ダンテ『地獄篇』とミルトン『失楽園』に見る(「今日的観点で見た場合の」)ブラックホール近似物に関して何が問題になるのかについて ――『ギルガメシュ叙事詩』を引き合いにして純・記号論的に述べられもすること[3]
直前頁後半部にあっては次のこと、申し述べていた。
(直下、出典としての委細となる記述をすべて直前頁に譲っての振り返り表記をなすとして)
ジョン・ミルトンの『失楽園』の特定部パート ――罪と死が人間に襲いかかることになったとのプロセスを描いての部―― は、
[洪水伝承との関連性「も」が観念されるとの(トロイア界隈通路構築への)言及をなしているとの側面] (すなわち、[ボスポラス海峡のゼロからの構築とワンセットの黒海洪水伝承・黒海洪水仮説の舞台たるトロイア近傍にまつわるところでボスポラス・ダーダネルス近辺[通過][通路構築]に対する多重的言及をなしているとの側面]/[トロイア攻囲勢たるギリシャ勢の過半が洪水に飲まれたとの(『トロイア戦記』に見る)末路をミクロ・スケールのありようとして呈しているとの(ホメロス伝承の中の)[オデュッセウス一行の渦潮の怪物カリュブディスとの遭遇の部]に対する言及をなしている側面])
[蛇による不死の争奪のエピソードを描いているとの側面]
との観点で『ギルガメシュ叙事詩』(の洪水伝説を収めた11番目の碑文)に特有のストーリーに見る、
[神の粛正を生き残った男(ウトナピシュテム;洪水を引き起こしもし、人間の不死化を厭いもした神の一柱の反対があったものの不死化された存在)の洪水伝承にまつわるエピソードとしての側面]
[蛇による不死の争奪のエピソードを描いているとの側面]
と ―そも、時期的に類似の要素の参照・被参照の関係が想起されるところではないとの[奇怪なかたち]でながら― 接合性が「観念される」ところのものとなっている。 そう、聖書『創世記』、[知恵の具備と不死化の両立を厭(いと)うた神によるアダムとイブのエデンの園からの追放]や[ノアの方舟と人類に対する神の粛正]が描かれているとの聖書『創世記』の内容に通ずるところで接合性が「観念される」ところである(:ここにては『上にあっての『失楽園』にあっての洪水伝承にまつわる側面というものに穿ちすぎな風が感じられなくもない』と見られるようなところがいまだ払拭されていないとの観点から[「観念される」ところである]との言いまわしを用いているわけだが、そちら[「観念される」ところである]との言いまわしが[ヘラクレス第11功業に見る黄金の林檎関連のエピソードとエデンの園での誘惑との多重的接合性]および[同じくものヘラクレス第11功業とギルガメシュ伝承の多重的接合性]の指し示しでもってそれ([「観念される」ところである])では済まされないとのもの、[関係性の環の密なることから恣意の賜物であろうと「見ざるをえない」]とのものたることを示さんというのが本稿の後の段の流れともなる ――ここでは「前段階として」[「観念される」ところである]との表現を用いているにすぎない―― )。
筆者の同じくもの申しようについて[奇怪性]を完全に否定せんとする、完全に[的外れである]と理知的・理性的に、理の白刃にて一刀の下に叩き伏せんとする向きは反対論拠、そう、たとえば、「全てはミルトンの人間レベルの知識の幅の問題で済まされる」といった論拠を呈示するうえで
[隠れた[動因]]
の介在を顧慮しなければならないとのことになるだろう([動因]との語については辞書に載せられているように[ある物事を「直接的に」引き起こすもの]との意味合いで用いている ――といった[隠れた[動因]]の介在を想起せずに「偶然であろう」と言下に否定するのは理知的・理性的やりようではないうえ、筆者の方より追加の具体的論拠が呈示されるとき(事実これよりそうする)にあってそうしたやりようをとることは一層もって愚人・狂人の挙の如くものにすぎないとのことになるとのこと、強調しておきたい―― )。
そちら、議論の帰趨を決する、[ただの偶然である]といった論法をごり押しするようなやりよう(完全にではなく、不完全なる反駁にしかならぬとのやりよう)などなす必要もなかろうとのかたちで決するとの
[隠れた[動因]]
というものは筆者の指摘のありよう・やりようを「不適切」として完全に斥けたい者にとって摘示が必要であろうとのものであるのと同時に、また、筆者サイドよりも別のかたちで摘示する必要があると見ているものである(筆者としても自身の指摘に[偶然であろう]との言い分で逃げを打たれる余地があるのは望ましくはないと考えているのでそうした論理の成立を許さぬだけの[動因]の呈示が必要と判じている)のだが、そちら大別すると次のようなところとなるものである。
[[未発見の古典]あるいは[発見されているも本稿筆者が識見不足より言及しそこねている古典]に対するミルトンの把握があった] (:筆者の指摘を的外れとして斥けたい向きが材料呈示すべきであろうところの動因)
[ミルトンの伝承理解「以外」の他のことが(関係性の環を描かせしめるとの格好で)不可解に作用していると指し示せるだけの根拠がある] (:筆者の方が問題ありようについてなんら言い逃れを許さぬ式での訴求をなすために呈示する必要があると判じているところの動因)
につき、後者、[ミルトンの伝承理解以外の他のことが作用していると述べるだけの根拠]としての[隠れた[動因]](ここまで言及なしていなかった[物事を直接的に引き起こしている力学]の片鱗を示す材料)が存在しているとのことの摘示でもって
[尋常一様ならざる側面がそこにある]
とのことを指し示すことに本稿ではこれより注力する。
さて、これよりはまずもって[整理]と[注意喚起]のための部を設けておきたい。そう、
[[ミルトン『失楽園』]と[同『失楽園』に数千年単位で先行する『ギルガメシュ叙事詩』(一端、歴史の闇に埋もれて「再」発見された古典)]との間に記号論的類似性が ――参照・被参照の関係などありようもないのに、そして、他に媒介となる要素(つなぎとなる別「類似」古典)などなんら特定できるようなことではないようになっているにも関わらず―― 成立している]
とのことがあることにつき、それが
「単なる偶然」
では済まされないことを明瞭に示すものである[論拠 ―[恣意]の介在を示す[隠れた[動因]]としてこれより摘示なすと申し述べたもの― ]を挙げることとするその前に「まずは」ここまでの本稿の内容(本段に関わるところの内容)の要約をなしておく、[整理]と[注意喚起]かたがたなしておくための部を設けておきたい。
以上、申し述べたうえで
[英国17世紀の文豪ジョン・ミルトンの『失楽園』という作品 ――欧米圏キリスト教文学にあっての重要作品と位置付けられている古典―― に関して何を問題視してきたのか、整理と注意喚起のための要約表記]
を最初になす(そのうえで、次いで、ミルトン古典内容を問題視するに至ったそもそもの背景が何なのかについての振り返り表記をもなしていく)。
それでは以降、振り返りの部に入る。
