したところの記述部はここまでとする)
以上、再度、そのままに繰り返しもして、注意を向けもした ――ここまでの[1]から[5]の指し示しをなした、すなわち、[ダンテ『地獄篇』とヘラクレスの12功業が繋げられている]とのことにまつわっての指し示しをなしたその[動機]に関わるところとして注意を向けもした―― とのことに通ずるものとして本稿にては次のことらをひたすらに指し示してきたとの従前経緯がある。
(指し示し順序を多少、というより、かなり違(たが)えながらも、の本稿の「従前」内容の確認をなすとして)
[本稿でネックとして重んじていることは[アトラス][アトランティス][トロイア]であると先にて明言している。その点、[アトラス]は「ヘラクレスの」第11番目の功業にて登場してくる[黄金の林檎]の管掌者らヘスペリデスの居所たる黄金の林檎の園の所在地を知る巨人であると伝わっている存在である(出典(Source)紹介の部39)が、その[アトラス]と同じくもの名前を持つ[アトラス王]に統治されている(出典(Source)紹介の部36)のが古の陸塊アトランティス ――アトランティスは[アトラスの娘]といったニュアンスの言葉でもある(出典(Source)紹介の部40)―― となる。そのアトランティスと[黄金の林檎]を媒介にしても結びつく要素を具備しているのが黄金の林檎ではじまった戦争にて木製の馬の計略で滅尽滅亡を見たとのトロイアである(出典(Source)紹介の部40から出典(Source)紹介の部45を包摂する一連の解説部)]
[11番目の功業にて[黄金の林檎]を探索し、アトラスにまみえたとのヘラクレスは[蛇の眷族退治の英雄]にして[メデューサ殺しのペルセウスの曾孫]にあたる存在であり、古今東西の伝承らの中にあっておそらく最も多くの(固有名詞が付された)多頭の蛇の眷族を討伐しているとの存在である](:左記のことからして申し分が至当か、事実かどうか疑わしいとの向きにおかれては出典(Source)紹介の部63(4)を包摂する解説部を参照されたい)
[[アトランティスに対する蛇の種族による次元間侵略]という[「一見するだけでは」神秘家の妄言]ととれるものが前世紀、大戦期に近接する時期から存在している ――についてはより従前より存在していたパルプ小説『影の王国』の筋立てを受けてのものであると皮相的表層的には解されるようになってもいるのだが、そうしたものなりといえども顧慮すべき他事情が存する―― ](:左記のことが事実かどうか疑わしきにおかれては出典(Source)紹介の部34および出典(Source)紹介の部34-2を包摂する解説部を参照のこと)
[その言行ありよう、事実・証拠に何ら依拠せぬことをとうとうとまくしたてるといったありようから世間一般(の良識層)には取り合うに値せじの存在と看做されるような神秘家らといった向きらによるアトランティスに対する蛇の種族の次元間侵略といった申しよう(直上にて言及の申しよう)と接合するように見えるところとして、[恐竜人の種族による次元間侵略]などとのをストーリーを伴ったフィクションが「1993年に」登場を見ており、同作では[片方の上階に風穴が開きつつ][片方が崩落する]とのツインタワー ―(恐竜人の首府と融合するとのツインタワー)― を描いての予見的描写が「現実に」見てとれる ――子供向け荒唐無稽映画『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』にまつわる話となる―― ](:左記のことが事実かどうか疑わしきにおかれては出典(Source)紹介の部27を包摂する解説部を参照のこと)
[CERNのLHC実験は「実際の命名規則の問題として」1990年代のプラン策定段階にての1992年 (米国にて2004年に放映されていたテレビドラマ『スターゲイト・アトランティス』といったものを包摂する一連のスターゲイト・シリーズの嚆矢たる映画作品『スターゲイト』が1994年の公開にて世に出ることになった折より2年程前) よりアトラス ―ヘラクレスの第11功業に[黄金の林檎]の在処を把握する存在として登場した巨人― と結びつけられ、また、後にそのアトラスと語義を近くもするアトランティスともブラックホール探索挙動との絡みで結びつけられるに至っている実験となっている(しかもブラックホールの生成を観測しうるメカニズムと銘打たれているイベント・ディスプレイ・ツールのATLANTISについてはプラトンの古典『クリティアス』記述から再現できるところの古のアトランティスの城郭構造を意識させるようなモニタリング画面を用いているとの按配での堂の入りようとなっている)](:左記のことが事実かどうか疑わしきにおかれては出典(Source)紹介の部35から出典(Source)紹介の部36(3)を包摂する解説部および出典(Source)紹介の部47を包摂する解説部を参照のこと)
[古の陸塊アトランティスの崩壊伝承はトロイアの内破後の顛末と同様の側面を有する(双方ともギリシャ連合軍との交戦の後、終局的に洪水に呑まれてこの世から消えたと伝わる)。また、「巨人アトラスの娘」との語感を持つ伝説上のアトランティス大陸については[黄金の林檎(トロイア崩壊の原因)の園]とも一部にて結びつけられてきたとの存在でもある](:左記のことが事実かどうか疑わしきにおかれては出典(Source)紹介の部40から出典(Source)紹介の部45を包摂する一連の解説部を参照のこと)
[ヘラクレスの11功業は(直上そうだと述べているように)[巨人アトラス]および[黄金の林檎]に関わるものとなるのだが、「どういうわけなのか」[先の911の事件の前言を多重的に含んでいるとの事物ら]が存在しており、それらがまたもってしてその[ヘラクレスの11功業]にまつわる寓意とも結びついているとのことがある ――[次元間浸潤妖怪の復活]や[古代アトランティスに対する蛇人間が道具として用いられての侵略]といった従前サブ・カルチャー(戦前期パルプ小説『影の王国』など)内容を受けてのものと思しき70年代に大ヒットを見ている『ジ・イルミナタス・トリロジー』が本稿にての「ここまでの段階で」挙げた一例となる―― ](:左記のことが事実かどうか疑わしきにおかれては(まずもっての一例として他例に先駆けて呈示した『ジ・イルミナタス・トリロジー』にまつわる出典紹介部のみ再言及して記しておくこととして)出典(Source)紹介の部37から出典(Source)紹介の部37-5そして出典(Source)紹介の部38から出典(Source)紹介の部38-2を含む解説部 ――『ジ・イルミナタス・トリロジー』という作品につきオンライン上より全文現行確認できるようになっているとの原著よりの原文抜粋および国内で流通している訳書よりの抜粋をなしつつ「どこが」「どのように」[911の事件に対する奇怪なる前言と呼べるようなパートとなっているかにつき事細かに解説しているとの部―― を参照のこと)