ミルトン『失楽園』では作品主題たる[エデンの誘惑と人間の堕落]がまさに完遂されんとしているところにて
[叛逆天使の長(ルシファー)変じてのサタンが[アビス]を横断して[地獄門]から[人類の祖を禁断の果実で籠絡させることになったエデン]を結びつけるとのかたちで開通させたとの[[罪]と[死]の通用路]]
が登場を見ているわけだが、そちらが
[ボスポラス海峡にての通路構築]
に仮託され、と同時に、
[オデュッセウス(木製の馬の計略でトロイアに引導を渡した武将)が[渦巻きの怪物]カリュブデスに苦しめられた航海の難所の突破]
に仮託されているとのことがある。
また、同じくもの通用路構築プロセスにあって[罪]と[死](サタンの擬人化された妻子としての[罪]と[死])が盤石なる橋を架けようとしたとの挙が描かれ、その挙が
[古代ペルシャ王クセルクセスが(ギリシャの自由を束縛しようとして)ヘレスポント海峡 ――トロイア創建者ダルダネスと名前・由来を一にしているボスポラス海峡南方のダーダネルス海峡―― に突破しようとしたこと]
に通ずると殊更に表されているとのこともある(:その点については本稿出典(Source)紹介の部55(2)にてオンライン上よりも確認できるとのミルトンの Paradise Lost近代刊行版該当部位よりの原文引用をなし、かつまた、同原著引用部に対応するところの邦訳版表記よりの引用(国内で流通している岩波文庫版『失楽園』記載内容よりの引用)をもなしている)。
以上のような描かれ方をしているミルトン『失楽園』にあっての[エデンの園にての誘惑]と[[罪]と[死]のための通用路構築]を巡るパートが
[[トロイア崩壊プロセス] (そしてトロイアと結びつく[(黒海)洪水伝承])]
と接合していると指摘できもする。 以下の理由からである。
第一。地理上の近似性。[ミルトン『失楽園』に見る死と罪の通用路の構築ポイント]たる[ボスポラス海峡]および[ヘレスポントス海峡:ダーダネルス海峡]は[トロイア近傍](ボスポラス海峡)および[歴史上のトロイア比定地そのもの](ダーダネルス海峡)となっている(:出典(Source)紹介の部56から出典(Source)紹介の部56(2)を包摂する部位を参照のこと ――ヘレスポントス海峡ことダーダネルス海峡はダルダニア、トロイアの始祖ダルダニアと名前・由来を一にする海峡の別名となっており、そも、トロイアそのものと濃厚につながる場であることが知られている―― )。
第二。意味上の近似性。[死と罪の通用路の構築ポイント]は[オデュッセウスが[渦巻きの怪物]カリュブデスに苦しめられた航海の難所]にもミルトン『失楽園』作中にて仮託されているとのことがあるのだが、オデュッセウスとはトロイア戦争に木製の馬の計略で引導を渡した武将となり、同オデュッセウスに関しては[トロイアからギリシャへの帰路]にて大渦のカリュブディスに遭遇していると伝わっている(その故事をミルトン『失楽園』は引き合いに出している)、それゆえ、(上記位置の問題に加えて)、トロイア崩壊のエピソードのことがよりもって濃厚に想起させられるとのことがある(:本稿にての出典(Source)紹介の部44および出典(Source)紹介の部44-2を参照のこと)。
第三。今日まで伝存を見ていた大洪水発生「伝承」および近年呈示された大洪水「仮説」を介しての関係性のこともが問題になる。トロイア創建の地はトロイア創建者ダルダネスが大洪水より逃げて都市を構築したとのかたちで[洪水伝承]と結びついているとのことがあり(出典(Source)紹介の部58から出典(Source)紹介の部58(3)を参照のこと)、ミルトンは[[罪]と[死]が用いる橋]と結びつけてそちら洪水伝承と結びつくダルダネスの脱出ポイント、[ダーダネルス海峡;ヘレスポントス](トロイア創建の地)を引き合いに出している(ペルシャ王クセルクセスが侵略のための軍隊を進軍させるためにダーダネルス海峡に船橋を構築したこと「も」比喩として用いながら、である)。
他面、[トロイアそのものの位置]([ダーダネルス海峡近傍])ではないというのが一般的理解となるのであるも、トロイア近傍の[ボスポラス海峡]は近年(1996年)より呈示された[黒海洪水仮説]という科学仮説にて[ノアの洪水やギルガメシュ叙事詩にみる洪水伝承の元となった古代の大洪水、黒海の大規模氾濫にて構築された海峡である]と地理学的論拠に基づき主張されており(出典(Source)紹介の部57を参照のこと)、ミルトンはそちら[ボスポラス海峡](を貫く道筋構築)のことも[アビス横断に際しての突貫プロセス]として(ダーダネルス海峡へのそれとは別に)[人類の悲劇に向けての悪魔らの通路構築の筋立て]の中で引き合いに出している (:さらに述べれば、近年呈示された黒海洪水[仮説]とは別に黒海洪水[伝承]とでも形容すべき伝承が伝存を見ており、近代にあって英国の知識人トマス・ハクスレーなどに[ほぼ同文のこと]が往時(近代)の観点で主張されていたとのそちら伝承にあってはトロイア創建と関わるところで[ボスポラス・ダーダネルス海峡の「両」海峡を生み出した大激流]のことが言及されており、その絡みで[[ボスポラス海峡にての貫通プロセス][ダーダネルス海峡の突破プロセス]へと[深淵(アビス)領域の突破]が仮託されているとのミルトン『失楽園』粗筋]のことが想起されるとのこともがある ――先立っての出典(Source)紹介の部58(4)にて James Frazerの Folk-lore in the Old Testament: Studies in Comparative Religion, Legend
and Lawよりの原文引用をなしながら指摘していることである―― )。
また、(第三の理由の表記を続けるとして)トロイアはその創建が(創立者ダルダノス属性との兼ね合いで)洪水と関わる地であるとされている一方で[トロイア崩落]もまた大洪水と結びついている。トロイアに関してはオデュッセウスの木製の馬の計略によって住民皆殺しにあった後、主を失った都市として攻城戦に参加していた包囲側のギリシャ勢諸共、洪水によって滅亡を見た都市であるとも伝わっていることがある(:Posthomericaこと『トロイア戦記』に認められる記述として本稿にての出典(Source)紹介の部44-3および出典(Source)紹介の部44-4にあって原典引用をなしているところである ――ホメロス以外の文献(『トロイア戦記』)を介して[攻囲戦に参加してのギリシャ勢は戦後、渦を巻く海水にほぼ全員呑まれた]と伝わっているとのことがある。さらには同『トロイア戦記』ではそうしたギリシャ方の末路が[古のデウカリオンの洪水伝承]のようなさまを呈していたことに対する言及もなされている―― )。 そして、そちら異伝でのトロイアの消滅と運命を共にしたギリシャ勢の末期のありよう、地上および船上で洪水・渦巻きに呑まれての末期のありようをミクロ・スケールで体現したようなことがトロイア戦争後、艱難辛苦の船旅を強いられたとのオデュッセウスら一行(木製の馬でトロイア戦争に決着をつけた武将とその配下の一行)の渦潮の怪物カリュブディスの領域 ――すなわち、ミルトンが失楽園にてボスポラス・ダーダネルスとあわせて引き合いに出しているとの領域―― での座礁・オデュッセウス以外の船旅の同道者ら全員溺死であったとも受け取れるところ「とも」なっている(本稿にての出典(Source)紹介の部44-2を参照。尚、[オデュッセウスら一行が艱難辛苦の船旅を強いられた]のはギリシャへの帰路にて海神ポセイドンの息子のキュクロプスの目を潰したこと、そして、そうした中で[オデュッセウスら一行が渦巻きの怪物が荒れ狂う航海の難所で破滅を見た]のは太陽神の牛を逗留地にて勝手に食したがゆえに神の怒りを買ったからであると描写されており、木製の馬の計略で主を失ったトロイア城塞の洪水による最期、及び、トロイアからギリシャの故地へ向けて帰還しようとしていたギリシャ勢の洪水・渦巻きの類による潰滅の描写などはホメロス古典それ自体では見られないのだが(描写はホメロスの後に成立した『トロイア戦記』にみとめられるところである)、その点については置く)。
以上のことら ――直上再掲しての第一から第三の理由―― からミルトン『失楽園』描写は(トロイアに通ずるところで)[[トロイア崩壊プロセス](そしてトロイアと結びつく[(黒海)洪水伝承])]のことを想起させるもの「とも」なる(:疑わしきにおかれては本稿にての出典(Source)紹介の部58(2)から出典(Source)紹介の部58(3)を包摂する部位、トロイアを創建したダルダネスと洪水伝承の関係について扱ったジェイムズ・フレイザーの洪水伝承蒐集論稿たる Folk-lore in the Old Testament: Studies in Comparative Religion, Legend and Law(及びその抄訳をなしての国内流通訳書)よりの引用部なども参照されたい ――ミルトン『失楽園』は命令に服しなかった人間に神がエデンで神罰を与えるとの話でもあるのだが、そのことが描かれる「同じくも」の旧約聖書『創世記』ではミルトンによってモチーフとされた失楽園(楽園喪失)の後に[アダムとイヴの「子孫」]らが神罰を食らうことになり、[ノアの洪水]が起こると描写される。対して、トロイア攻囲戦後の洪水も(一神教の神ではなく多神教の神々の)神罰の賜物なぞと描写されている(トロイア戦記)。そこより洪水伝承との絡みでは[神罰]と形容される側面の共有も観念されるところではある―― )。
上の第三の点に関わるところとして、仮にもし、ミルトン『失楽園』が(ジェイムズ・フレイザー著作などに見る)黒海洪水伝承に「確信犯として」隠喩的やりようにて言及したものであると「仮定」したとしても(そのような仮定も「人間レベルの恣意の問題として」可能である、というのも、ミルトンの時代に[逍遙学派ストラトンの伝による黒海洪水伝承が伝わり、ミルトンが(視覚を失っていたとされる身ながらも聴覚を介して)直に耳聞目賭(じぶんもくと)し、似たようなことを反映させたと無理矢理考えることはできるにはできる)、
(洪水伝承との一致性を問題視するとの中で)
[ミルトン『失楽園』は[蛇による不死の剥奪][洪水伝承との関係性]との点で(ミルトンが参照できたはずがない)『ギルガメシュ叙事詩』の内容とも奇怪に結びつくものへと化ける]
とのことになる(本稿のつい先だっての段で[奇怪に結びつくものとなる]との理由を詳説してきたところでもある)。
とにかくもの問題は、ここまでの段階からして
[『失楽園』という作品にあっての[[罪]と[死]の通用路]にまつわる記述箇所]
にて
[トロイアとの結びつき]
が強くも想起される格好となっていることに相違はないと述べられることである(:古のトロイアと位置的に結びつけられているポイント(トロイア創立者ダルダニアに由来するダーダネルス海峡ことヘレスポントス海峡界隈)を引き合いに出し、あわせて、同じくもの一連の段にてトロイア崩壊をもたらした英雄オデュッセウスのトロイア陥落後の難行のことを引き合いに出しているのであるから、そちらについては ――洪水伝承との結びつきのように「他に」問題となりうることを論じなければ[うがち過ぎになる]ようなところとは異なり―― 「飛躍はない」と言えるところであろう)。
以上のこと、指摘なしたうえで書くが、本稿の先の段では
[[トロイア崩壊の原因たる黄金の林檎] ←→ (同一視されるに足りる要素らが存在している) ←→ [(ミルトン『失楽園』でサタンが人間に対する死と罪の通用門を構築するための手段となった)エデンの園にて用いられた誘惑の果実]]
との関係性(にまつわる見立て)が成り立ちもし、そうした[黄金の林檎]と[エデンの園の誘惑の果実]との関係性を傍証・裏書きするが如き識者視点が歴年呈されてきたとのこともまた[「争いの余地のない」事実]となっていることを指し示してもおり(本稿にての出典(Source)紹介の部51を包摂する部位を参照のこと)、また、と同時に、
[[トロイア崩壊の原因たる黄金の林檎「の園」] ←→ (同一視する視点が存在している) ←→ [洪水で滅亡したとのアトランティス]]
との関係性もが「争いの余地のない」事実の問題として存在していることも指摘している(本稿にての出典(Source)紹介の部40から出典(Source)紹介の部45を包摂する部位を参照のこと ――(ここでは[黄金の林檎の園と海中に没したと伝わるアトランティスを関連づける]との特定の見解が長らく存在しているとのことまでは事実であることを問題視しているのであり、その見解自体の適切性自体を問題視しているのではない)―― )。
に関しては以下の部を参照されたい。
整理のための話の中にあって重畳的に入れ込んでの復習として
長大なる本稿の内容を把握しきれていないとの向きもあろうかもしれないので、(くどいこと承知のうえで)再言及しもするが、属人的主観など問題になるところでもなく、指し示しも容易なるところとして、
[[黄金の林檎]と[エデンの誘惑の果実]の間]
には次のような関係性が成立しているとのことを本稿の先立つ段にて入念に入念に摘示してきたとの経緯がある。
([黄金の林檎を巡る「パリスの審判」]と[林檎ともされる禁断の果実を巡る「エデンでの誘惑のプロセス」]を主として念頭に置いての[黄金の林檎]と[エデンの果実]の関係性として)
1.[黄金の林檎にまつわる誘惑]および[エデンの園にての誘惑]の双方ともに[女という性を用いての誘惑]が主軸をなしているとのことがある(一方はヘレン、もう一方はイーヴという女という性を用いての誘惑がなされている⇒同じくものこと、トロイアありようにまつわる古典上の典拠は出典(Source)紹介の部39にて紹介している)。
2.[黄金の林檎にまつわる誘惑]および[エデンの園にての誘惑]の双方ともに[誘惑が破滅的事態をもたらした]との結末がつきまっているとのことがある(片方が[フォール・オブ・トロイア;トロイア陥落]、もう片方が[フォール・オブ・マン;人類の堕落・失楽園]との結末に通じている⇒同じくものこと、トロイアありようにまつわる伝承上の典拠は出典(Source)紹介の部39にて紹介している)。