[911の先覚的言及をなしているといった形態をとる上記映画、一見するかぎりは子供向け荒唐無稽映画との形態をとる『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』は、(再度繰り返し述べ)、[(多世界解釈に接合する)他世界間の融合]との内容の作品となるが、そうした他世界間の接続問題と結びつきうる[ブラックホール][ワームホール]の問題を主色として扱い、また、同様に[911の事件]に対する多重的前言をなしているような奇怪な物理学者の著名論稿 ―― BLACK HOLES & TIME WARP Einstein's Outrageous Legacy『ブラックホールと時空の歪み アインシュタインのとんでもない遺産』―― が「現実に」存在しているとのことがある](:左記のことが事実かどうか疑わしきにおかれては(羅列しての表記をなし)出典(Source)紹介の部28,出典(Source)紹介の部28-2,出典(Source)紹介の部28-3,出典(Source)紹介の部31,出典(Source)紹介の部31-2,出典(Source)紹介の部32,出典(Source)紹介の部32-2,出典(Source)紹介の部33,出典(Source)紹介の部33-2を包摂する解説部を参照いただきたい。以上の部では BLACK HOLES & TIME WARP Einstein's Outrageous Legacy『ブラックホールと時空の歪み アインシュタインのとんでもない遺産』が[双子のパラドックス(1911年提唱)][[91101(2001年9月11日となる数)との数値と開始郵便番号(ジップコード)にて結びつく地域(カリフォルニア州パサデナ)]と[双子のパラドックス]を結びつけるとの設定を多重的に採用][2000年9月11日⇒2001年9月11日とつながる日時表記の使用][他の関連書籍を介しての「ブラックホール⇔グラウンド・ゼロ」との対応図式の介在]といった複合的要素を[僅か一例としてのの思考実験]にまつわるところで同時に具現化させ、もって、[双子の塔が崩された911の事件]の前言と解されることをなしているとのことについて(筆者の主観など問題にならぬとの客観事実に関わるところとして)細大漏らさずにもの原文引用方式での摘示に努めている。また、それに先立つところ、本稿にての出典(Source)紹介の部29から出典(Source)紹介の部30-2を包摂する解説部ではその前言問題に関わるところの[双子のパラドックス](1911年提唱)というものと結びついているとのこと、よく指摘される[浦島伝承](初期(丹後国風土記)にては爬虫類(出典(Source)紹介の部29にて呈示の書籍に見るように「亀」の化生した存在)と人間の異種結婚譚との側面も有していた浦島子にまつわる伝承)が欧州のケルトの伝承と数値的に不可解な一致性を呈していることなどを解説、その「伝承伝播では説明がつけがたい」との特異性についての指摘もなしている)
[[加速器(およびそのゲート開閉)]と[爬虫類の異種族の来臨来寇]との両要素と結びつく作品らが従前から存在しており(露骨なところではどこがどう問題となるのか原著及び訳書から原文引用なしつつも些細な解説を付したとの『リアノンの剣』という作品がそうである)、の中には、カシミール・エフェクトといった後に発見された概念につき尋常一様ならざるかたちにて先覚的言及なしているとの作品『フェッセンデンの宇宙』が存在している](:左記のことが事実かどうか疑わしきにおかれては出典(Source)紹介の部22から出典(Source)紹介の部26-3および出典(Source)紹介の部65(6)から出典(Source)紹介の部65(8)を包摂する一連の解説部を参照のこと)
ここまでの振り返って記述をなしていることを押さえたうえで、また、『地獄篇』にて今日的な理解に基づくブラックホールと類似のものが現出を見ているとの指摘がなせることを押さえれば、 ――長大なる本稿にて膨大な文量を割いて問題摘示していることの過半を把握しておらずとも―― 何故に手前が
[『地獄篇』(本稿[出典(Source)紹介の部55から出典(Source)紹介の部55(3)を包摂する解説部]にてブラックホールとの接合性を解説しているとの古典)とヘラクレス12功業の間には関係がある]
とのことを問題視しているのか(シンパシー、共感までは内容検証をきっちりなしていただくまでは求めることはしないとしても)「理解」なしていたただけることか、と思う(:尚、『致命的な状況が現実にそこにあるとの指し示しがなせるとの状況にて指し示しに対する[検討]の試みさえなそうとしないというのならば、そのような者に生存のための闘いなどできるわけがないだろう』との観点・認識が ――そこにいう致命的な状況というものについての慮りをなして、たとえば、LHC関連の行政訴訟を権威の首府を相手方に国内でも一審からして二年ほど続くかたちにて実行してきた(本稿の先の段にて既述)、自己満足ではなく「唯・訴求のためだけに」実行してきた人間として申し述べるのだが―― この身、手前にはある。そして、さらに冷たくも言い放てば、「[行動]のみが求められる局面で行動をなさぬ種族には([できる/できない]の問題として)存続を[不可能]であろうし、[行動]のみが唯一、生存に通ずるところで何ら建設的なことをやろうせず、あまつさえ、軽侮を招くだけの証拠に何ら依拠していない陰謀「論」・陰謀「説」の類に[真実]を心中ないし外面で「貶める」というのならば、そういうことをなす愚劣な種族の裏切り者たる類を多数抱える種族は([できる・できない]の問題から離れての価値判断の問題として)存続に「値しなかろう」との観点が手前にはある」)。
だが、まだ足りないとの向きを想定して本稿では次のようなことらまで指し示してきたとのこと「も」振り返って一例摘示しておく(そちらもまた何を取り上げるのかの話柄選択以外には全て筆者主観とは無縁なること、客観的に堅くも指し示せるところとして指し示してきたところとなる)。
(指し示し順序を多少、というより、かなり違(たが)えながらも、の本稿の従前内容の確認として ―2― )
[[黄金の林檎]についてはそれを[エデンの禁断の果実]を結びつける視点が欧州一部識者より呈されてきたとのことがある(出典(Source)紹介の部51)。 また、[トロイア崩壊に至る黄金の林檎に起因する争い]と[エデンの果実に手を出したことの楽園喪失]のそれぞれの物語の間には複合的に純・記号論的類似性が存するとの指摘がなせるようになっており(出典(Source)紹介の部48から出典(Source)紹介の部51を包摂する解説部の内容を参照されたい)、 同じくものこと ――[トロイア崩壊に至る黄金の林檎に起因する争い]と[エデンの果実に手を出したことの楽園喪失]の繋がり合い―― が「奇怪も甚だしきことに」大航海時代の特定文明崩壊を巡る過程、[蛇の神による信仰がアステカ文明にもたらした惨状]と記号論的に接合しているとのことまで「もが」ある(出典(Source)紹介の部51から出典(Source)紹介の部54(4)を包摂する解説部)。 それにつき、祝賀すべきとされた蛇の神ケツァルコアトルの再臨の年(一の葦(あし)の年;セーアカトル)にあってのスペイン人征服者ら来寇の意味合いを[神の再臨]と結びつけたために容易に滅ぼされたとされるアステカ文明で崇められたまさにその蛇の神ケツァルコアトルが[聖書の古き蛇;エデンでの誘惑をなした蛇]との共通属性を幾点も伴っているとの指摘がなせるようになっている(なかで本稿では実際にそれらの点について指し示してきた)うえにケツァルコトアルを崇めてのアステカ文明が栄えていた新大陸アメリカは[黄金の林檎の果樹園]とも記号論的に通ずるところがあると見られてきた領域となり、そして、同アメリカ大陸は[アトランティス]に同定されて「きた」領域でもあるとのことが[エデンの園←→黄金の林檎の果樹園]との関係と併せて思料すべきこととしてある(出典(Source)紹介の部52など)]