3.[黄金の林檎にまつわる誘惑]および[エデンの園にての誘惑]の双方ともに誘惑にてその授受が争われたのは[林檎]および[林檎と歴史的に同一視されてきたもの]となっているとのことがある(聖書にては[エデンの禁断の果実]ことフォゥビドゥン・フルーツが[林檎]であるとの明示的表記がみとめられないわけであるが、それが歴史的ありようとして林檎と看做されてきたとのことがあり、本稿ではその点についても解説している ―出典(Source)紹介の部50を参照されたい― )。
4.[黄金の林檎の果樹園]は百頭竜ラドンに守られているとされる。そして、ギリシャ・ローマ時代における竜とは[巨大な蛇]のようなものであるとされる(出典(Source)紹介の部50の後に続けての部で典拠紹介のこと)。他面、[エデンの園の誘惑]は蛇によってなされたと伝わるものである。従って、[黄金の林檎]および[エデンの園の禁断の果実]の双方ともどもに[(蛇たる)爬虫類とのつながり]があいが見てとれるとのことになる。
5.[黄金の林檎にまつわる誘惑]および[エデンの園にての誘惑]の双方ともにあって[金星の体現化存在]が誘惑者となっているとのことがある(片方は金星の体現存在たる女神アフロディテを誘惑者としており、もう片方では金星(明けの明星)の体現存在たるルシファーことエデンの蛇と同一視されるサタンを誘惑者としている ―出典(Source)紹介の部48および出典(Source)紹介の部49― )。また、誘惑者が金星と結びつくだけではなく、黄金の林檎というのはそれが実る果樹園からして[金星]と親和性が高い存在となっているとのことがある。すなわち、黄金の林檎を果樹園で管掌するとされるヘスペリデスらが金星こと[宵の明星]と非常に近しい存在であるとのことがある(ヘスペリデスHesperidesという黄金の林檎の管掌者らは[金星=宵の明星]と同義のローマ名を持つHesperusを父親とするとも言われ、その構成単位ないし母親をHesperisとするとも言われる存在とのことになり、Hesperidesという[Hesper]との語句と結びつく黄金の林檎の管掌者らがいかに日没にて輝く金星と結びつくか推し量れもするとのことがある ―出典(Source)紹介の部49などを参照のこと― )。
6.[黄金の林檎の園]および[エデンの園]の双方は「互いに関係があるもの」として欧州人に「歴史的に」隠喩的・明示的な式で結びつけられてきたものらとなる。隠喩的な式とのことで言えば、ルネサンス期画家のルーカス・クラナッハ・ジ・エルダーの絵画に両者関係性を示唆するが如きものが存在しているとのことがある(その[具体例]を本稿の先の段、出典(Source)紹介の部51で挙げている)。他面、明示的な式で関係づける式とのことで言えば、近代知識人らの著作にあって[[神に不死を約束するネクター]と結びつく黄金の林檎の園]と[[不死と知恵の果実が実るエデンの園]とを結びつける表記がなされている(そちらも原文引用を出典(Source)紹介の部51でなしている)。
以上、1.から6.とナンバリングしての関係性に加えもして、
[[伝説上のアトランティス←→黄金の林檎の園][アメリカ←→伝説上のアトランティス]との視点がそれぞれ別個に欧州識者にて呈されてきたこと](出典(Source)紹介の部41および出典(Source)紹介の部52を参照のこと)
を前提に置いての[黄金の林檎とエデンの果実の関係性]として次のこともが挙げられる。
7.アトランティスと定置されもしてきた(したがって黄金の林檎の園との接合性も観念される)とのアメリカ大陸にて崇められてきた[ケツァルコアトル]という存在と[エデンの誘惑の蛇]の間には次のような側面での多重的類似性が見てとれるようになっている。
・[双方とも[蛇]としての存在となっている ――[人語を解するエデンの誘惑の蛇]と[羽毛の生えた蛇としてのケツァルコアトル]とのことで両者とも蛇である―― ]
・[双方ともある種の[文明の促進者]とでもいうべき存在となっている ――[ケツァルコアトルにあっての神話に見る文化的英雄としての描写]と[エデンの知恵の樹の実による「裸体を恥じるような」知恵と文明の向上の接受]との観点で接合性が観念できる―― ]
・[双方とも[金星]と結びつく存在ともなる ――[エデンの園の蛇]の場合は明けの明星の体現存在としてのルシファーと見た場合に[金星]の体現存在となる。[ケツァルコアトル]は金星の体現神格として神話が語り継いでいる存在となる―― ]
・[双方とも信ずるものを裏切り、破滅的結果をもたらした存在となっている ――[エデンの蛇]にあっては旧約聖書にあっての『創世記』の内容および新約聖書の『黙示録』の内容が背信・裏切りの所在を示している。他面、[ケツァルコアトル]については(それが征服者のスペイン・サイドにいかようなる脚色がなされていようと)[一の葦の年(1519年)にてのケツァルコアトル帰還伝承]が[コンキスタドレス(スペイン征服者ら)征服活動]を容易ならしめ、それに付随しての土地収奪と疫病の流布による人口の激減が具現化を見ているとのことがある(※)―― ]
(※1:より幅広くも見れば、[ケツァルコアトルの信徒らに破滅を進呈した]のが[キリスト教徒](たるスペインの征服者ら)となっていること、[サタンの薬籠中になった会衆に(新約聖書の黙示録で描写されるところとして)打ち勝った]のが[キリスト教徒]となっていること「にも」相似形を見出せるようになっている)
(※2:[スペインがアステカ文明圏に破滅的改変を強いた]なかで疫病 ――新大陸の人間が免疫を持っていなかった旧大陸(欧州)由来の天然痘―― の猖獗(しょうけつ)が戦乱と共に現地人を容赦なく殺していったとされる。対して、聖書黙示録 ――[古き蛇にして赤い竜としてのサタン][偽預言者][偽りの獣]がその会衆を破滅に誘(いざな)うとの記述がなされている聖書の末尾におさめられている文書たる黙示録―― では[黙示録の四騎士(なる存在)が究極的破滅(堕地獄)に至る前段階にて人間に災厄をばらまく]との記述も認められ、[戦乱]と[疫病]との伝でのアナロジー(一致性)の問題もアメリカ大陸の出来事と『黙示録』の間にはみとめられるとのことがある)
以上の多重的類似性 ――出典(Source)紹介の部53(2)から出典(Source)紹介の部54(4)にて典拠をひたすらに細かくも示してきたところの相関性―― は([アメリカ⇔アトランティス⇔黄金の林檎の園と定置されもする伝説上の存在]との関係性から)[黄金の林檎の園と比定されてきた場にて崇められてきた「裏切り・背信の」蛇]と[エデンの園の「裏切り・背信の」誘惑の蛇]の間の多重的類似性の問題にも記号論的に変換できるようになっている(黄金の林檎とエデンの禁断の果実はそうした伝「でも」結びつくことになる)。
ここまでにて1.から7.と振って振り返りもしてきたことから、ミルトン『失楽園』につき、
[できすぎている]
ととらえられるのは、
[[ミルトン『失楽園』に見る、禁断の果実を用いてのエデンでの誘惑とワンセットになった、[サタンが開通させた[罪]と[死]のための道]] ←→ [黄金の林檎で滅ぶことになった[トロイア]との兼ね合い「でも」結びつきが観念されると先述なしたところの道] ←→ [(「どういうわけなのか、」の問題としてのそういう側面が現出しているものとしての)今日的に見たブラックホールと類似するもの ―「時間」と「空間」が意味をなさなくなる底無しの暗黒領域としてのアビス― を描写しているパートに関わるところの道]]
との関係性もが成立しているとのことがあることであり(異質な話であるからこそ論証に注力しているとの同じくものことについて詳しくは本稿にての出典(Source)紹介の部55から出典(Source)紹介の部55(3)を包摂する箇所、解説文量にして数万余字を割いての部位を参照されたい)、また、と同時に、そちらミルトン『失楽園』を介しもして「も」
[[今日、ブラックホールを生成するとの可能性が取り沙汰されているLHC実験] ←→ [トロイア関連の事物([黄金の林檎]関連の事物)をも命名規則として使用している実験]]
との関係性が成立していると述べられてしまうようになっているとのことである([殺されることがほぼ確定しているような状況]でも現実を見たがらないような人間は『まさか冗談であろう?』などと考えるかもしれない事実関係の「あまりにもよくできた」重なり度合いを示す話ともなるが、残念ながら、同じくもの話、すべて[客観的に摘示可能な事実関係]に依拠してのものとなる(※))。
(※LHC実験に関しては極微領域にテラエレクトロンボルト単位のエネルギーを集中させるとの状況にてブラックホールの類を生成する可能性がここ十数年で問題視されるようになり、そちら含んだうえで「科学の発展に資する望ましき極微ブラックホール群の観測がなされる可能性がある」などと関係者らに肯定的に主張されるにも至っている(本稿の冒頭部より、すなわち、出典(Source)紹介の部1から出典(Source)紹介の部3を包摂する部で具体的典拠にのみ基づいての詳述詳説を講じていることとなる)。
そうしたLHC実験に関しては ――本稿にての出典(Source)紹介の部35から出典(Source)紹介の部36(3)を包摂するパート、出典(Source)紹介の部46を包摂するパートにて解説しているように―― [事実]の問題として、
[(LHC実験では)ミルトン『失楽園』の問題視しているパートにても登場を見ている渦潮の怪物カリュブディス ――トロイアに木製の馬の奸計で引導を渡すことになったオデュッセウスらをトロイアからの帰路、諸共、海の藻屑と化さしめんとした渦潮の怪物カリュブディス―― の名を冠するブラックホール・ジェネレーター(極微ブラックホールの生成・消滅をシュミレートするためのツール)としてのCHARYBDISが使用されている]
[(LHC実験では)エデンの園の禁断の果実と同様のものと看做されるだけの要素を具備していることにつき先述の[黄金の林檎]の場所を把握している存在であるとギリシャ神話が語り継ぐ巨人の名アトラスの名称が[ブラックホール生成イベントを観測しうる](その観測が科学の発展に望ましいなぞと「中途より」強弁されるに至ったブラックホール生成イベントを観測しうる)と主張されての検出器の[ATLAS]に流用されている]
[(LHC実験では)[黄金の林檎の園と同一物である]と一部識者に歴史的に見られてきたアトランティスの名称がブラックホール観測挙動まわりの命名規則に流用されている、すなわち、ブラックホール生成イベントも観測しうるとされるイベント・ディスプレイ・ツールたるATLANTISの名称へと流用されている]
とのことらがある)
以上、ここまでの「整理のための」話をもってからして、
「多くのことが結びつきすぎている」
こと、強くも指し示すものである ――ちなみに、ミルトン『失楽園』に接合するところの同じくもの「多くものことが結びつきすぎている」との関係性がさらにもって問題となると受け取られる理由として本稿ではミルトン当該古典に[ダンテ古典『地獄篇』とのつながり]があることも問題視しもしてきた。 すなわち、ダンテ『地獄篇』にあってのミルトン『失楽園』と共通の要素を帯びてのパート、[地獄門の先にある領域]および[ルシファーに起因する災厄の領域]を扱っているとのパート「にも」[今日的な意味で見たブラックホールの特質と通ずる描写]が非常に奇怪にも認められることがあるとのことをも問題視してきた(本稿にての出典(Source)紹介の部55から出典(Source)紹介の部55(3)を包摂する箇所を参照のこと。読み手たる貴殿が[重力の中枢]かつ[光が囚われた領域]かつ[不帰の領域]かつ[外側からの観測者(生者)と内側の観測者(死者)の視点の差異を示しているような動的かつ静的なる粉砕劇が繰り広げられているとの領域]をしてブラックホールと一切関係ないと理も知もなく断じたいのならば、そうすればいいとも思うのだが(筆者としてもそういう[限定された思考しかなせぬもの]が[運命に抗う力]を有しているとは思わない)、何にせよ、ダンテ『地獄門』描写に見る特質が専門家ら(そうした者達がたとえ[内面空っぽの役者]でも世間的には[専門家]と呼称されている人種ら)に規定されるブラックホールなるものと多重的接合性を帯びているとのことが現実に「記号論的に」指摘可能となっていもする)―― 。
(ここ本段までをもってしてミルトン『失楽園』に関して何を問題視しているのかについて振り返っての部とする)
直上の段までで
[ミルトンの『失楽園』という作品に関して何を問題視しているのか、(くどくもながらもの)、説明講じるための「整理のための」話をなした]
として、さらにもっての振り返り表記をなしておく。
その点、ミルトン『失楽園』(及びダンテ『地獄篇』)にまつわる話をなす前に本稿にあっては大要、次のようなことらを指し示してきたとのこともある。
(ミルトン『失楽園』の話に入るまえに本稿にて呈示に努めてきたこととして)
[[古代アトランティスに対する蛇の種族による次元間侵略]との内容を有する(一見すれば妄言体系としての)神秘家由来の申しようが今より70年以上前から存在している ――(所詮はパルプ雑誌に初出の小説『影の王国』(1929)の筋立てをその言い回し込みにして参考にしたのであろうと解される形態でながら前世紀、第二次世界大戦勃発の折柄(1939年)から存在している)―― とのことがある] (:出典(Source)紹介の部34から出典(Source)紹介の部34-2を包摂する解説部を参照されたい)
→