[ダンテ『地獄篇』と同様に[地獄に追放されたルシファーに起因する災厄][地獄門の先の領域]との絡みで[「今日的な意味で見ての」ブラックホール]の類似物が「どういうわけか」お目見えしているのが著名古典たるミルトン『失楽園』なのだが(出典(Source)紹介の部55から出典(Source)紹介の部55(3)を包摂する解説部を参照のこと)、その『失楽園』で主要なるモチーフとされている楽園喪失をもたらしたエデンの林檎(ミルトンは[知恵の樹の実]を[林檎]と明言している)に関して問題となるところとして、である。ミルトン叙事詩『失楽園』にあっての[今日的に見た上でのブラックホール類似の特性 ―時間と空間が意味を失う底無しの暗黒領域にして自然そのものの祖として描写されての特性― を帯びた[アビス;深淵]の領域をサタンが横断する部]の内容が地理的にトロイア崩壊譚と結びつけられているものとなっている、のみならず、[アッシュールバニパル王の図書館より再発見された『ギルガメシュ叙事』]との関連性までをも「時期的に不可解に」(明示できるところとしてギルガメシュ叙事詩の発掘による「再」発見前、それがゆえに、文化伝播が観念しがたいとの意で時期的に不可解に)見出せるものとなっているとのことがある(出典(Source)紹介の部59から出典(Source)紹介の部60(2)を包摂する解説部を参照されたい)。 そして、洪水伝承と結節するところで[蛇による不死の草の略取]との結論が描かれている『ギルガメシュ叙事詩』に関して述べれば、それが多重的に[ヘラクレス(の黄金の林檎の物語と関わってくる11番目の功業)との結びつき]を呈しもしていることもが摘示できるようになってしまっているとのことがある(出典(Source)紹介の部63から出典(Source)紹介の部63(3)を包摂する解説部 )]
[ミルトン『失楽園』と「時期的に不自然に」内容上の記号論的類似性を有する(と直上言及しもしての)『ギルガメシュ叙事詩』。そちら『ギルガメシュ叙事詩』とそれまた記号論的に類似する(と上にて言及の)ヘラクレスの11番目の功業。 そのヘラクレス第11功業の目標物となっていた[黄金の林檎]を巡る三女神らの争いがそこへの攻囲戦の元凶 ―木製の馬の計略で終幕を見たとの城市への攻囲戦の元凶― となっていると伝承が語り継いでいるのが古のトロイア城市となるわけだが(出典(Source)紹介の部39)、同トロイア、往古より[洪水伝承](地理的にブラック・シー・デリュージ・ハイポセシスこと[黒海洪水仮説]とも結びつくように見て取れる洪水伝承)と結びつけられてきたとのことがあり、その黒海にまつわる洪水伝承とは[陸地に対する水流貫通のうえで海峡が構築されたとのボスポラス海峡構築伝承]にして、また、[神の粛清としてのノアの往古の洪水]とも関わるとの[解釈論]が近代より呈されるに至ったものでもあった(各地の洪水伝承を蒐集してまとめているとの論稿、引用をなしてきた Folk-lore in the Old Testament: Studies in Comparative Religion, Legend and Lawとの論稿に見るジェイムズ・フレイザーが20世紀前半にて呈示の観点からしてそういうところがあると窺い知れ(出典(Source)紹介の部58(3)および出典(Source)紹介の部58(4))、20世紀最後の方にて科学的論拠というものを具備しつつ目立って提示されてきた方の[黒海洪水伝承]にも同様の色彩が伴っている(出典(Source)紹介の部57)とのことが現実にある ――であるから、疑わしいとの向きにあっては本稿にて細かくも引用しているそちら出典を確認いただきたい―― )。 他面、(神に見放されてのトロイア終末と同様に同じくも)[神の粛清]にまつわる話である[ノアの洪水]に先立つ出来事として聖書に見受けられる[神の粛清]たる[エデンの園からの追放]と関わるエピソードを描いた作品たるミルトン『失楽園』特定パートにては[トロイア崩壊伝承にまつわるエピソード]のことが持ち出され、そこにては[海峡構築と結びつけられての黒海洪水伝承内容]と結びつくものである特定ワード「ら」がそれと明示せずに「隠喩的に、」といったかたちで複合的に持ち出されているとのことが「現実に」ある ――具体的にはサタンがアビスの領域を横断して[擬人化されての妻子たる[罪]と[死]の餌食に人間を供する道]を拓いたとの部にあって[アケメネス朝の王クセルクセスがアジアとヨーロッパを結ぶかたちでボスポラス海峡([黒海洪水]説の具)に[船橋]を掛けようとしたことへの言及](出典(Source)紹介の部56(2))、[[海峡構築に通じている洪水伝承]と結びつくダーネルス海峡(ボスポラス南方にてのトロイア創建の地界隈)と同義のヘレスポントス海峡に対する「通路構築経路」にあっての貫通にまつわる隠喩的言及](出典(Source)紹介の部56)、[後日譚(Posthomerica『トロイア戦記』に見る後日譚)では攻囲勢も戦後の帰路にてことごとく[洪水]に呑まれたとの帰結が語られているトロイア戦争、そのトロイア戦争に木製の馬で引導を渡した謀将(オデュッセウス)が帰路にて際会した渦巻きの怪物カリュブディスへの言及]がなされているといったことがある―― (⇒出典(Source)紹介の部55(3)にて『失楽園』より引用したパート、 [ And more endangered, than when Argo passed ] [ Through Bosphorus, betwixt the justling rocks ;] [ Or when Ulysses on the larboard shunned Charybdis, and by the other whirlpool steered.][彼はその衝撃を排除し、必死に進路を求めて飛翔しつづけた。勿論、幾多の困難と危険にも直面したが、それは、互に鬩(せめ)ぎ合う岩礁の間をぬいながら、ボスポラス海峡を通過したときのアルゴ号が、乃至は、左舷ではカリュプディスを避け右舷では渦巻すれすれに進路をとったオデュッセウスが、直面したものよりさらに甚だしいものであった]とのパートおよび[ From Susa, his Memnonian palace high, ] [ Came to the sea, and, over Hellespont ] [ Bridging his way, Europe with Asia joined,] [ And scourged with many a stroke the indignant waves.]「この橋は、かつて[クセルクセス]がギリシャの自由を束縛しようとして、メムノンゆかりのあの宏壮な宮殿の地スサから海岸地帯に降りてきて、[ヘレスポント海峡]すなわちダーダネルス海峡に橋を架けることによって[ヨーロッパとアジアを結びつけよう]としたが、[その際反抗する狂欄を幾度も鞭打った]故事を偲ばせた」とのパートが該当部位の一部をなすところとなる。同部位、先述のように[現代的に見てのブラックホール近似の表現]が[[死]と[罪]の通用門に関わるところ]と接続する式で用いられもしている、同文に今日的な意味でブラックホールと呼ばれる存在の特性を多重的に帯びているものを持ち出しているダンテ『地獄篇』とも記号論的に通ずるとのありようで用いられもしている箇所「でも」あるがために問題となる(詳しくは出典(Source)紹介の部55から出典(Source)紹介の部55(3)を包摂する箇所、解説文量にして数万余字の箇所を参照されたい)) ]
(「複雑ながらも重要なところである」と定置するため、[多少、表現を換えてながらも直上部までの内容の繰り返しとなる]との表記を多く含ませての[整理]のための話をなすとして)