[(上にて言及の)[アトランティスに対する蛇の種族の次元間侵略]との内容と類似する側面を有しての[恐竜人の種族による次元間侵略]という内容を有する映画が[片方の上階に風穴が開きつつ][片方が崩落する]とのツインタワー ―(恐竜人の首府と融合するとの設定のツインタワー)― をワンカット描写にて登場させながら1993年に封切られているとのことがある(子供向け荒唐無稽映画との体裁をとる『スーパーマリオ魔界帝国の女神』がそちら作品となる)] (:出典(Source)紹介の部27を包摂する解説部を参照されたい)
→
[ある種、911の先覚的言及をなしているとも述べられるような性質を伴っての上記映画は[他世界間の融合]といったテーマを扱う作品ともなっていたわけだが、そうした内容([異空間同士の架橋]との内容)と接合する[ブラックホール][ワームホール]の問題を主色として扱い、また、同じくものところで[911の事件の発生に対する先覚的言及とも述べられる要素]をも「露骨」かつ「多重的に」帯びているとの著名物理学者由来の著作 ―― BLACK HOLES & TIME WARP Einstein's Outrageous Legacy『ブラックホールと時空の歪み アインシュタインのとんでもない遺産』という著作―― が(申し分としては無論、頓狂に響くところなのだが)原著1994年初出のものとして「現実に」存在しているとのことがある] (:疑わしきにおかれては(羅列しての表記をなし)本稿にての出典(Source)紹介の部28,出典(Source)紹介の部28-2,出典(Source)紹介の部28-3,出典(Source)紹介の部31,出典(Source)紹介の部31-2,出典(Source)紹介の部32,出典(Source)紹介の部32-2,出典(Source)紹介の部33,出典(Source)紹介の部33-2を包摂する解説部を参照されたい。表記の部にては BLACK HOLES & TIME WARP Einstein's Outrageous Legacy『ブラックホールと時空の歪み アインシュタインのとんでもない遺産』という1994年初出の作品が[双子のパラドックス(1911年提唱)の機序の利用による二点間時差の応用]/[91101(2001年9月11日を意味する数)との郵便番号で「はじまる」地を実験に対する[空間軸上の始点]に置いてのタイムワープにまつわる解説]/[2000年9月11日⇒2001年9月11日と接合する日付けの実験に対する[時間軸上の始点]としての使用]/[他の「関連」書籍に見るブラックホール⇔グラウンド・ゼロとの対応付け]を[僅か一例としての思考実験]にまつわるところで「すべて同時に具現化」なさしめ、もって、[双子の塔が崩された「2001年の」911の事件]の前言と解されることを事件勃発前にいかようになしているのかについて(筆者の主観など問題にならぬとの客観事実に関わるところとして)仔細・繊密に摘示している。また、それに先立つところ、本稿にての出典(Source)紹介の部29から出典(Source)紹介の部30-2を包摂させての解説部ではその前言問題に関わるところの[双子のパラドックス](1911年提唱)というものと結びついているとのことがよく指摘される浦島伝承(爬虫類の化身と人間の異類結婚譚との側面も初期(丹後国風土記)にては有していた浦島子にまつわる伝承)が欧州のケルトの伝承と数値的に不可解な一致性を呈していることを解説、その「伝承伝播では説明がなしがたい」ような特異性についての指摘「も」なしている)
([異常異様なる、それでいて、後追い確認容易となっている先覚的言及]に関して述べてきたことにまつわる図の再掲を下になす)
(図示の部をはさんで関連するところの表記を続けるとして)
→
[[加速器]および[(時空間の)ゲート開閉に関わる要素]および[爬虫類の異種族の侵略]らの各要素のうち複数を帯びているとの作品らが従前から存在しており、の中には、カシミール・エフェクトといった後に発見された概念(安定化したワームホール構築に必要と考えられるようになったエキゾチック・マターという物質の提唱に関わっている概念)につき尋常一様ならざるかたちにて先覚的言及なしているとの1937年初出の作品『フェッセンデンの宇宙』 ――人工宇宙にての爬虫類の種族による人類の皆殺しが描かれているとの作品―― も含まれている] (:疑わしきにおかれては出典(Source)紹介の部22から出典(Source)紹介の部26-3を包摂する一連の解説部を参照されたい)
([カシミール効果]に関して述べてきたことにまつわる図の再掲を下になす)
(図示の部をはさんで関連するところの表記を続けるとして)
→
[CERNのLHC実験は「実際の命名規則の問題として」1990年代の実験プラン策定段階にての1992年 (米国にて2004年に放映されていたテレビドラマ『スターゲイト・アトランティス』といったものを包摂する一連のスターゲイト・シリーズの嚆矢たる映画作品『スターゲイト』が1994年の公開にて世に出ることになった折より2年程前) から[アトラス ――ヘラクレスの11功業にて登場した[黄金の林檎]の在所を把握すると伝わる巨人―― ]と結びつけられており(ATLASディテクターという[「後の」2000年代よりブラックホール観測「をも」なしうるとされるに至った検出器]にまつわる名称が1992年に確定したとも)、 また、同LHC実験、後にその[アトラス]と語義を近くもする[アトランティス]ともブラックホール探索挙動との絡みで結びつけられるに至っているとのことがある(そのうえ、同LHC実験にあってブラックホールの生成を観測しうるツールと銘打たれているイベント・ディスプレイ・ツールのATLANTISについてはプラトン古典『クリティアス』記述から再現できるところの古のアトランティスの城郭構造を意識させるようなディスプレイ画面を用いているとの按配での堂の入りよう「とも」なっている)。 CERNのLHC実験と結びつけられての巨人アトラスは[黄金の林檎の在処(ありか)を知る巨人]として伝承に登場を見ている存在でもあるが、そこに見る[黄金の林檎]は[トロイア崩壊の原因]となっていると伝わるものである。 とすると、CERNがATLAS検出器でブラックホールの観測 ――その観測が「科学の発展に資する」と中途より喧伝されるに至った即時蒸発を見る極微ブラックホールらの観測―― をなしうると後に発表するに至ったことは[黄金の林檎(トロイア崩壊の原因)の在り処を知る巨人]によってブラックホール探索をなさしめていると呼ばわっているに等しい] (:疑わしきにおかれては出典(Source)紹介の部35から出典(Source)紹介の部36(3)および出典(Source)紹介の部39を包摂する解説部を参照されたい)
(AtlantisとLHCの関係に関して述べてきたことにまつわる図の再掲を下になす)
(図示の部をはさんで関連するところの表記を続けるとして)
→
[[古の陸塊アトランティスの崩壊伝承]は[古のトロイアに対する木製の馬の計略による住民無差別殺戮「後」の洪水による城郭完全破壊伝承](Posthomerica『トロイア戦記』)と同様の側面を伴っているものとなる(アトランティスおよびトロイアの双方とも[ギリシャ勢との戦争の後]、[洪水]による破壊を見たとの筋立てが採用されている)。 また、[巨人アトラスの娘]との意味・語法での[アトランティス] ――([古の陸塊の名前]以外に Daughter of Atlasとの響きを伴う語ともなり、LHCのATLAS検出器に供されているイベント・ディスプレイ・ツールに供されているATLANTISの名にも転用されているとの名詞)―― については[トロイア崩壊の原因となった果実たる黄金の林檎の園が実るヘスペリデスの園]とも「史的に結びつけられてきた」とのことがあり、といった絡みから、[黄金の林檎の園]は(アトラスと共にCERNのLHC実験の命名規則とされているとの)[伝説上の陸塊アトランティス]の所在地と結びつけられもしていたとのことがある] (:疑わしきは出典(Source)紹介の部40から出典(Source)紹介の部45を包摂する一連の解説部を参照のこと)
([トロイア崩壊伝承]も加味してのAtlantisとLHCの関係に関して述べてきたことにまつわる図の再掲を下になす)
(図示の部をはさんで関連するところの表記を続けるとして)
→
[[ヘラクレスの11功業]というものは[[アトラス(1992年よりLHC実験関連事項としてその命名が決せられたATLASと同じくもの名を冠する巨人)]および[黄金の林檎(トロイア崩壊の原因)]と関わるもの]となるが(出典(Source)紹介の部39)、先の911の事件の前言と解せられる要素を「多重的に」含む特定作品らがそうもした[ヘラクレスの11功業]と濃厚に関わっていると指摘出来るとのこと「も」がある。
具体的には(ヘラクレス第11功業と911の事件の関係性を示すべくもまずもって挙げたところの作品としての)『ジ・イルミナタス・トリロジー』という70年代にヒットを見た小説作品が
[ニューヨーク・マンハッタンのビルの爆破]
[ペンタゴンの爆破](時計表示を180度回転させて見てみると時針の911との数値が浮かび上がってくるとの5時55分にペンタゴンが爆破されたと描写 ――[180度反転させることで911との数値が浮かび上がってくる数字列]をワールド・トレード・センター(の崩落)などと結びつけている文物「ら」は(複数形で)他にもあり、本稿でそれらの特性について解説することになってもいる中での一例としての描写となる―― )
[「ニューヨーク象徴物」と「ペンタゴン象徴物」の並列配置シンボルの作中にての多用]
[米軍関係者より漏洩した炭疽菌の災厄の描写](現実の911の事件では事件後間もなくして米軍関係者と後に判明したブルース・イヴィンズ容疑者の手になるところの炭疽菌漏洩事件が発生しているが、そちら現実の状況と照応するような[米軍関係者より漏洩した炭疽菌の災厄]との筋立ての具現化)
[関連作品でのツインタワー爆破・ペンタゴン爆破描写]
との要素らを内に含みつつもヘラクレスの第11功業と接合していると摘示できるとのことがある(『ジ・イルミナタス・トリロジー』という作品ではヘラクレス第11功業に登場する[黄金の林檎]が作品の副題に付されていたり、黄金の林檎を描いたものとされるシンボルが何度か図示までされて登場してきているといったことがある)] (:疑わしきにおかれては出典(Source)紹介の部37から出典(Source)紹介の部37-5を包摂する一連の解説部、オンライン上より全文現行確認できるようになっているとの原著よりの原文抜粋および国内で流通している訳書よりの抜粋をなしつつ「どこが」「どのように」[911の事件に対する奇怪なる前言と呼べるようなパート]となっているかにつき事細かに解説してもいるとのそちら一連の解説部を参照されたい)
→
[上にて言及の『ジ・イルミナタス・トリロジー』は
[蛇の人工種族を利用しての古代アトランティスの侵略がなされる]
[アトランティスと現代アメリカのペンタゴンが破壊されたことによってのそこに封印されていた[異次元を媒介に魂を喰らうべくも介入してくる存在]の解放がなされる]
といった作中要素を内に含んでいる小説作品「とも」なる ――そこに見る[蛇の人工種族を利用しての古代アトランティスの侵略]という筋立ては一見すると先述の神秘家話柄(蛇の種族によるアトランティスに対する異次元間侵略)と同様により従前より存在していたロバート・エルヴィン・ハワードという作家の小説『影の王国』をモチーフにしていると解されるところでもあるのだが、であろうとなかろうと、奇怪なる先覚性(ナイン・ワン・ワンの事前言及)にまつわる問題性はなんら拭(ぬぐ)えぬとのことがある―― 。
といった[異次元との垣根が破壊されての干渉の開始]との筋立ては上述の著名物理学者キップ・ソーンに由来する著作、 BLACK HOLES & TIME WARP Einstein's Outrageous Legacy『ブラックホールと時空の歪み アインシュタインのとんでもない遺産』という著作が(異次元との扉にも相通ずる)[ブラックホール][ワームホール]の問題を主色として扱い、また、同じくものことで[911の事件に対する前言とも述べられる要素]をも「多重的に」帯びているとの作品として存在しているとのことと平仄が合いすぎる程に合う] (:疑わしきにおかれては出典(Source)紹介の部37から出典(Source)紹介の部37-5に加えての出典(Source)紹介の部38から出典(Source)紹介の部38-2を包摂する一連の解説部の内容、そして、出典(Source)紹介の部28から出典(Source)紹介の部33-2を包摂する解説部の内容を参照されたい)
(振り返りの部はここまでとする)
上に見る ――([ダンテ『地獄篇』およびミルトン『失楽園』の古典内特定部記述内容]について取り上げる前に本稿で摘示なしてきたとの)―― 関係性にあっては
[粒子加速器に[アトラス]([エデンの禁断の果実と質的に結びつく論拠を振り返り表記もなしてきたところの黄金の林檎]の在処を知るとされる巨人)および[アトランティス]([大洋の彼方の黄金の林檎の園]とも同一視されてきた古の陸塊)を用いての命名規則が[ブラックホール]「とも」係るところで用いられている]
とのこともが問題視されるところとして挙げられるようになっているわけだが、その点につき、
『では、(LHC実験にあっての)アトラス実験グループに冠されてのATLASの命名の決定時点(1992年)でアトランティスとの密接なつながりをもたせるべくもの実験関係者なりの意図があった。スターゲイト・アトランティス(2004年初出)といったスピン・アウト作品を生み出した映画『スターゲイト』(1994年公開)の登場前であったが、加速器が[スターゲイト]よろしくの何らかの時空間の歪みを生み出すとの潜在的認識が実験関係者らに存在しており、従前神秘家が発してきたような妄言 ――「蛇人間(爬虫類の異種族)によってアトランティスが[影の王国]より侵略されたとのより従前よりあるパルプ雑誌掲載小説の筋立てを踏襲してのものに過ぎぬ」と人によっては看做すであろう「史的論拠が伴わない」妄言―― に影響を受けての側面「も」介在して、そういう命名規則が用いられているのではないか(:すべては実験関係者の意中の問題で話が済む)』