[再述するが、ダンテ『地獄篇』と同様に[地獄に追放されたルシファーに起因する災厄][地獄門の先の領域]との絡みで[「今日的な意味で見ての」ブラックホール]の類似物が ―無論にして異常異様なる話なのだが― お目見えしているのがミルトン『失楽園』となっている(出典(Source)紹介の部55から出典(Source)紹介の部55(3)を包摂する解説部)。その絡みで問題となるミルトン『失楽園』の特定部、ブラックホール類似物としての[アビス](時間と空間が意味をなさなくなる底無しの暗黒領域)を描いているとの部となり、そこでは[サタンが人間を林檎でたばかって擬人化されての[罪]と[死]の餌食へとアダムとエヴァの子孫たる人類を曝すことに成功するとのそのプロセス]が ――ご確認いただきたい文献的事実の問題として―― 描写されている(出典(Source)紹介の部55(2)および出典(Source)紹介の部55(3)の部で原著よりの抜粋をなしている)。 そうもした『失楽園』にあってのブラックホール描写に通ずる部にあって地理的に[黒海洪水仮説][黒海洪水伝承]を想起させるようなかたちで[トロイア近傍]に対する言及もがなされている。 さらに述べれば、ミルトン古典『失楽園』の[林檎による誘惑]とワンセットのそうもした[ブラックホール近似物たるアビスを登場させてのアビス領域通用路構築]を巡る内容はギルガメシュ叙事詩に見る洪水伝承関連のパートと時期的に不自然に(ギルガメシュ伝承が欧州にて再発見される前であったので『失楽園』作者ミルトンがそれを知り得なかったという意味で時期的に不自然に)記号論なる意味での類似性を呈してもおり、そして、ギルガメシュ伝承の洪水伝承にまつわるそちらパートは記号論的に多重的に[ヘラクレスが黄金の林檎を求めた第11功業]と接合すると指摘できるようになっている(出典(Source)紹介の部63から出典(Source)紹介の部63(3))。 他面、全くの別側面で[黄金の林檎]と[失楽園をもたらしたエデンの果実]には複合的つながりがある(出典(Source)紹介の部51)、のみならず、[エデンの誘惑のプロセス]と[黄金の林檎を巡る争いに起因するトロイア崩壊プロセス]にも同文に純・記号論的なつながりがある(出典(Source)紹介の部48から出典(Source)紹介の部51を包摂する解説部)と摘示なせるようになっており、といった中で[黄金の林檎]及びそれと結びつく[アトランティス]の寓意が「どういうわけか、」LHCによるブラックホール生成可能性に通ずるATLASやATLANTISを巡る命名規則に結びつけられているとのことがある(との指摘をもなしてきたのが本稿である ――出典(Source)紹介の部35から出典(Source)紹介の部36(3)を包摂する解説部および出典(Source)紹介の部47を包摂する解説部を参照されたい―― )]
(上記のことらに関わるところの従前[図解部]の再掲もここになしておく ――オンライン上より後追い可能であるとのかたちにて細かくも原文引用をなしながらも付しているとの膨大な出典紹介部をすべて割愛して図の紹介をなすだけでも膨大なものとなってしまうのだが、一部、図を選択して再掲をなしておく―― 。より具体的にはブラックシー・デリュージ・ハイポセシス、黒海洪水説というものがいかようにして[トロイア崩壊の物語]および[ミルトン『失楽園』にあってのルシファーの誘惑プロセス ――続いての人類が擬人化されての[罪]と[死]の餌食とされたとのプロセス―― ]の双方と結びついているかについて[補説1]と振っての部(現行は補説3にての表記をなしている)に立ち入る前の先立っての段で細々と述べてきたことを振り返るべくもの図解部再掲をなしておく)
(従前内容を極々一部振り返っての再掲図解部はここまでとする)
以上のような流れに続くところとして本稿ではそれぞれ膨大な字数を割いての[補説1]および[補説2]を補うべくものこととして書き連ねてきたとの経緯がある、そして、現行、補説3の段にて筆を進めているとの経緯があるわけであるも、詰まるところ、同じくもの流れにて指し示してきたところの状況ありようが[ダンテ『地獄篇』とヘラクレス12功業の多重的接合性]についても取り上げる必要があるとの認識に通じている。
[1]から[5]と振っての指し示しをなしてきた背景についての表記はここまでとする
以上、長々と振り返り表記をなしたうえでここからが初出新発の重要なる話となるのだが、こここれに至るまでに指し示しなしてきた、
[『地獄篇』とヘラクレス12功業の間には関係がある]
とのことに極めて重要な側面で関わるとの特定の事実関係が「際立っている」ところとして存在している、その点についての解説をこれ以降、 ―[A]から[F]と振って― なしていくことにする。
(以降、[A]から[F]の段は各段、文字数にして膨大なものとなること、ここに断っておく)
本稿にての先だっての([1]から[5]と分けてのパートの中での)[5-b]と振っての部にては
[トロイアの崩壊の原因の一となっている絶世の美女ヘレンが[テセウス(著名な伝説上の王政時代のアテナ王)とペイリトオスの略取対象]とされている一方で(ヘレンと秤量して釣り合わせられるかたちにて)冥界の女王たるペルセポネも[テセウスとペイリトオスの略取対象]とされている]
[ヘレンとペルセポネを秤量しての略取対象としたテセウスとペイリトオスの両二名は冥界にて獄につながれることになり[ヘラクレスの12番目の冥界下りの功業] ――本稿にての先立つ段で[ダンテ『地獄篇』の三面のルシファーを求めての冥界下り]との接合性を問題視してきたケルベロス捕縛を目的にした12功業―― にて救出を試みられている]
との伝承が存在していることを指し示した(出典(Source)紹介の部90(10))。
さて、そのような式で伝存している伝承に関わるところの
[冥界の女王ペルセポネ]
が[ケルベロス](ヘラクレス12番目の功業にてその冥界よりの引きづりだしが目標となっていた三面の犬の怪物)そのものと、そして、さらにはダンテ『地獄篇』で地獄の中枢に据え置かれている[悪魔サタン](ルシファー)とも ―フリーメーソンという団体の秘教主義(正確にはフリーメーソンという団体にあって履践が因習として引き継がれている[動き方]の伝統に関わるところの特質)に相通ずるところで― 「奇怪に」結びついている(結びつくようにさせられている)存在であること、そして、そのことが[極めて悪質なやりよう]に接続しているとのことについてこれ以降、指し示すのに注力する ――その点、ここ[A]の話を終えての続く段から順次段階的に同じくものことが[ブラックホール理論の発展史]とも「奇怪無比なことに」「だが、明示できるところとして」濃厚に結びついていることを示す話をなしていく(※)―― 。
(※ギリシャ神話の冥界の女神ペルセポネが[地獄の番犬ケルベロス]や[ダンテ『地獄篇』における地獄の核たるルシファー]と結びついているとの指し示しがなせるということについては比較的柔軟な向きには少し話を聞いた段階で
「そういう関係性があってもおかしくはないではないか」
と思われることかもしれない、とは思う ――[同じくもの冥界つながりの存在]としての縁起由来からである―― 。
だが、ギリシャの冥界の女神が[ブラックホール理論の発展史]と結びついているとの物言いさえなせてしまうことについてはそういう話に片言にて相対する限り「?」(疑問符)しか出てこないか、とも思う(といった話を無条件になすのならば、普通の人間には[なんだというのか.頭の具合が疑われかねないな]との心証を抱かせることになるであろうと[当たり前のこと]ながら書いておきたいところでもある)。
しかし、反語[だが]に対して「が、」をさらに加えて述べるところとして、そうした読み手に去来しうるありうべき心中の問題をおもんぱかって本稿では同じくものことの論拠を ―きちんとしたやり方でその奇怪なることの指し示しをなそうとの人間はこの世界には絶無ともとれるかたちとなっているのだが― 入念に摘示していく所存である。その旨、ここに言明しておく)
それでは以下、
[冥界の女王ペルセポネ]