と(そうしたものが呈されうると見た)常識的観点をこちらより呈示しもすることを先になしている。
しかしながら、
「(誠に残念ながら)それでは済まないのである」
とのことを多重的に呈示なしもしてきた(※)。
※本稿にての後の段にてもさらに切り込んでの話をなす所存だが、
「それでは済まないのである」
との直上にて言及しての点について「第一義的には、」
[粒子加速器によるブラックホール生成が取り沙汰されるようになったのはここ「十数年」のことであり、プランク・エネルギー規模のエネルギーを極小領域に投下するとのおよそ人間には絶対に出来ないことをなすのならば格別、それまでは[ブラックホール生成など人為でなせることと見られていなかった]と科学界にて発表されてきたとの経緯があり、従って、時期的に見て、[特定の命名規則]の使用でもってして警告をなそうとの意図が実験関係者レベルで働いていたとは考えがたい]
とのことが問題になる(本稿の前半部では一方で奇怪なる予見的言及がなされていることを指摘しつつも、他方で、現実にはそういう経緯があるとのことの指し示しに注力なしてきた)。
同文のことについて「第二義的には、」
[1998年に初出を見た新規理論(ADDモデル)による新たな帰結を受けて2001年より科学界で目立ってブラックホール大量生成可能性を現実視する見立てがなされるようになった後、
「加速器がブラックホール生成をなしうると考えられるようになったが、であったとしても、そちらは科学の進歩に資する安全な極微ブラックホールの生成だから問題はない」
との申しようがなされるようになったとのことがあり(こちらも本稿にての前半部にて折に触れて細かくも典拠挙げながら解説試みていることである)、そうした、
[「安全で」「科学の進歩に資する」ブラックホール生成についての申しよう]
が科学界にての満場の賛成を得ているとの状況下でLHC実験が現実に開始を見、同実験が継続実施される、これより出力拡大がさらに試みられながらも継続実施されていくとの流れが[確たるもの]として(現行、目立っての実験停止の力学が顕在化することは何らなく)具現化しているとのことがある。
といったなかで相応の認識を大音声で呼ばわってきた実験機関を下支えする科学界サイドにて警鐘・警世をなす意図が今日まで感じられることなどありはしないとのことがある ――そこからして勘違いする向きも多いのだが、LHC「実験」を通じてのブラックホール生成は望ましきことと看做されても[特異点の中での人類の破滅に通ずる究極の愚挙]とは科学界のメインストリートでは見られていない。そちらを実験関係者のホームグラウンドで彼らが流布している論法の粗探しに注力しながら「弱くも」問題視しているのは一部の批判者ら、そして、あやまてることを放言しているにすぎない陰謀「論」者(水準が異様に「低い」、頭の具合が正常ではないといった按配でよろしくはないとの筋目の「論」者)らだけである(うち、人類のためになる方向を褒め殺しで台無しにでもしたいのかといった有象無象の陰謀論者らではない批判家がどういう論法をどういう風に持ち出してきたかは海外裁判資料の引用などなしがらもの若干の解説を本稿の前半部でなしてもいる(出典(Source)紹介の部17から出典(Source)紹介の部17-4を参照のこと)。また、LHC実験に関しては明示的批判ではなく、隠喩的批判「とも」とれるものが大衆文化現象に存在している、サブ・カルチャ-作品などに実験動向を暗に諷刺しているように「見える」ものも含まれているとのことがあることを含んで申し述べておくが、一見にして批判風を吹かせているサブ・カルチャーなどの存在は良くて[批判精神の持ち主]の精神安定剤、悪くて[何にも分かっていないとの大概の思考力なき人間ら]を勘違いさせる材料になりはしても[フィクション][綿飴]として現実世界の流れを変える力など何ら有していないと受け取れもする状況になっている (:本稿前半部にても書いているように筆者は[「ためにしての」LHC関連の行政訴訟]を提訴、[権威の首府](国内に在する組織ながらもの国際的加速器実験構想推進機関との権威の首府)を向うにまわして法廷で一審からして数年越しに国内で戦ってきた(結果的に[真なる訴求事項]に満足に耳を傾ける人間もおらず時間的無為無駄も甚だしい空回りの挙となってしまった節があるのだが戦ってきた)ことまでやった、そうしたことをやらざるをえないと判ずるに至ってやったとの人間として当該問題についての[言論動向]のありようを余念なくも調べており、人間一般の関心度合いについても「細評」なせるだけの識見を蔵しているつもりである(LHCやブラックホールという言葉でどれだけの回数、国内外で検索エンジンが動かされているのか、また、そうしたことにまつわっての論評をなしている者達の[程度](潜在的現実改変能力)はいかほどまでなのか、とのことも無論、深くも分析し、[人間の盲点]の問題によくも通暁するに至っている))―― 。
とにかくも、今日に至るまでの科学界の論調およびそのやりよう ―本稿前半部解説を参照されたい― にまつわる状況を望見することで、実験機関にての命名規則決定に参与する者達が
[アトラス・アトランティス・トロイア]
といったことらにまつわる命名規則を用いて、そう、普通人にはまずもって気づけぬかたちでの同じくもの式での高度な命名規則を用いて警告・警世をなそうとの良性の意図を発露させていたなどとのことを観念することは[マインド][やりよう]の問題から何ら期すことなどできないようになっている(本質的なところとしては[アトラス・アトランティス・トロイアにまつわるところのフィクション][ブラックホールらにまつわる文物]で[911の事件の予見描写]をなすが如くことを具現化させることが「我々人間の側の力で」可能か不可能か、また、それが良性のものと言えるか否か、深耕してみることで見極めがつくようになっているのだが、そうした側面らを「敢えて」脇に置いての話としてもなんら善なるところが観念できないようになっている)]
とのことが問題になる。
ここまでをもってして続く部へと話を繋げるべくもの長くもなっての[振り返っての部]とする (:最初に、ミルトン『失楽園』について何を述べてきたかにつき(そうしたことを筆者が取り上げた問題意識が奈辺にあるのか示しもしつつ)振り返りもし、次いで、ダンテ古典やミルトン古典の相互に関連する特定部の奇怪なる描写について言及なしはじめる「その前に」本稿にてどういったことの指し示しに注力をなしてきたかについての振り返りをなした。そして、さらに続いての直近の段ではそうして振り返りもしたことに一面でどういう批判が呈されうると考えられるのか、また、その考えられるところの批判が斥けられるようなものとなっているところの理由は何かについての再度申し述べての表記をなした)。