がいかようにして[ケルベロス]と関わるかについて、とっかかりとなるところの解説に入る。
さて、額面のみから見れば、ペルセポネとケルベロスはその双方が[冥界に関わる存在である]としか共通項を見出すことはできないとのことにはなる(ペルセポネはギリシャ神話における冥界の女王であり、ケルベロスはギリシャ神話における冥界の番犬である)。
しかし、といったことは(これより取り上げる一致性問題にあって取り上げるに値しないとの)[微々たる皮相的問題]にすぎない。
上のこと、述べたうえで書くが、
古典古代期(ギリシャ・ローマ期;グレコ・ローマン期)にあって「幅広くも」いかなるものが[ペルセポネ質的同等物]と看做されてきたか
とのことが
[ペルセポネとケルベロスの「多重的」質的一致性問題]
に関わってくることとなる。
そちら典拠もすぐに密に挙げることとはなるが、ペルセポネは
[エジプト起源の女神にしてギリシャ・ローマ圏でも部分的崇拝基調が認められたとされるイシス] (古来エジプトでアセトと呼ばれていた女神がギリシャにてイシスIsisと呼称されるようになった女神)
と「極めて密接に」関わっているとされているとのことが講学的に論じられてきた存在であり、実際にそうもしたことが古典それ自体に基づき多重的に指摘できるようになっているとの女神である(これ以降の段にてその指し示しを細かくもなすこととする ――それこそが露骨にして悪質な多重的関係性の中枢に関わっていることであると気づいた、気づいてしまった人間としての同じくものことの指し示しを委曲尽くしてなす―― )。
逸失せずに現代この時代まで残置し、いまなお、欧米知識人によくも知られている古文献らを渉猟し本稿筆者ですら把握するところとなったところとして、そのことには、すなわち、[ペルセポネがイシスとの同等物となっている]とのことについてはひとつに
[エレウシス秘儀](英語呼称ではエレウシニアン・ミステリー Eleusinian Mysteries)
という秘教思潮、および、同秘教思潮を崇拝する、
[エレウシニアン・カルト]
という古代にあって影響力を行使していたとされる集団(秘密結社的集団)にまつわる動向が強くも関わっていると解されるようになっている。
上にて挙げた絵画はポーランドの画家ヘンリク・ジーミラドフスキ( Henryk Siemiradzki )の手によって19世紀後半に描かれた Phryne in Eleusus『エレウシスにてのフリュネ』との画題が付された絵画となる。同画、古代世界にて富裕なること・美貌に恵まれていたとのことの点で有名であったコーティザン(高級娼婦)のフリュネという伝説上の人物がエレウシス秘儀を冒涜すると看做された挙、裸体で海にダイブしたとの挙に出たとの一幕を描いているとのものだが、「問題は、」である。欧州世界にて19世紀の絵画のモチーフにそういう一幕が取り沙汰される程に[エレウシス秘儀]というものが[重き]をもって見られているとの歴史的背景があることである。
さて、[エレウシス秘儀]というのは
[ペルセポネの冥界への拉致(ペルセポネを当初、冥界の女神ではなかったところを冥王ハデスに略取されることになったとの神話的設定の女神である)に続く、ペルソポネ母親のデメテル神によるペルセポネ探索行程をなぞる儀式にしてペルセポネの地下世界から地上への復帰を祝う儀式]
とされるものである。
その[エレウシス秘儀]が ――(知能水準はともかくも)知識水準が低いとの向きにあっては話柄から[陰謀論者らの戯れ言]の類とも「実際とは違う方向にて」響こうかとは危惧・懸念しもするところなのだが――
[フリーメーソンの秘教思潮]
[フリーメーソンの秘儀体系]
と密接に結びついているということは学究系の識者らによって「部分的に」ながら講学的に示唆されるようなところとなり ――(そちら識者物言いについても入念に挙げるとの式にて後述する.たとえば、[紛い物](そこらじゅうにそういうものが空虚な顔をして練り歩いているとの類でもいい)ばかりにしか口を開く権利が与えられていない節すらあると手前などが見ているここ日本「でも」各地に[交流会館]を歴史的に構築してきたフリーメーソンという組織、同組織の背景につき講学的に分析している(虚偽ばかりを並び連ねているとの相応の人間の手になる陰謀論本とは一線を画すやりようにて講学的に分析している)との学者の書物に「意図明示せず」エレウシス秘儀に対する言及が「不十分に」なされていたりする)―― 、そうもしたエレウシス秘儀の今日に伝わる内容および特性について概説すれば、およそ次のようなものとなる。
([エレウシス秘儀]がいかなるものであるとされているのかにつき、(同秘儀にまつわる出典紹介に先立ってのこととし)、下に摘要表記をなすとして)
[エレウシス秘儀は秘教・秘儀と呼ばれる所以(ゆえん)として参入資格がある者のみが参加を許された儀式である ――参加者が限られている秘密の儀礼、それがゆえにの[秘儀]である―― ]
[エレウシス秘儀とは[大地の女神デメテルは自身の娘ペルセポネが冥界の王ハデスに略取されたことを嘆いて彼女を探して彷徨う過程を、そして、ペルセポネが地上に戻るとの過程を模し再現する]とのものであるとされるが、そうもしたエレウシス秘儀のその細かい内容については今日に伝わっていないとされる]
[エレウシス秘儀にての儀式では酩酊作用が伴う薬物が利用されていたと推察されている([キュケオン]という大麦・ハッカ・水を主成分とする飲み物がアヘンを混入するかたちで利用されていたとの説が学者らによって展開されている)]
[エレウシス秘儀については[エジプト神話にあっての著名な筋立て]としての[悪神セトによってオシリス神がばらばらにされて殺された後(セトは棺を用意して、まんまとオシリスをその中に誘い込み、そこでオシリスをばらばらにして殺したと伝わる)、オシリス神の妻たるイシス神がオシリスを求めての探索をなしたとの筋立て]に倣(なら)っての部分が多いと古文献の時点で言及されているとの側面がある]
[(繰り返すが)エレウシス秘儀は ――諸種要素(後述)から―― フリーメーソンの秘教思潮・秘儀体系とのつながりが一部の識者に知られているとのものとなる]
上記のことらについての出典を以下、順次段階的に出典(Source)紹介の部91から出典(Source)紹介の部93と振って挙げることとする。
18世紀末、1790年。フランス革命の発生が目前目睫に控えていたとの往時の欧州にてトーマス・タイラー( Thomas Taylor )という英国の文人によって記され、何度も改訂版が刊行されてきたとのエレウシス秘儀にまつわる古典的名著とされる著作、
Eleusinian and Bacchic Mysteries『エレウシス秘儀およびバッカス秘儀』(1891年刊行版/現行、オンライン上より全文の内容を閲覧できるとの著作)
に付された挿絵(遺物を意識して作成されていると解される挿絵)を上にて抜粋した。
同挿絵には
[プルート(冥王ハデス)とそのプロセペルピナ(女神ペルセポネ)の冥界の主催者夫妻がケルベロスに鎮座しているとのその脇にて蛇の髪を持った三人のフューリーら(復讐の冥界の女神ら/別名エリーニュース)らがはべっている構図]
が具現化を見ている(挿絵に付されての Pluto,Proserpina,and Furiesのキャプションのとおりである)。これよりは同画に描かれる、
[冥界の女王ペルセポネ(ローマ表記:プロセルピナ)]
がどういう存在であるかとのことを入念に指し示していくこととする。
ここ出典(Source)紹介の部91にあっては、
[エレウシス秘儀の基本的特徴(世間一般での解説のなされよう)]
について紹介すべくも皮相的かつ目につくところの媒体よりの引用をなすこととする。
(直下、ウィキペディア[エレウシス]項目よりの引用をなすとして)
デメテルの祭儀はエレウシスの祭儀、またはエレウシスの秘儀と呼ばれ、古典古代時最もよく知られた秘儀のひとつであり、しばしば単に「秘儀」として言及されることもある。エレウシスの秘儀は紀元前1700年頃ミケーネ文明の時代に始まったと言われている。マーティン・P・ニールソンはこの秘儀で「人を現世を越えて神性へと到らせ、業の贖いを保証し、その人を神と成し、その人の不死を確かなものとなす」事を意図されていたと述べている。
その内容を語ることは許されなかったため、断片的な情報のみが伝えられている。参加者の出身地を問わないこと(アリストパネスの断片による)、娘ペルセポネーを探すデーメーテールの放浪およびペルセポネーの黄泉からの帰還の演劇的再現が一連の秘儀の中核をなしていたであろうことが推定されている。
秘儀への参加者には事前に身を清めることが要求され、その秘儀は神の永遠なる浄福を直接見ることといわれた。
キリスト教が広まり、ローマ皇帝テオドシウス1世により多神教的異教の祭儀が禁止されると、エレウシスの祭儀も絶えた。ドイツの哲学者フリードリヒ・シェリングは、その著書の中で、前哲学的思惟の形態としてのエレウシスの秘儀をしばしば論じている。
(引用部はここまでとしておく)
次いで、同文に「極々基本的なところとして」単一記事としての文量が多い英文Wikipedia[ Eleusinian Mysteries ]項目 ――本稿にての当セクション記述時には和文Wikipediaではカヴァーされていない項目―― の記述より「引用として問題なき文量・態様」と判断しての)掻い摘まんでの引用をなすこととする。
(直下、英文Wikipedia[ Eleusinian Mysteries ]項目よりの引用をなすとして)
Mythology of Demeter and Persephone
The Mysteries are related to a myth concerning Demeter, the goddess of agriculture and fertility as recounted in one of the Homeric Hymns (c. 650 BC). According to the hymn, Demeter's daughter Persephone (also referred to as Kore, "maiden") was gathering flowers with friends, when she was seized by Hades, the god of death and the underworld. He took her to his underworld kingdom. Distraught, Demeter searched high and low for her daughter. Because of her distress, and in an effort to coerce Zeus to allow the return of her daughter, she caused a terrible drought in which the people suffered and starved. This would have deprived the gods of sacrifice and worship.
[ . . . ]
Zeus, pressed by the cries of the hungry people and by the other deities who also heard their anguish, forced Hades to return Persephone. However, it was a rule of the Fates that whoever consumed food or drink in the Underworld was doomed to spend eternity there. Before Persephone was released to Hermes, who had been sent to retrieve her, Hades tricked her into eating pomegranate seeds, (six or four according to the telling) which forced her to return to the underworld for some months each year. She was obliged to remain with Hades for six or four months (one month per seed) while staying above ground with her mother for a similar period.
[ . . . ]
Secrets
The outline below is only a capsule summary; much of the concrete information about the Eleusinian Mysteries was never written down. For example, only initiates knew what the kiste, a sacred chest, and the kalathos, a lidded basket, contained. The contents, like so much about the Mysteries, are unknown. However, one researcher writes that this Cista ("kiste") contained a golden mystical serpent, an egg, a phallus, and possibly also seeds sacred to Demeter.
The Church Father Hippolytus, writing in the early 3rd century, discloses that "the Athenians, while initiating people into the Eleusinian rites, likewise display to those who are being admitted to the highest grade at these mysteries, the mighty, and marvellous, and most perfect secret suitable for one initiated into the highest mystic truths: an ear of corn in silence reaped."
Lesser Mysteries
[ . . . ]
Greater Mysteries
[ . . . ]
Entheogenic theories
Numerous scholars have proposed that the power of the Eleusinian Mysteries came from the kykeon's functioning as a psychedelic agent.Use of potions or philtres for magical or religious purposes was relatively common in Greece and the ancient world.
(訳として)
「[デメテルとペルセポネの密儀]
密儀は『ホメロス讃歌』(紀元前650年頃成立)にて言及される神の内の一柱たる農業と豊穣の女神たるデメテルにまつわる神話に関連しているとのものである。讃歌によると、デメテルの娘たるペルセポネ(Kore、[処女]とも言及される存在)が友人らと花々を摘んでいた折に死と地下世界の神たるハデスに捕えられてしまった。ハデスはペルセポネを彼の地下世界の王国へと連れて行った。取り乱し、デメテル神は高きに上って、そして、低きに下ってと彼女の娘を捜し求めた。彼女の嘆きがゆえに、そして、ゼウスに彼女の娘の帰還を許さしめるように圧迫をなすために、彼女デメテルは人々が打撃を被って飢えることになったとの恐るべき干魃を引き起こした。これは神々から神々への犠牲と崇拝を奪うとのことになった。
・・・(中略)・・・
ゼウスは飢えた人々の叫び、そして、苦痛の声を聞いた他の神々に圧力受けるとのかたちにて(冥界の主催者たる)ハデスをしてペルセポネを帰還なさしめた。しかしながら、冥界の飲食物を口に入れたものは誰であれ冥界にて永劫、時を費やすことになる(訳注:日本の伊弉冉(イザナミ)神話に見る黄泉戸喫(ヨモツヘグイ)と通底する神話的設定でもある)というのが運命の神らが定めたルールでもあった。ヘルメス(訳注:伝令としての神格)の元へとペルセポネが解放なされる前にハデスは彼女をして柘榴(ざくろ)の種(伝承によれば六ないし四)を騙して食させしめ、それが年に何ヶ月かはペルセポネをして地下世界に戻らしめることになった。彼女は同じくもの期間、母の元にて上の世界に留まる一方でのこととして、六ヶ月ないし四ヶ月(ざくろの実ひとつに対して一ヶ月)ハデスの元に留まることを強いられることになった。
・・・(中略)・・・
[密儀の内容]
下記の密儀概要は大要にすぎぬとのものである。すなわち、エレウシス秘儀についての具体的情報の大部分は書きとどめられることがなかった(がためにカヴァーできるものではない)。たとえば、秘儀参入者のみが唯一、kisteという聖別された容器(チェスト・蓋付きの容器)、および、kalathosという蓋付きのかごにて何が含まれているのかを知っていた。密儀にあっての中身はそうして大部分知られていない。しかしながら、ある調査者はkisteが黄金の蛇、卵、男根、そして、デメテルに対して聖別された種子が入っていると書いている。[教父]のヒポリタス(訳注:初期キリスト教の主導的知識階級は[教父]と表されており、ここでの[教父] Hippolytus of Romeと呼称される人物はその古代にての作成文書が16世紀、1551年に「再」発見されたとされている人物となる)が3世紀前半にて書き残した書物にて明かしたところでは、「都市アテネの住人はエレシウス密儀位階授受者へと人々を参入なさしめる一方で、そのうえ、密儀にての最上級位階に上がることを許されていた人々のみに[並外れ、驚嘆させるような最も完全なるところの秘密][最も高度な秘儀真実に接するのを許された人々に適したものとしての秘密]を[沈黙でもって刈り取られた穀物の穂]として開示していた」とのことである。
[小密儀(レッサー・ミステリーズ)]
・・・(中略)・・・
[大密儀(グレーター・ミステリーズ)]
・・・(中略)・・・
[幻覚剤使用理論ら]
数多くの学者らが「エレウシス秘儀の影響力は幻覚物質として機能した[キュケオン](訳注:密儀で供される飲料)に由来している」とのこと、提唱している。薬物、魔法がかった媚薬の使用、宗教的目的は総じてギリシャおよび古代世界には共通のものであった。
(訳を付しての引用部はこれまでとする)
(出典(Source)紹介の部91はここまでとする)
たかだか和文・英文のウィキペディア記載内容との基本的なところからの引用をなすとの式でながらエレウシス秘儀につき、
[デメテルのペルセポネを探し求めての彷徨がエレウシス秘儀の元となっている]
[参加者が限られての秘儀が秘儀たる所以としてその委細は今日に至っても謎である]
[秘儀には幻覚物質が用いられていた]
との特性が目に付くところとして言及されていることを紹介した。
次いで、
[エレウシス秘儀については[エジプト神話にあっての著名な筋立て]としての[悪神セトによってオシリス神がばらばらにされて殺された後(セトは棺を用意して、まんまとオシリスをその中に誘い込み、そこでオシリスをばらばらにして殺したと伝わる)、オシリス神の妻たるイシス神がオシリスを求めての探索をなしたとの筋立て]に倣(なら)っての部分が多いと古文献の時点で言及されているとのことがある]
とのことを指し示すこととする。
ここ出典(Source)紹介の部92にあっては、
[エレウシス秘儀については[エジプト神話にあっての著名な筋立て]としての[悪神セトによってオシリス神がばらばらにされて殺された後(セトは棺を用意して、まんまとオシリスをその中に誘い込み、そこでオシリスをばらばらにして殺したと伝わる)、オシリス神の妻たるイシス神がオシリスを求めての探索をなしたとの筋立て]に倣(なら)っての部分が多いと古文献の時点で言及されているとのことがある]
とのことに繋がるところのイシス・オシリス神話の特徴について紹介をなすこととする。
同じくもの点に関してはまずもっては
The Golden Bough In Two Volumes.Vol. I.(本稿でも洪水伝承関連でその著作の内容を引用していたジェイムズ・フレイザー、人類学分野の泰斗として知られる同学究の手になる『金枝篇』第1巻(1894年刊の初期版/日本の民俗学の父とされる柳田國男などもその原著から多くを学んだとされる『金枝篇』にはいくつかのバージョンが存在しており、日本にては岩波書店からはその内の1バージョンの抄訳版(多くを端折っての簡訳版)が出されており、国書刊行会という出版社からはその第三版に対する完訳版が ―現時未完ながらも― 漸次刊行されている格好となっている)
よりの抜粋をなすこととする。
(直下、 The Golden Bough In Two Volumes.Vol. I.(1894)§ 6.Osirisよりの引用をなすとして ―誰でも Project Gutenbergのサイトを通じて取得でき、また、表記のテキスト入力で検索エンジン上でも内容確認できるとの書、1894年版『金枝篇』「オシリス」の節よりの抜粋をなすとして― )
The outline of his myth is as follows. Osiris was the son of the earth-god Qeb (or Seb, as the name is sometimes transliterated). Reigning as a king on earth, he reclaimed the Egyptians from savagery, gave them laws, and taught them to worship the gods. Before his time the Egyptians had been cannibals. But Isis, the sister and wife of Osiris, discovered wheat and barley growing wild, and Osiris introduced the cultivation of these grains amongst his people, who forthwith abandoned cannibalism and took kindly to a corn diet. Afterwards Osiris travelled over the world diffusing the blessings of civilisation wherever he went. But on his return his brother Set (whom the Greeks called Typhon), with seventy-two others, plotted against him, and having inveigled him into a beautifully decorated coffer, they nailed it down on him, soldered it fast with molten lead, and flung it into the Nile. It floated down to the sea. This happened on the 17th day of the month Athyr. Isis put on mourning, and wandered disconsolately up and down seeking the body, till at last she found it at Byblus, on the Syrian coast, whither it had drifted with the waves.
(訳として)
「彼オシリスの神話は次のようなものである。オシリスは大地の神ケブ(あるはセブとなり、その名前はしばしば書き直しを見ている)の息子であった。地の王として統治をなしており、オシリスはエジプトの民を野生状態より更正させ、彼らに法を与え、神を崇拝するよう教導した。オシリスの時代に到る前、エジプトの民は肉食を旨としていた。しかし、イシス、オシリスの妹であり、妻でもあるとの同女神イシスが小麦を発見し、それがほとんど野生では育たなかったところ、オシリスが彼らの統治下にある民にこれら穀物の栽培法を広め、によって肉食によってのみなる文化を捨てさせしめ、そして、心優しく穀物食を摂取するようになさしめた。後、オシリスは彼が赴くこととしたあまねくものところに文明を普及させるべくも世界中を旅をした。しかし、彼の帰還に際して、セト(ギリシャ人にテュポーンと呼ばれる存在)および72名の他の者らはオシリスに対する謀略を巡らし、彼を美しくも装飾した棺に入り込むように唆し、その後、彼らはオシリスをその中に釘で閉じ込め、溶融した鉛で固く棺の封を強化、そのうえでその棺をナイル河に投げ捨てた。棺はそのまま下って海へと流れていった。これはAthyrの月の17日目に起こったことである。イシスは嘆きを身にまといながらオシリス死体を求めて上流・下流をわびしくも彷徨、ビブロス、波にいざなわれてそれ(オシリスの棺)が流れついたとのシリアの岸辺へと遂に到着するまで彷徨を続けていた」
(訳を付しての引用部はここまでとする)
(出典(Source)紹介の部92の表記を続けるとして)
以上の『金枝篇』の記述にあって認められるところ、それは
[セトによってオシリスが殺された後、イシスがオシリスを探し求めての彷徨をなした]
との伝承があるとのことだが、同じくものことは
[ペルセポネが冥界に略取された後、デメテルがペルセポネを探し求めての彷徨をなした]
と関連付けされていると広くも指摘されてきたとのことがある。
上と関わるところとして第一に、である。
[オシリスは殺された後、そして、イシスに救助された後、復活を成し遂げられずに[冥界の統治者]として君臨することとなった存在である]
と知られているとのことがある。それは[よく知られた]とのぐらいに知られているところとなり、同じくもの話がイシス・オシリス神話との関連性をここにて問題視しているデメテル・ペルセポネ神話にも当てはまるところとなっている。
については目立つところの和文ウィキペディア[オシリスとイシスの伝説]項目程度のものに記載されていることを引くだけで十分と判断、そうすることとする。
(直下、和文ウィキペディア[オシリスとイシスの伝説]項目よりの原文抜粋をなすとして)
「オシリスの妻であり妹でもあるイシスは心を痛め、自らの長けた魔術を駆使し、乳母に化けてビブロスの宮殿に潜入した。流れ着いた場所でヒースの木に包まれ、そのまま加工され宮殿の柱となっていた棺を探し当てて見つけた。イシスは世話していた赤子を不死にする為に炎の中にいれ、自身はツバメに変身して柱の周りを飛び回った。宮殿に住む赤子の母親である王妃がこの様子を見て驚き、イシスは元の姿に戻って事情を明かして納得してもらい、柱を回収して秘密の場所に隠した。だが、それを知ったセトは執念で棺を探し回り、木棺の中の遺体を14の部分に切断してしまう。イシスは再び救出に赴き、パピルスの舟で遺体の破片を探し出し、オクシリンコスで魚に飲み込まれた男根を除く繋ぎ合わせた身体を強い魔力で復活させたが、不完全な体であった為現世には留まれなかった。そうしてオシリスは冥界の王として蘇る」
(引用部はここまでとする)
英文Wikipedia[Hanufer]項目 ([フネフェル]項目:エジプト第19王朝時代に存命していたと目される書記官となり、よく知られた Papyrus of Hunefer[フネフェルのパピルス]の[今日伝わる『死者の書』のよく知られたバージョン]が彼に由来するとされるところの人物フネフェルにまつわる項目) にその写真が掲載されている著名な『死者の書(フネフェル奉献版)』 ――死後、どのような審判・浄土行きのプロセスを経るかについて記した古代エジプトにての巻物―― に見る冥界の主催者オシリス神の似姿を挙げておく。
他面、イシス・オシリス神話との関連性をここで問題視しているデメテル・ペルセポネ神話にあっては
[ペルセポネはハデスに略取された後、そして、デメテルに救助された後、完全に現世に復活できずに[冥界の統治者]として君臨することになった存在である]
と知られているとのことがある(:出典(Source)紹介の部91と振っての段にて英文ウィキペディア[ Eleusinian Mysteries ]項目にての Mythology of Demeter and Persephoneの節よりの抜粋をなしたとの通りのこと ―― However, it was a rule of the Fates that whoever consumed food or drink in the Underworld was doomed to spend eternity there. Before Persephone was released to Hermes, who had been sent to retrieve her, Hades tricked her into eating pomegranate seeds, (six or four according to the telling) which forced her to return to the underworld for some months each year. She was obliged to remain with Hades for six or four months (one month per seed) while staying above ground with her mother for a similar period.
(補ってもの訳として)しかしながら、冥界の飲食物を口に入れたものは誰であれそこにて永劫、時を費やすことになる(訳注:日本の伊弉冉(イザナミ)神話に見る黄泉戸喫(ヨモツヘグイ)と通底する神話的設定でもある)というのが運命の神らが定めたルールでもあった。ヘルメス(訳注:伝令としての神格)の元へとペルセポネが解放なされる前にハデスは彼女をして柘榴(ざくろ)の種(伝承によれば六ないし四)を騙して食させしめ、それが年に何ヶ月かはペルセポネをして地下世界に戻らしめることになった。彼女は同じくもの期間、母の元にて上の世界に留まる一方でのこととして、六ヶ月ないし四ヶ月(実ひとつに対して一ヶ月)ハデスの元に(冥界の王の妃、冥界の女王として)留まることを強いられることになった]との通りのこと―― がよく知られている)。
(出典(Source)紹介の部92はここまでとする)
上にて紹介なした経緯に見るように
[救助をなそうと心を千々にも彷徨った者の助力で救助された後、完全復活できずに[冥界の統治者]として君臨することになった]
との類似性が[ペルセポネ]と[オシリス]という両者にはある(がために[デメテル彷徨]と[イシス彷徨]は結びつけてとらえられるだけの素地があり、実際にそうなっている(その典拠は続いて示す))。
上は The Abduction of Proserpina[ペルセポネの略奪]との題の17世紀作成彫刻(製作年次1621-1622)となる(Wikipediaにて掲載の著作権放棄意思明示がなされたうえでの写真)。
同彫刻の脇にては同じくものWikipedia項目に同様に写真掲載されているところの、[三面のケルベロス]が精巧に彫り込まれている。
彫刻作品[ジ・アブダクション・オブ・プロセピナ]を作成したベルニーニは[巨匠中の巨匠]とされる後期ルネサンス期の万能人 ――ローマ・カトリックの総本山たるサン・ピエトロ大聖堂の面前の広場(本稿にての先の段にても取り上げているところの鍵状の構造を呈するサン・ピエトロ大聖堂前広場)をデザインしたのも同ベルニーニである―― となり、そちらベルニーニの手になる上掲作品は筋骨隆々とした冥界の王ハデスがまるで生きでもしているかのように極めて写実的なるありようでペルセポネをひっさらっていくとのその構図が多くの画家らに踏襲されているとのことが指摘されるし実際にその類例は目に付くところとして多々あるとの按配の傑作視されている一品なのだが ――現行、和文ウィキペディア[ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ]項目にて(引用するところとして)「プロセルピナの略奪」(1622、ローマ、国立ボルゲーゼ美術館)圧倒的な迫力と躍動感に満ちた2つの肉体。冥界の王プルートが一目ぼれした女神の娘プロセルピナを連れ去ろうとする、ギリシャ神話の一場面である。逃げるプロセルピナを手に入れようと、力づくでつかみかかるプルート、その指はプロセルピナの柔らかな肉体に深く食い込んでいる。とても石でできているとは思えない肉体のリアリティ。それは彫刻史を塗り替える革新的な作品であった
(引用部はここまでとする)と記されているような著名作品としての特質が伴っているものなのだが―― 、 ここで問題視しているのは
[芸術愛好家の間にあっては「超」が付くほどに有名な16世紀のベルニーニ代表作にあって彫り込まれている女神ペルセポネの略取]
の筋立てが(芸術に対する嗜好性があろうと無かろうと)今日に生きる我々の今後に極めて密接に関わるようになっている、そうもした[指し示し]が具体的典拠に依拠してなせるようになっている(「なってしまっている」)とのことである。